15.ビマスの工業地帯 カンセイ急行ビマス線&カンビ急行
工業地帯に旅行に行く鉄道マニア。
ナーパムの代表的な私鉄は、東にウォーミア鉄道、ツバイ鉄道、北にトマ高速鉄道、そして西にカンセイ急行とカンビ急行があり、この5私鉄を純大手私鉄といい、さらにこの5つに、ターキア地下鉄こと王国首都圏高速鉄道と、カンセイ地下鉄ことカンセイ高速鉄道を合わせた7つが「大手私鉄」と呼ばれる。
このほかに、中小私鉄が三つ――オートナ鉄道、モオーシ鉄道、サナタミア鉄道がある。
この中で最も特徴的な列車種別を持つのが、カンビ急行だと思う。
カンビ急行の列車種別には、急行と快速があるが、急行停車駅を快速が通過し、快速停車駅を急行が通過する、いわゆる「千鳥停車」方式をとっている。
サロナ島から帰って2か月。
冬が深まり、暮れになるとやはりこの世界でも忙しいもので。
その時期は旅行なんてとんでもなく、鉄道に乗るのもしいて言えばシモディトに行くくらいで、遠くに行くなんて無理だった。
その反動で、神殿行き臨時列車が多く走る新年になっても気力がわかず、新年最初の月の最後の週になってようやくカンセイに行くことにした。
今回は国鉄でターキアに向かい、急行「ツバムイ」に乗ることにした。
急行「ツバムイ」はヨーハム線経由でビマスまで行く急行列車である。
この列車でとりあえずカンセイで降りた。
今回、まずは、カンセイからカンセイ急行の車両が走るカンセイ高速の2号線でウベスに向かった。
ウベスからは同じくカンセイ高速の1号線でカーベ経由でナンパーへと向かった。
こうしてカンビ急行に乗ることになった。
ナンパーで待つこと数分、来たのは快速列車だった。
ナンパーの次、アマガーリに止まるとその次はコシエとアーシアに止まるが、この二駅は急行通過駅。
そこからはニシノーム、アクスは急行、快速とも停車する駅に停車した後、次のカコグ海岸は急行が通過する駅に快速が止まり、その次は終点ビマス。
しかしこのアクス~カコグ海岸の間のシオユー、カコグ海岸~ビマス間でベス本町、シカミ、合わせて3駅は快速が通過するのに対して急行が停車する。
そしてとりあえず、ビマスに到着した。
カンビ急行ビマス線は後に残すとして、ビマスからはカンセイ急行ビマス線に乗車。
乗った特急はビマスを出るとアクス本町とジュジョクのみ停車してウベスに到着。
そしてそのままカンセイまで直通してまずはカンセイ急行を全線完乗。
カンセイに着いた後は、国鉄に乗り込み、アクスに向かった。
アクスでは、ハロスカでもあったロベ焼きを、鰹のだし汁に浮かべた、アクス焼きで昼食にする。
なぜアクスで降りたかというと、アクスは国鉄とカンビ急行が乗り換えられる駅だからに他ならない。
アクスで再びカンビ急行に乗り、今度は先に来た快速を見送り、次の急行に乗り込む。
降りたのはシカミ。
ここからはカンビ急行の支線・ビマス線が出る。
同じホームの逆側にビマス線の電車があり、すぐに乗り換える。
この時点で15時半。
ちょうどいいころ合いである。
終点のビマス港に着き、一本列車を見送ると、時刻は16時すぎ。
そしてビマス線の途中駅・南ビマスで降りる。
この駅は国鉄ビマス線の分岐駅であるが、平日はビマス発7時~8時半と17時~20時の間で合わせて10往復、休日はビマス発朝7時26分と17時半の2本しかない。
今日は、私は休日だが、世間的には平日なので、南ビマス発17時10分の列車がある。
南ビマスの駅前は魔法具工業地帯が広がり、平日のこの時間は通勤客が多いため、ビマスやカンセイまで直通しないカンビ急行だけでは乗客をさばききれないため国鉄カンセイ線・ビマス支線を運行している。
そんなわけで、17時の定時で上がったであろう通勤客とともに、ビマス支線に揺られ、5分ほどでビマスに到着。
帰りはビマスから特急「ビヒモス」でターキアに向かった。
乗車録:カンセイ高速鉄道 2号線 カンセイ~ウベス
1号線 ウベス~カーベ~ナンパー
カンビ急行 本線 ナンパー~ビマス
ビマス線 シカミ~ビマス港
カンセイ急行 ビマス線 ウベス~ビマス
ナーパム王国国有鉄道 カンセイ本線(ビマス支線) ビマス~南ビマス
カンセイ~ビマス間で鎬をけずる「カンセイ急行」と「カンビ急行」は阪急電鉄と阪神電鉄をモデルにしています。
なのでカンビ急行は千鳥停車しているのは阪神電鉄をモデルにしているためです。
この2社に、山陽電鉄と神戸電鉄を加えた4社が神戸市の中心部に乗り入れるために神戸高速を設立したという話が、数話前の「カンセイ高速鉄道」が私鉄で設立したという話のモデルです。
また南ビマスに関しては、平日10往復、休日2往復という特殊な路線ですが、これは兵庫県の山陽本線支線、通称:和田岬線をモデルにしています。