データⅣ(プロファイル-ゴッド-Ⅰ)
《天照大御神》
アマテラス……ゲームやら小説でご存知、日本の太陽神だ。性別は女性。年齢不詳。
この神様は八百万の神様の中でも、一番位の高い神様なのだという。まあ太陽の神様ってのは、どこの国でも大概高位な存在だったりするしな。
あ、ちなみに八百万の神様ってのは、山とか海、川、風、草、花とか色々な自然やモノに住んでたり宿ってたりする日本の神様達のことな。
数にして八百万の神様達がいるってことじゃなく、実際にはもっといるとされてるらしいぜ。
日本出身の神様がうじゃうじゃいるってわけだ。
で、そんな一つの国が出来てしまうほどたくさんいる神様達……その中でも最高位のアマテラスは、全ての日本人が祭るべき神であり、皇室の祖神……つまり、天皇様のご先祖様でもあるんだとさ。つまり、日本の元祖トップってわけだ。
さて、アマテラスを生んだのは、イザナギって男の神様なんだ。男から神様が生まれたんだぜ? もう何でもありって感じ?
まあ、イザナギがこれまたすごい神様でな、日本すべての土地を一から創った国生みの神様なんだと。すげぇよな。
イザナギには奥さんの神様がいたんだけど、奥さんはとある事情で死んでしまって、黄泉の国に渡ったんだ。その奥さんがイザナミさんなのだ。
そして夫であるイザナギが奥さんの死を悲しんで黄泉の国まで魂を追っかけたら、なんとそこにはゾンビみたいな腐った姿のイザナミさんがいたんだ。それを見て怖くなった夫はトンズラこいて、それに奥さんが怒ったことが原因で喧嘩別れした。その後、現世に戻ったイザナギから生まれた神様がアマテラスなんだ。
アマテラスが生まれたと同時に、二柱の神様も生まれてきた。それがツクヨミとスサノオって男の神様。
ナ〇トに出てくる瞳術でよく目にしたんじゃないかな。
特にスサノオは最後まで出てきたから印象的だよな。
で、しばらくしてイザナギから生まれたスサノオがある日「死んだお母さんに会いたいよぉ~」って父親に駄々こねてな、神様としての仕事もろくにしないニートと化したんだ(この時のスサノオはりっぱなお髭が生えているような年齢である)。
スサノオは母親であるイザナミさんに会いに行こうって決めたんだけど、姉であるアマテラスには血縁の義理としてこのことを話しておこうって決めた。そこで、アマテラスのいる高天原って呼ばれてる日本神話における神様の世界に行ったんだ。
スサノオが高天原に入ると、地震みたいにぐらぐら揺れたりして神様の世界が荒れだした。これは不吉だって思ったアマテラスが、「あのマザコンなスサノオがとうとうニートこじらせてここまで攻めてきたわ! 日頃の鬱憤晴らしに高天原が占領されるかもしれないから、戦う準備をしなきゃ!」ってな勘違いをしちまった。
で、実際スサノオが警戒心MAXなアマテラスと直接対面して「俺は母上に会いたいだけで、高天原を攻めたいなんて思ってない」って弁明するんだが、アマテラスは信じなくてな。
ここでスサノオは自分の潔白を証明するために、何故か神様を生んで勝負しようぜって謎の提案を彼女にしたのだ。なんでそんな発想になったのかは俺にも分からないから聞くんじゃないぞ。
アマテラスはこれを承諾。その後お互いは天の安の河って場所を挟んで勝負をすることになった。
まず、スサノオとアマテラスはお互いに持っていた物を交換したんだ。スサノオは剣を、アマテラスは勾玉をな。
スサノオが神聖な泉ですすいだ後、勾玉を口に入れて噛み砕くと、五柱の男神が生まれた。アマテラスがスサノオの剣を同じ神聖な泉ですすいだ後、3つに折ってこれまた口で噛み砕くと、三柱の女神が生まれたんだ。
この結果を見てアマテラスは「五柱の男神は私の勾玉から生まれたから私の子だわ」と主張。一方スサノオは「ほら、姉ちゃん。俺の心が清いから綺麗な女神が三柱も生まれちったぜ。男から綺麗な女が生まれたってすごくね? よって俺の勝ちな」なんて謎の自分ルールで勝ちを宣言しやがったのだ。
流石に汚いッス。てかこんな簡単に神様ぽんぽん生み出すなんて、神様ってどうかしてるよな(白目)。
アマテラスは勝負に負けたことで弟の言うことを信じなきゃいけないことになり、しかも逆らえない状態になってしまった。そしてマザコンでニートなスサノオは、勝負に勝って調子に乗ったのか高天原で暴れまくったんだ。ったく、情緒不安定かよって言いたくなるよな。
