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記憶の温度

 《 お題 》

 〔おおきなこども〕です。

 〔キャラの年齢操作禁止〕かつ〔温度の描写必須〕で書いてみましょう。

 https://shindanmaker.com/467090


【温度】


 彼は大きな子供だった。

 太陽のように明るくはしゃぐ日もあれば、

 明けることを拒否した夜のように冷たく閉ざされた日もあった。


 彼の感情の温度計が壊れているのに気づいていたのは私だけ。

 うねり続けるその温度差に疲れ果てた彼を励ます友人達。


 彼の命の灯が消えた時、

 これは緩慢な殺人だと私は思った。



 《 お題 》

『空が青いね』を最初に使ってSSを書いてください。

 https://shindanmaker.com/466890


【空】


「空が青いね」と彼は言った。

 澱んだ汚い空を見上げて。


 彼の瞳に映るのはヒマラヤの蒼穹。

 究極の青を追い続ける彼は、目の前の空を見なかった。


 その空の下に立つ彼女も。

 遠く遠くにいる彼に、彼女の声は届かない。


 彼がやっと振り向いた時、彼女は別の空を見つめていた。

 彼女を暖かく包んでくれる空を。



 《 お題 》

『刹那』と『暁』を使って140字SSを書きましょう!

 #140ss_odai2

 https://shindanmaker.com/418984


【暁に】


 暁に夫が首を吊った家に彼女は未だ住んでいる。

 だって、ここが彼女の家でもあったから。

 他に行く所もなかったから。


 彼がぶら下がっていた梁の下で朝食を食べ、今日も仕事に向かう。


 それを見つけたその刹那、浮かんだ安堵を彼女は忘れてはいない。

 だが、解放は一瞬。

 後は、延々と続く日常を生きるだけ。



 《 お題 》

 〔きみのつめたさ〕です。

 〔「かぎかっこ」の使用禁止〕かつ〔「赤」の描写必須〕で書いてみましょう。

 https://shindanmaker.com/467090


【雪の中】


 日はとっぷりと暮れていた。

 探しに行こうとしたその時、玄関のドアが開く。


 娘は、髪の毛から水を滴らせ、全身ぐっしょりと濡れていた。

 表に出ていただけなのに、川に嵌ったみたいに。

 一緒に雪かきしてた隣の兄弟に、

 気絶するまで殴られて雪の中に埋められていたと言う。


 視界は赤。

 怒りよりも絶望の色。



 《 お題 》

『あげられない』を最初に使ってSSを書いてください。

 https://shindanmaker.com/466890


【不毛地帯】


 あげられない、もう何もないから。

 人間らしい温かな想いは憎悪の熱で蒸発し、

 乾いた大地にはどんな感情も育たない。


 戻らない時間、

 変わらない過去、

 残り僅かな未来に、

 せめて持ち込まないように口を噤み、目を瞑る。


 縋る瞳に、瞼を閉ざす。





ほぼ実話です。

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