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1.最初の1歩 ウォーミア鉄道神殿線

はるみ、邂逅(この世界の鉄道と)。

 

「では外に出るので…その格好だと目立つので、こちらに着替えてもらえますか?」

 そう言ってマリエラは自分が来ているのと同じようなポンチョを渡してきた。

「あ、ハイ…」

「じゃぁ…行きましょう、はるみさん」

 

 ウォーミアの町はかなり栄えている街だった。

「で、マリエラさん、どこに行くの?」

「市場へ行きます。あ、ここから列車を使いましょう」

 そう言ってウォーミアの駅に向かった。

「へぇ、異世界でも列車ってあるのね。

 しかも、電車?」

「そうですよ。

 魔法発電で電気を得て電車を動かしていますよ。

 まぁ長距離は魔法発電の電気だけじゃ動かせないらしくて、蒸気機関車を使ってますけど」

 よく見ればウォーミアの駅には、電車だけではなく、蒸気機関車も走っていた。

「…」

「はるみさん?」

「え、ああ、ごめんなさい。

 私、鉄道見ると乗りたくなっちゃうタチで」

「あ、鉄道お好きなんですか?

 休日に乗りに行くのもいいですよ?

 このナーパム王国は鉄道が最も栄えてる国ですし」

 目の前に多くの未乗路線がある…それだけで私はワクワクした。

 

 市場はウォーミアから、ウォーミア神殿行きの列車で2駅目のウォーアトの駅の近くにあった。

 いくつか生鮮食品を買い込むと、マリエラは「こういう買いだめも助手の人がいるとしやすいです」と微笑んだ。

 その帰り道。

「…」

 ウォーミアに向かうはずだったが、ふと逆方向の行先表示板を見ると、ウォーミア神殿はあと一駅だった。

 挿絵(By みてみん)

 乗りたい、すごく乗りたい。

「どうしました?」

「…いや、なんでも…」

「あぁ、ウォーミア神殿行ってみます?

 あと一駅ですし」

 マリエラは先ほどの私の話を思い出し、乗せてくれようとしていた。

 コクコクと私がうなずくと、ウォーミア神殿行きの列車が滑り込んできた。

「ちょうどいいですね。乗りましょう」

 そう言ってマリエラと私は、お店とは逆方向の電車に乗った。

 それから数分でウォーミア神殿に到着すると、そのまま列車に乗ったまま折り返し、ウォーミアから10分ほどあるいて、元の「ヒルデ魔法店」に戻った。

 

 これがわたしとこの異世界の鉄道のファーストコンタクトだった。

 

 



  乗車録:ウォーミア鉄道神殿線 ウォーミア~ウォーミア神殿


まずは地元の鉄道。

あと1駅で終点というと乗りたくなってしまうのが鉄道マニアの性。

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