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冒険は気をつけよう。

剥き出しの大地。


視界を遮る暗闇。


合間、合間に頭上から入る木漏れ日。


ところどころに生える光ゴケ。


ゴブゴブゴブ!!と言う低い声。


そう、ボク達はゴブリンの洞窟に来ている。



「何、ボーっとしてるんだクロフユ、援護くらいしろ!!」



ゴブリンの持つ石斧を刃で受け止めるライナさんが怒声を飛ばしてくる。



「母なる大地の女神の名の元に、身を守る守護の盾を!!」



リーナさんがライナさんに大地の守護を掛ける。


瞬間、盾にはじかれるように、ゴブリンの石斧がライナさんの刃から離れたところを返す刃で



「はぁっ!!」



掛け声と共にゴブリンを薙いだ。



「どういう事だ。クロフユ!!」



ライナさんが、ギロリと睨んで来る。


まぁ、それも仕方ない、戦闘が始まってからボクは一番後ろで口笛吹いてただけだからね。


別に、考えもなくしてたわけじゃなく・・・・。



「0点。」



「はっ?」


「まぁ、おお負けに負けて40点ってところかな。言ったでしょ?とりあえず、二人の能力を見極めたいって。」



「確かに聞いていたが、自分はぼーっとしているだけで、こちらはきっちり、ゴブリンを倒してる。何が問題があるとでも言うのか?」


ボクが高みの見物をしていたのが、ライナさんの琴線にちょっぴり触れたらしく嫌味たらしく言ってくるが。


「一つ、ゴブリン一匹にてこずりすぎ、って言ってもこれは、ライナさん自身の腕の問題?実践経験の問題かもしれないけどね。二つ、あそこで、守護魔法使うくらいなら、後ろから石でもぶつけて、ゴブリンに気を逸らす方が効果的だよ。」



「すみません、焦ってしまって・・・。」


リーナさんが、謝って来る、まぁ、分かってくれればいいけど・・・。それに比べて、ライナさんは・・・・・。


「なんだと、そこまで言うなら、クロフユお前ならもっと簡単に倒せるって事だろう、次はお前一人でっ」


ボクはライナさんが言い終わらないうちに・・・。


「三つ、敵の死亡確認はきちんとしましょう。」


自分で言い終わるか、言い終わらないかのタイミング、ボクは袖に忍ばせてある、ソレを一本リーナさんに向かって投げた。


「えっ?え?」


正確にはリーナさんの後ろ目掛けてだけど、いきなり何かが自分の方にとんできたソレに驚きふためく。


しかしボクの投げたソレは狙い通り、リーナさんのわずか横をとおり


「ゴブゴブゴブー!!!」


いまにも、リーナさんを石斧で殴り倒そうとするゴブリンに直撃し・・・・・ゴブリンもろとも炎上した。


「え、まさか・・・。」


驚きの声を上げるライナさん。



「ゴブリンは、ずる賢い性格だからね、死んだ振りなんて常套手段。何と戦うとしても相手の死亡確認するか・・・・。」



「ゴブッ、ゴブッ・・・・・・・・・。」



香ばしい匂いをあげて、消し炭になるゴブリン。


食欲はあまりそそらない。



「確認する意味もないくらい徹底的にやりましょう。」



「うっ、私たちより冒険者として先輩と言うのは嘘じゃなかったみたいだな。」



悔しそうにライナさんが口にする言葉に笑って返す。


「まぁ、最初の戦闘に参加しなかったのは謝るよ、ごめんね。都合よくゴブリン単体に出くわすなんてそうそうないからね、良い見極め相手だったから。」



「あの、今のは、もしかして無詠唱魔法ですか?」


リーナさんが、不思議そうに尋ねてくる。


無詠唱魔法と言うのは、詠唱なしで魔法を打てちゃう最強スキルの一つだ、使いこなせれば大魔法の連打が出来ると言う恐ろしい話だけど。


「残念、今のは、魔法じゃないよ。コレだよ。」


ボクは袖から、赤い液体が入った試験管を取り出す。


「液化ファイヤーボール。魔法銃に使われる魔法弾ってしってるかな?あれの手投げ弾だとおもってくれればいいよ。」



「えっと、魔法弾ってとってもお高い物で良い物なら城が建ち、安い物でも、半年は遊んで暮らせるとか・・・。」



「ははは、まぁ、そうなんだけどね、正確に言うと魔法弾とは関係ないと言うか。ボクのオリジナル理論でね、魔法を液化した物なんだよ。ファイヤーボールを液状化して封印してあるだけ、材料は試験管と井戸の水と誰かのファイヤーボールとボクの技術だけ。」


もっとも、保存方法が難しく、とても一般化するに耐える物じゃないんだけど、それは端折って置く。



「やっぱり、クロフユさんって凄いんですねぇ。」



「それほどでも無いけどね。」


笑って返すと。



「ど、どうでも、いいけど、先に進むぞ・・・・。」



大きいこと言っておいて、立つ瀬が無いのか、それとも、魔術の話が分からなくて置いていかれたのが嫌なのか、先に進み始めるライナさん。



「前衛が後衛を置いていくなんて駄目だよー。」


「まってくださ〜い」


あわてて、リーナさんと追いかける。


ボク達の冒険は前途多難である。

久しぶりの更新です、

ちなみに、時々ライナとリーナがレイナになってたりしてたのも修正しました。

というか、感想がほしい。

感想ください。

要望とかあれば俄然やる気が出ます。

俺と貞子もよろしく。

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