スサノオは高天原の神殿にウンチをバラまくわ(絶句)田んぼを破壊するわのやりたい放題。でも、アマテラスは勝負に負けているので、バーサーカーと化した弟を止めることが出来ない状況。
しかも奴は高天原に住んでいた女神を暴れた際にビックリさせてしまい、死なせてしまったのだ。
そんなスサノオに対してついに怒ったお姉さんことアマテラスは、かの有名な天の岩屋って洞窟に逃げ込んで戸を思いっきり閉めて引きこもった。これで姉弟そろってニートな前歴が出来上がったって寸法だ。
さっきも言ったように、アマテラスは太陽の神様だから、日本や高天原を明るく照らす役割を持っている。でも引きこもっているのでそれが出来ず、その影響で高天原は真っ暗闇。幽霊も真っ青な真の闇に包まれちまった。
さて、じゃあどうする? 引きこもった女を連れ戻すのは骨が折れるぞって高天原に住んでいた神様達も悩んだんだ。
で、悩んだ末にこんな作戦が立案された。
まず、アメノウズメって女の神様が天の岩屋の前で楽しく踊って、神様達がそれをパリピの如く盛り上げる。真っ暗闇なのになんでそんなに楽しそうなんだ?って普通は疑問に思うだろ? きっとアマテラスだってそう思うに違いない。不思議に思ったアマテラスが外に出てきたら、そこを力ずくで取り押さえようって作戦だ。
作戦通り、アメノウズメは踊った。おっぱい丸出しで。
すんげえエッチな格好で踊ったんだ。エロティックだったんだ。最高だったらしいぜ? アメノウズメって神様、俺も見たかったなぁ…………ウオッホン!!
それはともかく、真っ暗な世界の中で、どうして神様達がこんなバカ騒ぎしてるのか不思議に思ったアマテラスが、作戦通り戸を開けた。
その瞬間を狙って神様達はアマテラスの手を引っ張った。そうしてアマテラスが外の世界に連れ出されたことで、太陽がまた昇って、事件が解決。一安心ってわけだ。
あ、結局なんだが、スサノオは神様達にボコボコにされて高天原から下界へ追放されたんだとさ。
これが岩戸開きって有名なアマテラスの神話だ。
そして時間は進み、追放されたスサノオの六代先の子孫であるオオクニヌシが葦原中国……まあつまり地上である日本の国土を治めていた時代に場面は切り替わる。
相変わらず高天原に住んでいたアマテラスは、地上を見て「この国は私の息子が治めるべきなのだわ」と何故か息子を国の王にしたい発言を展開した。息子へのリスペクトっぷりが半端じゃないよな。
善は急げと言わんばかりに、高天原に住んでいた神様達に対して「先に行って地上の神達を服従させるのよ!」と無茶ぶりな指示をして、三柱の神様を遣わせる。
まず最初に遣わせたのはアメノホヒって神様。だけどアメノホヒはオオクニヌシを尊敬してあっさり家来になってしまい、そのまま帰ってくることはなかったんだとさ。まあ雇用主の無茶ぶりを考えれば妥当な判断かもな。
で、アマテラスは次にアメノワカヒコって神様を遣わしたんだが、この神様はオオクニヌシの娘に心を奪われてな。雇用主に反逆した結果、御殿を建てて住みついて、イチャラブした生活を送ったらしい。まったくうらやまけしからん。
アマテラスは二柱の様子を確認させるために鳴女って名前のキジを送ったんだが、キジは反逆の神となったアメノワカヒコに射殺されてしまう。かわいそうだぜ。
当然使者は誰も帰って来ないわけで、アマテラスは力自慢のタケミカヅチと足の速いアメノトリフネって神様を差し向けて、武力で解決しようと考えたんだなこれが。
思い通りにならないことは力ずくで解決ってことだ。まさに元祖パワハラである。
タケミカズチはさっそくオオクニヌシに会って、国をアマテラスの息子に譲れって言うんだが、「じゃあ私の息子であるコトシロヌシがいいよって言ったら国を譲ります」って見え見えの時間稼ぎをしだした。
タケミカズチがそれを了承して、コトシロヌシに聞くと、もう諦めたのかオーケーって許可が出たんだ。
でも、オオクニヌシのもう一人の息子のタケミナカタがそれを拒否ってな、勝負だ!ってタケミカズチと力自慢で戦ったんだが、結果は返り討ち。結局国はアマテラスの土地になりましたとさ。
