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第三十話〜厄介ナ者〜後編

何とか三十話まで到達しました。

応援してくれた皆様ありがとうございます!

それではいつもより短いですが第三十話をどうぞ!

「貴様が出て行ってからもう数十ミイン(分)

も経過しておるぞ!

あそこまで対した距離はないはずなのに

なぜそこまで時間がかかった!」



司令官らしき男がよくここまで掘ったと思えるほど広い部屋の中央に

存在を示している机をドンと叩きながら怒鳴り散らす。



「申し訳ありません。

見つけるのに手間取ってしまいました」



本当は彼らに合うべきかどうか悩んでいたのだが。



「全く、貴族は時間を大切にするというのに。

今度からは気をつけよ!」



「はっ、了解しました」



その司令官らしき男は今度は神岡を黙って見やった。



「君がダイニホン帝国とかいう国から来たとかいう者かね?」



「はっ、大日本帝国陸軍歩兵第一◯一連隊に所属する神岡中尉です」



「"カミオカチュウイ"、というのか。

私は王国抵抗軍総大将のキンザロト=センイニデ・マルーン公爵だ。

以後よろしく頼む」



そう言って公爵は手を差し出して来たので

神岡は黙って握手をする。



「君達が帝国の艦隊や偵察部隊程度だが

帝国軍をも撃破したという事は聞いたぞ」



「それは光栄です。

それで情報の件については?」



一瞬、公爵は考えこんだがすぐさま何かを思い出した。



「あぁ、あの件か。その件についてだがな」



何やら公爵は歯切れが悪そうに顔をそらす。



「何か?」



「いや、何、情報は確かに貴官が望むように

渡しても構わんのだが

ただという訳にはいかんな」



神岡はそこで悟った。



「つまり、我々に何かして欲しい、と?」



「その通りだ」



やはり、幾ら何でも無償では情報を譲っては

くれないらしい。

自分は一兵卒の身だが連絡程度ならばできると神岡は思った。



「自分はあくまでも一兵卒としてここに来ているので

司令部に連絡をするぐらいしかできませんが

それでよろしければ」



「それで構わん。ではこれを見て欲しい」



すると公爵は机の上に大きな地図を広げた。



「これは我が島の地図なのだが、

現在我々の現在地点はここの山岳地帯だ」



公爵は島の東辺りを指差した。



「そしてここから見て北の方角には港町がある。

そこは現在、帝国軍の補給地点になっておってな、

ここを攻略できれば帝国軍に打撃を与えることができるのだ」



「つまり?」



「うむ、幸いにも主力が王都に集まっているらしいから攻略は容易いだろう。

我が王国抵抗軍反攻の第一歩として

この港に駐留している帝国軍を撃滅するのだ。

従って君たちの部隊にもここへの攻撃に協力して欲しい。

このことを君たちの司令部への連絡を頼む。」



神岡はこれを聞いていきなり外国の部隊との共同作戦というのは無謀じゃないか、

と思った。


しかし断るわけもいかず、承諾するほかない。



「分かりました。連隊司令部に連絡してみます」



「では頼むぞ」



内心では断られるんじゃないかと神岡は思ったが顔には出さす

そのまま部屋を退出する。


そして部屋の外で一言呟いた。



「大丈夫か?」





この時の神岡は知らなかった。

参謀本部で異帝への報復論が吹き荒れていたことと、

内地よりの増援の第一陣として島に第五二師団からの二個連隊が到着していたことを。

どうも横山上等兵です。

三十話はいかがでしたか?


次回はいよいよ帝国陸軍が(恐らく)攻勢にでます。


それではまた次回!


ご意見、ご感想、アトバイスをお待ちしております。

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