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第一四話~帝国陸海軍、異世界ニ上陸ス~

今回、この物語の主人公が登場します。

(一四話でやっと登場する主人公って・・・)

それでは第一四話~帝国陸海軍、異世界ニ上陸ス~をどうぞお楽しみください。

陸海軍臨時司令部で行われた会議の結果、

異世界への出撃が決まり

御前会議でも特に何もなく裁可された。


そして一二月二五日に空母"鳳翔"を旗艦とした

駆逐艦五隻、東部軍の第六一独立歩兵団に所属する

歩兵第一◯一連隊を載せた輸送船数隻で

構成された艦隊が出撃した。







???洋上

空母"鳳翔"艦橋



ビリッ!!バリッ!!




洋上に佇む巨大な門をくぐると

まるで電撃のような音が聞こえた。



「艦に損傷等の以上なし」



第三航空戦隊に所属している空母"鳳翔"を

旗艦とした特別派遣艦隊の

司令官を務めている"桑原虎雄"少将は

そう報告を受けた。



「敵は?」



「はっ、特に見受けられません」



「閣下、取り敢えず偵察として艦爆を

出しますが宜しいでしょうか」



士官の一人がそう聞く。



「あぁ、何か見つけたらすぐに帰投させろよ」



そして"鳳翔"から周辺の索敵の為に

二機の九九式艦爆が飛び立っていった。




暫くすると帰投してきた索敵二番機から

この艦隊より50kmの所に

島があるという報告を受け、

そこで艦隊をその方向へ進ませると、

確かに島があった。



「本当に島があったな・・・」



桑原少将は驚いていると通信兵から報告がきた。



「閣下、連隊より上陸を開始するとのことです」










「ふぅ・・・」



陸軍の小発動艇に乗り出撃した

小隊の一つを指揮する

神岡(かみおか) 悠太(ゆうた)中尉は大きく深呼吸をした。


彼の乗っている小発動艇の周りには

同じように兵士を載せた小発動艇や、

装甲艇が旋回行動をしながら

様子を見ていた。


なぜ様子を見ていたのかというと、

海上からは駆逐艦が主砲による艦砲射撃で

森を砲撃しており、

森の中に存在しているかもしれない敵陣を

叩いていたからである。


暫くすると駆逐艦の砲撃が止み、

旋回行動をとって待機していた舟艇群は

一斉に海岸へと向かい始めた。



「これだけやれば大丈夫だろうか・・・」



神岡はそう呟いた。


上陸作戦というのはどんなベテランでも恐ろしく、

ましてや今回は異世界での作戦なので、

誰もが緊張しており一言も喋らずにいた、


もちろん中尉も例外ではなく、

始めての実戦ということもあって

度胸がある彼も少し手が震えている。


海岸線には敵のトーチカや塹壕のような

防衛施設らしき物は存在してなかったが、

奥には森があり、

その森はなんと今まで見たことのないような

巨大な木が生えているので、

そこに敵兵が隠れている可能性があった。


そんな事を考えていると突然、

森が"紫色"に光った瞬間、轟音が響き渡り

舟艇に水柱が立ち上がった。



「うわっ!」



神岡が乗っている小発動艇の近くにも着弾し、

冷たい海水を浴びる。


すると装甲艇が支援砲撃を始め、

前方の森に砲弾が飛んでいき、

木片や人らしき物が宙を舞う。


装甲艇の援護の元、

上陸部隊は海岸に一気に近づき、

浅い浜辺まで近づいた小発動艇から

将兵達はは降りて砂浜へと進み伏せる。


しかし敵は容赦なく銃弾を撃ってきたが、

そこへ三八式歩兵銃で応戦すると、

だんだんと抵抗が下火になっていった。



「これをくらえ!」



そこで神岡はトドメを指すべく、

敵がいると思われる場所へ手榴弾を放り込んだ。


狙いあやまたず、敵の懐へ入ったらしく

敵が二、三人吹き飛ぶ。



「やったぞ!」



小隊から歓声が上がった。





しかしそこへーーーー



「ぐぉぉぉぉぉぉぉ!!!」



森の木々をへし折りながら、

一言で言えば"赤鬼"が一体現れた。



「な、なんだあれは!?」



「う、撃てっ!」



各員が"赤鬼"へ向けて小銃や拳銃を撃つが

全く効果が見られない。



「くそっ、これはどうだ!」



そう叫んで、神岡は分隊の兵士から

軽機関銃を奪い取り、

"赤鬼"へと銃口を向けた。



ダダダダダダッッッ!!!



神岡は立った姿勢で"赤鬼"へ一連射し、

するとどこか弱点に当たったのか、

"赤鬼"は膝をついた。


そこへ装甲艇が砲弾を撃ち込み、

さすがに砲弾は効いて

"赤鬼"はたちまち倒れた。



「し、死んだか・・・」



神岡が確認のため、小銃で触ってみた。


"赤鬼"は何も反応しない。



「や、やったぞぉ!!!」



「バンザァイ!!バンザァイ!!バンザァイ!!」





こうして帝国陸海軍は敵の妨害を跳ね除けて、

橋頭堡の確保に成功したのであった。

こんにちは、横山上等兵です。

今回はいかがでしたか?

始めて上陸作戦について書いたので、

本当に大変でした。

次回はこの物語の主人公"神岡 悠太"中尉が、

主役(??)の話です。

それではまた次回!!


ご意見、ご感想、アトバイスをお待ちしております。


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