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転校生はイジられる運命(サダメ)

最終学歴中卒の龍斗くん、はぢめて高校の空気に触れます。


ひとでなしが味わう普通の空気。彼は何を思うのか


「今日は転校生を紹介します!」



ワーー!!



次の日の朝、月曜恒例の朝の朝礼。朝礼台に乗っているのはソロモンだ。ホントに学校長さんだったのか。若さゆえか、とてもフランクに大切なことを話していくソロモン。これなら生徒の耳にも入りやすいだろう。そして呼ばれました僕。





メッチャ怖い。




やばいよこんなに緊張したのは何時振りだ?! つか初めてだよ多分! 人前に出るとかめっちゃ怖いよ! どうしよどうしよどうしよry





「転校生の赤羽 龍斗君です!」




わーーーー!!



ゆっくりと朝礼台に歩を進める。やるっきゃねぇ!! 接客業のバイトも経験あり! そのときの経験を元に!!







「あ、赤羽といいます。よろしくお願いしましゅ………」




噛みました。\(;o;)/








~~~~~~~~




なんやかんやあって教室



「え~朝礼で知っていると思いますが、赤羽龍斗くんです」



「ワーー!!」



「噛wwwwんwwwwだwwwww」



「よく見るとカッコいい…」



「………」



「え~大人気だね!」



「モウイッソコロシテ……」



「改めて簡単に自己紹介してくれるかな? 名前はいいから、適当にプロフィールとか。趣味と好みのタイプと性癖と」



「なんつーこと言わせようとしてんの教師でしょ?! ……得意技はツッコミ、必殺技は炊事洗濯家事その他だ。ちょっと老けてるけど、よろしくお願いします」




「「「いえーー!!」」」




言えた!! ちゃんと言えたよ!! ……自分で言ってて悲しい



「うんうん、じゃあ席についてもらおうかな。皐月の席の隣が空いてるな」



え? え? 皐月? なんかデジャヴ?



「久しぶりね」



本人でした。まぁそのまま硬直するのもなんなので皐月蘭の隣の席へと移動する。心なしか殺気が漂ってるような気がするんですが?



「生きてたのか」



「まぁね。龍殺しの技術凄いとだけ言っておこうかしら。大丈夫よ、いくら私でもこんな昼日中に騒ぎを起こそうとは思わないわ」



「昼日中でなく夜道なら?」



「どうでしょうね? フフフ…」




「えーーー!! 蘭と赤羽君って知り合いなの?!」



「ライバルは潰しておこうかしら…」



「ちょっと待て、物騒な台詞が聞こえたような気がしたんだけど?! まぁ知り合いって言うか…」




「お互いに激しくぶつかり合った仲ってところかしら。あれだけ激しく思うがままにされて、ドロドロに穢されたのなんて初めてよ?」



「「「「「「キャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」」」」」」///////




「コロス…」



「あぁそういやあなたに大量の土砂ぶっかけて差し上げましたねぇ!! 誤解のあるようにほざくんじゃねぇぞ!! そしてさっきから物騒な台詞はいてるやつ!! お前男じゃねぇか!! スキンヘッドでオネェとか怖すぎるわ!」



「愛に性別は関係ないのよ?」



「ホントに黙っててもらえます?」



「ふむふむ、至れり尽くせりだね赤羽君?」



「踏んだり蹴ったりだよ!!」









~~~~~~~




「は~あ…」



4時間目も終わり、やっとこさ昼食の時間だ。3時間目と4時間目の空腹の辛さといったら。今僕は自分で作ってきた弁当を持ってどこか食べる場所を探しているところだ。


質問攻めにされるのは遠慮したいので、4時間目終了のチャイムがなった時点で時点でシャッ! と教室を出てきた。


屋上で食べたいけど、鍵閉まってたし




「どっか外で食いたいなぁ……食ってもいい場所あるかな……ん?」



階段をのらりくらり下りていると見覚えのある車椅子が階段の下で立ち往生している。まぁ姉がいたんだからこれくらい想定内だったけど



「よう。1週間振りといったところか? 皐月恋」







「あ、おからきらいのおにいちゃん!」



「余計なこと覚えてるんじゃねぇよ」



「えへへ~こんにちは!」



「こんにちは。………そうだよな、これが普通なんだよな…」



「?」




ビバ普通。普通万歳!!






「ところでどうした? 上に行きたいのか」



「うん、触手使って上がると床傷つけちゃうから」



「そうか。まぁあんな鋭利な刃ついたやつだしな。おぶされ」



「え?」



「運んでやるってんだよ」




怖がりながらも僕の背中に自分の身を預ける恋。軽いなぁ……性別の相違点の一つだな。しっかり首に手を回し、落ちないよう抱きつく恋。僕は車椅子を畳み、(横に潰れるように畳めるタイプの車椅子だ)小脇に挟んで恋を運ぶ



「うわわ、高い高い!」



「あんま暴れんな、シートベルトないんだから。そうだよなぁ、車椅子乗ってると視点は普通より低くなるよな。んで、何階までいくんだ?」



「この上まで」



「よっしゃ」



いつもと違う視点に声の調子が少しはしゃいでるような気がする。これが年相応なんだよなぁ。僕のような存在がなければ、この子も普通に暮らせていたのだろうか。蘭の言った暴言が今になって僕を苦しめえる



「ありがとおにいちゃん」



「…ん、おぉ、おう。あ、後お兄ちゃんって言うな」



「んじゃあ……赤羽兄ちゃん!」



「……まぁそれでいいか。んじゃあな、僕はこれから弁当食う場所探さなきゃな」



「あ、赤羽にいちゃん、耳貸して」



「ん? なんだ?」



チュッ




「ありがと! じゃねーーー!!」/////



全開フルスロットルで車椅子飛ばして向こうに走り去っていく恋。そういや車椅子、電動式でしたっけ。危ないでしょ、廊下で走らない、廊下は静かにね


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