でも、ただで国を譲る気にはなれなかったんだろうな。オオクニヌシがせめて葦原中国に自分の神殿を建ててよとお願いしたんだと。
それぐらいならいいだろうって許可が出て、歴史の書物に出てくる出雲大社って有名な神社が建設されたのだ。
そいでまあアマテラスは息子に葦原中国を治めるように言うんだが、その息子が「ちょうど私にも息子が生まれます。その子に葦原中国へ行かせましょう」って意見したらしい。息子の息子……アマテラスの孫ってことだな。ニニギって名前だ。
アマテラスは孫に国を治めさせる気になったようで、ニニギは高天原から地上に降り立つことになった。これを日本神話では天孫降臨って呼んだんだ。
アマテラスは出発するニニギに三種の神器……八咫鏡と草薙剣、そして八坂瓊曲玉を渡したんだ。
三種の神器は日本出身なら大抵の老若男女は知ってるはずだ。いわゆる天皇様のシンボルだな。え、知らない? じゃあ今覚えておけよ。まあ知ってたところで実益あるかって言ったらぶっちゃけ無いに等しいけどな。
後それと、五柱の神様をお供させてニニギを地上に送っていったと。そこからさらに神話は続くんだが、アマテラスはその後目立ったことをすることもなく、高天原で天皇の祖神として国を見守ったんだとさ。
《伊耶那岐命と伊耶那美命》
まずはイザナギについて説明しようか。
上述の通りこの神様は、アマテラス、スサノオ、ツクヨミの他、様々な神様を男のくせに生んだ奴として知られている。
イザナギが果たした一番大きい仕事だと、日本の国土を一から創ったとされる国生み。
アマテラスよりも古くからあって、国土を創ったとされることから生命の祖神とか呼ばれてる、ガチですごい奴。天地開闢において、神世七代の最後にイザナギと共に生まれた神の一柱。
最初、イザナギとイザナミさんは天から降りて、最初にオノゴロ島を創ったんだと言われてる。
実際にオノゴロ島は存在していて、位置的には大阪湾にあるんだと。写真もネットで見ることが出来るから、一回ググってみな。
そのオノゴロ島を中心に、どんどん島を奥さんのイザナミさんと創っていって、日本という島国の原形が出来上がったというわけ。
ちなみに、イザナギとイザナミさんは兄妹でもあり、夫婦でもある。つまり、近親婚。
でもさ、近親婚って世界中の神話に結構あったりするからそんな珍しくもないんだよなぁ、実は。
そんな二柱が創った島は主に、淡路島、四国、隠岐の島、九州、壱岐、対馬、佐渡、本州などなど。なお、これらは男女の交わりで創られたって話だ……
でかすぎて生めなくね?って思ったけど、神様だからまあ何でもありなんだろ。
その後、イザナギとイザナミさんは十柱の神様を生んだ。どんだけ多産なんだ……
そしてその十柱の神様達がまた、色々な八百万の神様達を生んでいくわけだ。
そんな調子でどんどん子供を生んでいったんだが、最後に生んだ神様がいけなかった。
最後に生んだ神様の名前は火の神、カグツチ。火の神様なので、身体はメラメラ燃えていた。
燃えている状態のまま神様を生んだせいで、イザナミさんは体に火傷を負ったんだ。
国を生んだくせにそのくらいでケガを負うのは何でだろうとか俺は考えてないからな。
ま、これが元でイザナミさんは病気になって死んじまった。これが彼女の死亡原因だな。
それでイザナミさんは黄泉の国へ渡っていくことになる。で、彼女が悲しんで黄泉の国まで追っかけてきてみれば、そこにいたのはゾンビみたいな姿のイザナミさんだったってわけだ。
この時なんでゾンビみたいな醜い姿だったかというと、イザナミさんの体はカグツチの火による火傷と病気でボロボロだったから。神霊の魂と身体は人々の想念から創られていくから、ボロボロになって死んだイザナミさんという人々のイメージが魂に影響したんだろうな、だってさ(ブルー談)。
信仰している人間達の認識が変わることで、姿形もまた変わっていくんだと。
でも俺達が出会った時にイザナミさんは綺麗な姿だったよな。
あれは国生みの神から死の神へと性質を変化させていったことから、また人々のイメージが転じていき綺麗な姿になったんだろうって話らしい。
あと、いざイザナギと再会した時にまた嫌われたくないって想いが彼女にあったんじゃないのかな?
