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好物 / 旋律 / 未来 / 声 / こだわり

《 お題 》

『楽しみは後で』を最初に使ってSSを書いてください。


【好物】

楽しみは後で。僕は半分だけ齧ったクリームコロッケをお皿の端にそっと戻した。とろりと蕩ける僕の大好物。でもその前にこのピーマンたっぷりのスパゲッティを片付けなくては。眉を顰めて噛み砕く。ほっと試練を乗り越えて水で口内を洗い流していた時、「失礼します」ボーイが僕の皿を下げてしまった!





《 お題 》

「深夜の橋の上」で登場人物が「奪われる」、「音楽」という単語を使ったお話を考えて下さい。


【旋律】

妙なる調べに魂を奪われ、飛び降りる人が絶えないという噂の深夜の橋の上に、男は佇んでいた。それ程の音楽に出会えるのであれば命などくれてやると、暗くゆらゆらと橋影を映す水面を見つめる。やがてさらさらと流れる清流に混じり聞こえてきた霊妙な旋律に、男は歓喜の面でその身を欄干から躍らせた。





《 お題 》

『来世でもよろしく』をお題にして140文字SSを書いてください。


【未来】

海と交わる太陽は、心地よい微睡みを約束してくれる柔らかな寝床を黄金に彩り、常闇に飲まれる黄昏時に、永遠の静寂を生み出す。「来世でもよろしく」僕は決して離れないよう紐で結んだ彼女の掌を更に握り締め、反対の腕でしっかりと彼女を抱き締めて足元の断崖を飛び立った。この世の闇から暁へと。





《 お題 》

〔濡れた声〕です。〔パロディ禁止〕かつ〔「明かり」の描写必須〕で書いてみましょう。



濡れた声って、どんな声?


【声】

カチャリとドアを開け娯楽室の明かりに手を伸ばした刹那、ビリヤード台の向こうから漏れ聞こえた濡れた声に、僕の背筋がぞくりと泡立つ。甘やかで痺れるような吐息と、湿り気を帯びて纏いつくその声音に、恥ずかしさに片手で顔を覆った。暗闇に僅かに射し込む光が罪に思え、僕は静かにドアを閉めた。





《 お題 》

『それじゃないんだ』を最初に使ってSSを書いてください。


【こだわり】

それじゃないんだ! 私は眼前のドレスに顔を顰める。この胸元を飾るのはもっと華やかなレースでなければ! 完成間近の純白のドレス。仕上げが今になって気に入らない。またデザイナーの我が儘が始まった、と周囲のスタッフは呆れ顔。ドレスは数作れど、娘が着るのは一度切り。妥協などできるものか!


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