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magus hunter 紐育魔術探偵事件簿  作者: ニコ・トスカーニ
『マンハッタンの吸血鬼』―New York, I love You But You're Bringing Me Down ―
60/120

New York, I love You But You're Bringing Me Down 後書き ―マンハッタンを南へ―

誰も期待していないであろう後書きです。

書くのが癖になってしまいました。

・New York, I love You But You're Bringing Me Down


 ニューヨークのバンド、LCDサウンドシステムの曲のタイトルから取りました。

 当該楽曲はアルバム『サウンド・オブ・シルバー』に収録されています。

 LCDサウンドシステムは惜しまれつつ2011年に活動を停止しましたが、ラストライブの締めに演奏されたのが『New York, I love You But You're Bringing Me Down』でした。


・ブロードウェイを南へ


 この連載を開始したのは去年の8月ですが、実は今年の1月に初めてニューヨークに行きました。

 その時に歩いたのが、今回のエピソードでアンナとパトリックが歩いたコースです。

 私の場合、セントラルパーク付近のホテルを出発して、30分かけてタイムズスクウェアに行き、グラマシーとソーホーを通過してそこからたっぷり2時間かけてロウアーマンハッタン(マンハッタンの南の端っこ)まで歩きました。

 本当は南の端っこのクリフトン砦あたりまで行きたかったのですが、雪が降り始めたのでウォール街まで行って引き返しました。

 地下鉄でホテル付近まで行こうかとも思いましたが、雪のニューヨークは趣があり、結局雪の中ホテルまで歩いて戻りました。

 その時に「雪のニューヨーク」という舞台設定を思いつき、今回のエピソードでお目見えとなりました。

 ちなみに話の構想自体は『CSI:NY』の1エピソードから借りています。

 見たことがある方ならばお気づきでしょうね。


・フラットアイアン

 

 5番街とブロードウェイが交わる地点にある独特の形状のビル。

 名前の意味は「平らなアイロン」

 22階建て、高さ87メートルの高層ビルですが、なんと竣工は1902年という歴史的建造物。

 20世紀初頭に高層ビルを建てていたアメリカの国力のすごさを痛感させてくれます。

 ちなみに、ニューヨークには他にも戦前から立っているような高層ビルがあります。

 代表的なところだと、高さ443メートルのエンパイアステートビルディングは1931年竣工、高さ320メートルのクライスラービルは1930年竣工です。


・カーストアイアン、ソーホー


 鋳鉄で建物の骨格を作る建築技法。19世紀中ごろに成立した工法で、ソーホー地区にはこの建築法で建てられた古い建物が多い。

 ソーホーはニューヨークでも有数のオシャレなショッピングエリアなのですが、吸血鬼なら古い建物に住んでるだろうと思い、舞台をソーホー地区にしました。

 ちなみにソーホーにはユニクロと無印良品の店舗があります。


・ジェームズ・ブランデル、カール・ラントシュタイナー


 ジェームズ・ブランデルは世界で初めて人体間の輸血を行ったイギリスの産科医。

 カール・ラントシュタイナーは血液型を発見したオーストリアの病理学者。

 ちなみに世界初の生体間輸血は1818年、血液型に関する論文が発見されたのは1901年。

 血液は型の異なるもの同士が交わると凝固が発生するため、ブランデルの行った輸血実験は度々失敗した。

 生体間輸血の完全なる方法論が確立されるのは20世紀に入ってから。

 ちなみにブラム・ストーカーの『ドラキュラ』(1897年に出版)には当時まだ眉唾物だった輸血を行うシーンがある。


今回はこんな感じで勘弁してください。

では、また。

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