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夢想 / 名前 / 財宝 / 優先順位 / 青

お題

『永久』と『机』を使って140字SSを書きましょう!



永久、第二弾


【夢想】

僕は机に頬杖をついて夢想する。時の流れを超えて終わらない物語を。いつもそこにある稜線。打ち寄せては引いて行く波の音。降り注ぐ星の瞬き。永久に繰り返される人々の営み。回り続ける命の環。それらを見つめる僕の視線が、果てしなく広がり伸びていく無限の世界で羽ばたき続ける。夜の静寂の中。





お題

〔君の名前を僕は知らない〕です。

〔「!」の使用禁止〕かつ〔「明かり」の描写必須〕で書いてみましょう。



夏の嵐…まんま、使ったなぁ…


【名前】

仄暗い店内に、カウンターに置かれた蝋燭がほろほろと揺れる。二杯目のマティーニを僕は君の前に滑らせた。よく喋る君を少し黙らせたくて。君は一気にグラスを煽る。酔ったフリしてしなだれかかる君の腕を取り、僕は立ち上がった。君の名前を僕は知らない。知る必要もない。一夜の情事には無用なもの。






お題

『夕闇』と『虹』を使って140字SSを書きましょう!



連続で虹だ~


【財宝】

虹の麓には財宝が埋まっている。誰もが信じて虹を追った。西へ。西へ。夕闇迫る淡い灰色の空が割れる時虹は生まれる。太陽が沈みきるその前に、虹の足下を掘り返す。それで全ては思うがまま。男は虹に追いついた。森へ分け入り巨大な虹の足下へ。重なる梢を払い除けた男の前に、湖に掛かる虹があった。






お題

『優先順位』をお題にして140文字SSを書いてください。


大切です


【優先順位】

優先順位を考えろ! 耳に蛸ができるよ。先生、父、母、友人達。口を揃えて同じ台詞。今が大事な時期なんだから。遊ぶのは今を超えれば出来るのだから。優先順の一番は勉強。二番も勉強。三番目くらいで健康かな。僕の心の健康は? 僕は一体どこにいる? 僕の順位の一番は、今を感じる僕なのに。





お題

『空が青いね』を最初に使ってSSを書いてください。



アーニーが言っていたような


【青】

「空が青いね」僕は爪先立ちして首を伸ばす。少しでも空に近付けるように。小さな切り取られた青じゃない。頭上に広がる青だから。どこまでも広がり伸びていく青。広げても薄まらない鮮やかな青。この灰色の高い高い塀よりもまだ高い空に僕は思い切り腕を伸ばす。決して届くことのない空に向かって。





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