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第4回

俺は神戸勝樹。前回ファイナルステージクリアまであと30cmまで迫った。

ついに完全制覇を視界にとらえた俺は、ファイナルステージの特訓のために、クレーン車を借りてきたりした。

今度こそ、あの頂上に立つために。


俺は長谷川健一。ガソリンスタンド勤務だ。

前回のSASUKE、3rdステージに進出した6人中、俺1人だけがクリアできずファイナルステージに進出できなかった。

1人だけ落ちた。悔しくて、あまりにも肩身が狭かった。

思えば小学校のときグループ決めで、いつも俺は余った。

そのときはどこかのグループに編入されるのだが、2人組を作るときも、いつも俺は1人ぼっちだった。

そんなとき、俺とよく組まされたのが、恵だった。


「3rdステージ、俺1人だけクリアできなくて、1人だけ仲間外れにされたみたいだな。」


「健ちゃん小学生のころ、グループ決めで仲間見つからなかったよね。私もだけど。」


「それで私、よく健ちゃんと同じグループになってたんだよね。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

延べ300人が挑み、未だ頂きに立ったものはなし。

究極サバイバルアタックSASUKEがまたしても帰ってきた。


前回、完全制覇まであと30センチに迫った神戸勝樹、2大会連続ファイナリスト鎌田秋生。

リベンジを誓って、再び究極サバイバルアタックに挑む。

今度こそ、完全制覇者は現れるのか。


1stステージ

1.丸太登り

2.ローリング丸太

3.揺れる橋

4.丸太下り

5.そそり立つ壁

6.ターザンジャンプ

7.ローククライム

制限時間60秒


100人の肉体自慢たちが世界屈指の難関コース、SASUKEに挑んでいきます。

まずはトップバッターのゼッケン1番は、高校教師中上新一郎が行きます。トップバッターをやるために生まれてきたような名前だ。

前回、前々回はファーストステージをクリアしている中上新一郎。ローリング丸太、慎重に慎重に行きます。

この中上新一郎もゼッケン1番ながら、完全制覇の可能性を秘めた男だ。

そそり立つ壁、おっとここも軽々だ。さあいきなり1stステージクリアが出るのか。

ローククライム登っていく、まだまだ余裕がある、トップバッター中上がいきなり1stステージクリア!


ゼッケン72番、ライフセーバー志望、宮崎まりん。学校卒業後はプロライフセーバーになるのが夢だという。

さあ丸太登り、ここはクリアいたしました。ローリング丸太、丸太と一体化していく。見事な回転だ。

幼いころ友達とアスレチックで遊んだのが大切な思い出だと語っております。揺れる橋、丸太下りも難なくクリア。

そそり立つ壁、早いぞ早いぞ。ライフセーバーが陸のSASUKEも攻略していく。

残り33秒、余裕しゃくしゃくか。残りなんと22秒での1stステージクリア。宮崎まりん、ここまでの最速タイムでクリア。これは恐るべき新星が誕生した。


アナ「SASUKE初出場で1stステージクリア、しかも最速タイムです。」

「自分でもできすぎなくらいで、びっくりです。」


これが女性ライフセーバー、宮崎マリンの伝説の始まりだった。


中上新一郎のクリアを皮切りに、ゼッケン80番まで26人が1stステージを突破。予想を遥かに上回るハイレベルな展開となった。


ゼッケン81番、アクション俳優中原武の登場です。

ものすごい迫力だ。さあローリング丸太はどうだ。秒殺回転。

そして揺れる吊り橋、バランスを崩すことなく、丸太下りジャンプした!そそり立つ壁も余裕で越えていく。

残り20秒、まだ余裕がある。ターザンロープ、勢いがすごい。中原武、余裕の1stステージクリア!


