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今日の味噌汁は泣いている

作者: 月蜜慈雨




 神のみぞを知る


 あらゆる森羅万象は味噌汁に含まれているかもしれない


 湯気の立つ味噌汁を睨みつける


 やっぱりちょっとしょっぱい気がする


 これも森羅万象のせいなのか


 味噌汁に浮いている那須や人参を目にすると


 大地から切り離されたとき一体どんな気持ちだったんだろうか考えてしまう


 ドナドナ ドナドナ ドナドナ


 冷房も付けずに汗と涙がダラダラ落ちる


 そうか


 しょっぱいのはこれのせいか


 この街を覆う巨大な曇が雨を垂れ流す


 味噌汁がその嘆きを聴いている 


 一口口に含んでゆっくり飲み込む


 味噌の味が濃い気がする


 味噌には森羅万象が含まれているから濃いのも仕方ないのかもしれない


 細切れにされた肉を箸で突付く


 牛や豚や鶏や植物にも感情はあって


 悲しい がこの味噌汁に含まれているかもしれない 


 味噌汁は森羅万象を司るから


 思わず冷房を付けた


 ますます嘆きは濃くなった気がした


 雨はまだ街を荒らしていた


 それでも暖かくて優しいから縋ってしまうのだろう


 お腹の中の熱が心を灯す


 冷めない内に食べてしまおう 


 アバラの骨が浮かない間に


 一滴も残さず飲み干そう


 下腹が出ない間に


 森羅万象を司る味噌汁に乾杯の音頭を


 神のみぞを知る


 神の味噌汁








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