第七話~敵艦隊、発見ス~
活動報告にて報告しましたが、
小説に"小笠原諸島"とありますが、
正しくは"伊豆諸島"でした・・・
申し訳ありません・・・
敵の第二次攻撃隊は一五十機程の数で襲来した。
敵の第二次攻撃隊は今度は広範囲を攻撃するのが目的らしく、
東京湾上空で二手に別れたが分散したのが幸いして
海軍機の九六式艦戦や零式艦戦、陸軍機の九七式戦等の迎撃が成功、大戦果を見事に挙げた。
二手に別れた内の一つ目の別働隊は、
六、七十機程いたが奇襲が成功したこともあって、
戦果は味方には損害無し、逆に敵五十機以上を撃墜した。
また前述とは別のルートで進んでいた残りの別働隊は八十ほどいたが、
戦闘機と対空砲火による迎撃が成功して敵の爆弾により負傷が十数名、
高射砲一門が破壊されたものの、敵を四十機程の撃墜に成功した。
その一方で帝都で激戦が繰り広げられている中、
伊豆諸島上空ではーーー
伊豆諸島、青ヶ島沖合
九七式艦攻機内
「お~い、まだ見つからないのか!?」
館山海軍航空隊基地から出撃した佐藤 勇大は
索敵にでてから数時間たっても見つからないので苛立っていた。
「はっ、未だ・・・」
機銃手の小山 大吾の十分前の同じ言葉を聞いてさらに苛立っていく。
帝都が空襲を受けたと軍令部総長の名で電文が来たので、
伊豆諸島周辺を索敵していたが
艦隊らしきものが見つからなかった。
自分達とは別の機も索敵しているがそれらからも"見つけた"という報告はない。
それも無理はなく今日はいつもより雲が多いため、
視界が狭くなっている。
「ん・・・」
突然、航法士の流山 渡が唸った。
「おい、どうした」
「今雲の切れ目から見えたんですが、
何かが海から出ていたような・・・」
「それはどこだ?」
「確かあちらです」
そう言って流山は指を指す。
佐藤は機体を傾けて雲の切れ目を見ると、そこにはーーー
「て、敵艦隊だ!」
ようやく彼らは敵艦隊を見つけられた。
数は一目見た限りでは、四十隻以上は停泊していた。
「早く基地に打点しろっ!!」
「しかし・・・」
「何だっ!!」
敵艦隊を見つけたなら普通は一刻でも早く打点するはずなのに
流山の煮え切らない答えに思わず怒鳴り返す。
「あれはどう報告すれば・・・」
流山にそう言われたのでもう一度艦隊を見て見ると、
彼が言いたかったことが分かった。
敵艦隊の中央に、"巨大な門"があるのだ。
その"巨大な門"は戦艦でも楽に通れそうなほどの幅と高さを持っている。
佐藤は一瞬どう報告させようか迷ったが、すぐに迷いが晴れた。
「あれもだ!」
「了解!」
そしてすぐに打点を始めたが、またしても流山の手はすぐに止まった。
「次はなんだ!」
「あの・・・艦については?」
佐藤は今気づいたが敵艦隊に存在している軍艦は、
今まで見たこともない形状をした軍艦ばかりで
砲塔らしきものはあるが砲身が無い船に、
艦首が長く平な関船と、
どれが戦艦で、どれが巡洋艦かが、佐藤にも見分けがつかなかい。
「と、取り敢えず数を報告しろ!」
そう流山に指示すると今度は小山が叫んだ。
「上空より敵!」
佐藤は上を向くと鳥らしき化け物に跨って、槍を持っている人が三人、急降下を仕掛けてきた。
「なんだあの化け物は!?」
とっさに機体を捻り、回避機動を取る。
「くそぉ!落ちろぉぉ!」
そして小山が化け物に向かって旋回機銃を撃ったがことごとく外れる。
さらに、
「佐藤さん!あれを!」
艦首が長く平な関船の艦橋の前面が扉のように開いたかと思えば、
そこからあの化け物が出て来た。
「あれが空母か!?」
その空母らしき船は六隻停泊しており、
その内の一隻から数匹化け物が出てきた。
「逃げるぞ!」
そう叫んで佐藤は化け物の増援から逃げるべく、
スロットを全開にしたのだった。
どうも横山上等兵です。
今回、敵の軍艦について書きましたが、
分かりやすかったでしょうか?
それではまた次回!
ご意見、ご感想、アトバイスをお待ちしています。