91人目の挑戦者は、前回、前々回3rdステージまで進出。しかし前回、3rdステージに進出した6人の中で、ただ1人ファイナルステージに進出できなかった。

ガソリンスタンド勤務、長谷川健一。今回は交際中の彼女のためにも、なんとしてもファイナルステージに進出したい長谷川。

ローリング丸太、ここのあたりは余裕だ。完全に丸太にピタッと擦り付いている。

さあここまでは順調に自分の体を運んでおります。ちょっとバランスを崩しましたが大丈夫だ。

前回は3rdステージに進出した6人の中で、ただ1人パイプスライダーでリタイアという屈辱を味わった。

そそり立つ壁ー!そのリベンジのためにも、フィアンセのためにも、こんなところで落ちるわけにはいかない。

残り20秒、ロープクライムを登って、長谷川健一、4大会連続の1stステージクリア!


しかし前回ファイナリスト、三浦かいじがまさかの1stステージリタイア。


ゼッケン97番、前回ファイナリスト、小海春香の登場です。

前回のファイナリストの1人、三浦かいじはまさかのリタイアとなってしまった。小海はどう動くか。

ローリング丸太、ここは余裕か。第1の難所はクリアした。揺れる橋、全く揺れない。揺れる橋が全く揺れなかった。

そそり立つ壁、傾斜角50度の壁も難なくクリア。

さすが前回のファイナリスト、この1stステージは通過点にすぎないのか。小海春香、見事な1stステージクリア。


ゼッケン98番、お馴染み前回のファイナリスト、白川郷の忍者、神本達也です。

今回のSASUKE、ラスト5人は前回のファイナリスト5人を固めました。しかしその1人、三浦かいじは早くも消えました。

ローリング丸太、おーっと、ちょっと危なかった。ちょっと危なかったが踏みとどまった。

揺れる橋。前回のファイナリスト、ここは問題ないでしょう。

あーっと、まさか!神本どうした!?バランスを崩したー。前回のファイナリスト、神本達也が消えた!


さあ残るは2人。その2人は完全制覇の最有力候補2人です。

ゼッケン99番は2大会連続ファイナリスト、保険会社に勤務するサラリーマンの星、鎌田秋生。

今回はなんとしても鬼門のファイナルステージを制したいと語っておりました。

ローリング丸太、さすが2大会連続ファイナリスト。危なげない。

前回ファイナリスト5人がゼッケン96番以降に固められた今回のSASUKE、しかしそのうち2人が1stステージでまさかのリタイアという波乱がありました。

そそり立つ壁、魔物の住む壁これも難なくクリア。さすが2大会連続ファイナリスト。3大会連続のファイナル、そして悲願の完全制覇に向けて、鎌田秋生も1stステージクリア。


いよいよゼッケン100番、しんがりに登場するのは完全制覇に最も近い人と言われる神戸勝樹、運送業。

前回はファイナルステージ、完全制覇まであと30cmに迫った。今回は史上初の完全制覇のために、この1stステージで落ちるわけにはいかない。

ローリング丸太、勢いが付きすぎたが踏みとどまった。揺れる橋、全く揺れない。さすが前回ファイナリストは揺れる橋が揺れない。

そそり立つ壁、おーっとちょっとつまずいたが越えていった。残り15秒、ロープクライム登っていく、ここは冷静に行けば問題ない。

ゼッケン100番、大トリを飾った神戸勝樹、今フィニッシュ!

1stステージクリアは36人。史上最多の36人が1stステージをクリアしました!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2ndステージはリニューアルはなく、前回と同じ。


8.スパイダーウォーク(動く壁と統合)

9.スパイダークライム

10.5連ハンマー

11.逆走コンベア

12.ウォールリフティング

制限時間50秒


過去最多36人が挑む2ndステージ。トップバッターはゼッケン1番、高校教師、中上新一郎。高校の教え子が応援に来ております。

2ndステージは3回目。4回目のSASUKEで初めての2ndステージクリアはなるか。常にトップバッターとなっている中上新一郎であります。

なかなか快調な滑り出しだ。スパイダーウォーク、動く壁もクリアいたしまして、スパイダークライムもクリアした。

残り30秒ほど。前回はこの5連ハンマーでリタイアしてしまいました。今回はクリアしていったー。

逆走コンベア、肉体の回転寿司、肉体の回転寿司。

ウォールリフティング、30キロの壁、40キロの壁に50キロの壁、万歳三唱だー!