余談だが、神様の魂は他の種の魂と違って、神性という特別な力の影響で、その力が殻となって姿形が生前のままに保たれるらしい。ただし、人々のイメージ次第ですぐに容姿なんて変わっていくけどな。
話を戻すぞ。で、夫のくせにそんな妻を恐れてしまい、こっぴどく怒ったイザナミさんは「私に恥をかかせたな!」って鬼のような形相で追いかけたそうな。
なんとかギリギリ逃げ切った夫のイザナギは、黄泉の国の入り口に大岩を置いて出入り出来なくした。その大岩を挟んで二人が会話するんだが、これが酷いのなんの。
イザナミさんは「お前は私に恥をかかせた。報いとしてお前の国の人間を毎日千人殺してやる」と言った。
対してイザナギは「だったら俺は毎日千五百の産屋(出産をするための建物のことだ)を立ててやる」と言った。
だからこの会話の後には毎日人が千人死んで、毎日千五百人の人間が生まれていたとされてる。
まったく……こんな夫婦喧嘩に付き合わされる人間達の不憫さときたら……
ん? 俺はいいんだよ。人間じゃないしな。
結局イザナギとイザナミさんは離婚して、そのまま二柱が再会することはなかったとされてる。
これが日本で最初の離婚ってことだな。離婚届けとかはないけどね。
その後現世に戻ったイザナギは、黄泉の国に行ったことで穢れた体をどうにかしたかった。
ってことで、体を洗うために禊……つまりお風呂に入ったんだ。風呂に入るために、イザナギはまず服を脱いだ。
するとまあ不思議! 脱いだ服からポンポン神様が生まれてきたではありませんか! ……いや、マジで。
神様はこの世の物理法則とか殆ど関係ないもんな。黄泉の国……って言うかビフレストに軽く行けちゃうくらいだし?
まあこれが服だけじゃないから驚きだ。なんとイザナギが風呂に入った瞬間にも神様が生まれたんだよ、これが。
体の垢から生まれたりしたらしいぜ。神様の出生ってもうどうかしてるわ。
で、スッキリ爽快のイザナギが最後に顔を洗顔したんだ。まあ多分、スク〇ブかなんかで。
すると、左の目を洗うとアマテラス。右の目を洗うとツクヨミ。そして鼻を洗うとスサノオが生まれたのであった。……しつこいようだが、もう一回言わせてもらおう。どういうことやねん。
そしてそんな簡単に神様が生まれるんなら、カグツチを生んで死んでしまったイザナミさんって……
……まあいいや。アマテラスやスサノオの物語はここから始まるってことだな。
ナ〇トでは月読は左目の瞳術で、天照が右目の瞳術なんだが、そこは神道的に右左は揃えてほしかった部分ではあるかな、とは思う。別にファンってわけじゃないけども。
イザナギは、禊の最後に生まれた三柱の神様をとても溺愛して、アマテラスには神様の世界である高天原を、ツクヨミには夜を、スサノオには海を、それぞれ治めるように言ったそうな。
でも、上で説明した通りその内の一柱であるスサノオは、「母上に会いたいよ~!」って駄々をこねた。噂じゃあわんわん泣き喚いてたらしいぜ。子離れできない坊ちゃんだったわけだな。
そんなスサノオに呆れ果てたイザナギは、スサノオを淡路島に追放した。
それを機にマザコンな彼はイザナミさんに会うため、まずアマテラスのいる高天原へあいさつしにいったと。
その後イザナギは伊弉諾神宮って場所にずっと引きこもって、ビフレストに渡るまでずっと日本人に信仰されていたらしい。
これで親子二代が引きこもりになってしまったってことやね。
子は親に似るってやつだな。




