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ガマン

 ねぇ…………。私さ、どうしたら良いか分かんないの。夏休み前の最後のレッスンが終わってさ、もう……あの音が聴けないって分かって……これからどうすれば良いんだろうね。……大好きだよ、悠助。――心の奥底からちゃんと言えたら良いのに。


 え? ……そうよ私は先生が好きなの! もう、分かってたでしょ? 私、好きになっちゃったの。とめられないの。ダメだなんて分かってる。でも……ダメ。1回嫌いになれたのに、やっぱり戻っちゃう。だって好きなんだもん。もう我慢出来ないの。好きなものを嫌いになるのは得意なはずだったのに。……ごめん。好きな振りなんてもう出来ない。

 実技試験の打ち上げに門下でご飯行ったんだけど、その時だってそう。箸を不器用そうに、でも年季の入った不器用さで箸を操って、人にばっかり「食べろ食べろ」って言って来て、柔らかい笑顔で私を見て、そんなの特別扱いにも満たないって分かってる。でも、それでも私揺らいじゃうの! 理由なんて分かんない。ねぇ悠助助けてよ。我が儘なお願いだって分かってる。……もっと好きにならせてよ。


 ねぇ……お願い悠助。

 勝手なこと言ってるのは分かってる。ごめんなさい。でも……悠助にしか出来ないことだと思うから……。ごめんね。おやすみ。


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