中上新一郎、初の2ndステージクリア!


赤いTシャツがトレードマーク。女優の佐藤あかです。

まずはスパイダーウォークであります。空中のけものみちを進んでいきます。動く壁、上に上がっております。今度は下り坂からスパイダークライム。軽快な動き、軽いウェイトの佐藤あか。

5連ハンマー、人間ゲートウォール越えていく。逆走コンベア、赤ちゃんのハイハイ、こんなにパワーのあるハイハイはなかなか見れない。

残り12秒でウォールリフティング、1枚目30kgクリア、2枚目40kg、3枚目50kgもクリアー。


SASUKE初出場で1stステージを最速タイムでクリアしたライフセーバー志望、宮崎まりんの登場です。

スパイダーウォーク、早い早い、空中もぐらのように突き進んでいく。身軽なことがこの2ndステージでは有利になってくるか。

5連ハンマー、あっという間に通過していく。逆走コンベア、ものすごいスピード、会場は歓声が沸き起こっている。

まだ20秒以上残っている。ウォールリフティングこれは宮崎にとって不利か、いやいやそんなことはなさそうだ。3枚目、ちょっと手こずっている、ちょっと手こずったがクリアー。


アクション俳優中原武。現在まで5人がクリアしております2ndステージ。

成功のイメージは描けているかこのスパイダーウォーク。アクション俳優の肉体、運動神経ならここは楽勝だろう。

スパイダーウォークをクリアすれば今度は5連ハンマー、そして逆走コンベア、苦しい苦しい回転寿司。

ウォールリフティング、力づくの開けゴマ、3枚の壁を持ち上げて行ったー


続いてはガソリンスタンド勤務、長谷川健一。前回に続いて恋人が見に来ている。

まずはスパイダーウォーク。3大会連続の3rdステージ、そして悲願のファイナル進出に向けて、早い早い、まるで蜘蛛のようだ。

驚異的なスピードでスパイダークライムを越えれば、5連ハンマーへ。ここは出会い頭の勝負であります。

逆走コンベア、ここも全く苦にしない。やはりこの2ndステージは通過点か。ウォールリフティング、3枚目を持ち上げて見事なクリア!

見事これで3大会連続の3rdステージ進出。


いよいよ前回ファイナリストの登場です。365プロアイドル、小海春香。

1年365日をテレビの中で過ごすトップアイドル。

逆走コンベア、そしてウォールリフティング。これで9人目の2ndステージクリア!


前回ファイナリストのうち、2人は1stステージでリタイアしてしまいましたが、この男は生き残った。

2大会連続ファイナリスト、サラリーマン鎌田秋生。

スパイダーウォーク、一直線に進んでいく。動く壁、ここも問題ありません。そしてスパイダークライム。

5連ハンマー、鎌田危ない、一旦後退り。ここでも有力選手が数多く呑み込まれていったことがあります。タイミングを測っている。

ちょっとタイムロスになってしまった。逆走コンベア、ここで取り返していきたい。

残り12秒でウォールリフティング、1枚目、2枚目、残り6秒、行ったー。

5連ハンマーで一瞬ヒヤッとさせられたが、なんとか耐え抜いた。これで10人目の第2ステージクリア。


そして2ndステージ最後の挑戦者。運送トラックドライバー、神戸勝樹。

完全制覇に最も近い男も、前々回はここスパイダーウォークでやられている。しかし自宅にセットを作ってここスパイダーウォークはお手の物か。

5連ハンマー、ここはどう料理していくか。タイミングを見計らって、沈着冷静に。

逆走コンベア、残りあと18秒ある。ウォールリフティング、ここはお茶の子さいさいでしょう。3枚目を一番上まで持ち上げた!

神戸も余裕を残しての2ndステージゴール!


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

3rdステージ、新たに導入されたのは両腕でハンドルを漕ぐアームバイク。

そして第1回大会の第3ステージ最終エリア、スカイウォークが中盤エリアとして3大会ぶりに再登場。

最後にはあのパイプスライダーが今回からゴール地点が少し離され、ジャンプしなくてはいけなくなった。


3rdステージ

13.ポールジャンプ

14.プロペラうんてい

15.アームバイク

16.スカイウォーク

17.パイプスライダー


満月の月明かりに忽然と浮かぶけものみちSASUKE第3ステージ。3大会ぶりに復活したスカイウォーク、まさに第3ステージは二の腕地獄のテーマパークだ。

ここに挑むのは史上最多の11人。まず最初の挑戦者は、第1ステージ、第2ステージに続いてのトップバッター、ゼッケン1番、高校教師中上新一郎であります。

教え子やその保護者も応援にかけつけている。トップバッターが似合う名前の男。4回目の出場で初めて3rdステージに駒を進めました。

まずはポールジャンプ、おっとちょっと激突したかに見えた。このブレイクゾーンには安全対策マットがあります。

プロペラうんてい、ここのあたりはタイミングが難しい。回るダイ・ハード、ここは無駄がない、1本目から2本目、2本目から3本目とも一発で移行した。

続いては新たにお目見えしましたアームバイクであります。逆自転車です。足ではなく、腕力で漕いでいく。さあ到着です。

リニューアルされた中でも最も難しいとされるスカイウォークにやってまいりました。

ご覧ください、指先のみで全身を支えていく。さすがの筋肉の猛者たちもこれはたまらない。間隔が空いている。ものすごい表情、鬼の形相で越えていったー。

中上新一郎がスカイウォークを初めてクリアしたー。

さあ最終エリアパイプスライダー。もっていくもっていく。グリーンのバーにたどりついた。

さあ後半のパイプスライダー、1st、2ndに続いて、3rdステージもクリア一番乗りとなるのか。中上一番乗りか。今回からここからゴール地点まで距離が空いている。

反動をつける。しかし反動をつけるとバーがスライドする。これは苦しい、これは苦しい。またバーが後戻り。

あーっと落下!中上無念!3rdステージクリアは目前だった。


3rdステージ2人目の挑戦者、モブ男。

新エリアアームバイクを越えて、地獄のスカイウォークへ。

さあ3大会ぶりに登場したスカイウォーク、あーっといきなり落下!指先は限界だったか。


続いては赤いTシャツの女優、佐藤あかであります。赤いTシャツの新人女優。

まずはポールジャンプ。あーっと転落!

佐藤よもやのコースアウト!不完全燃焼のままここで脱落。


4人目の挑戦者、モブ子もスカイウォークで脱落。


今大会の台風の目、新星の登場です。第1、第2ステージを最速タイムでクリアしてまいりました。

彼女にとっては第3ステージが最も得意かもしれない。あの難所、スカイウォークを攻略する最有力候補か。ナンバー72、宮崎まりんが挑みます。

さあポールジャンプ、この身軽さ。そしてプロペラうんてい、なんと片手でぶら下がっている。プロペラうんていを簡単にクリアしていった。

新エリアのアームバイク、さあまさに悶絶の糸巻き巻きといったところでしょうか。ここもあっという間に通過していった。

やってまいりましたスカイウォーク。指先に全体重がかかっているが、小柄な宮崎にとっては涼しい顔か。2つ目の間隔もクリアしていく。なんと涼しい顔でスカイウォークをねじ伏せた!

腕力にまだ余力がありそうだ。最終エリアパイプスライダーにやってまいりました。

さあ栄光を勝ち取るのか、それとも沼地が待っているのか宮崎まりん。鈍い金属が擦れ合う音。グリーンの休憩地点に足をかけた。

後半のパイプスライダーに行く。さあまだ肘は曲がっている余裕があるぞ、余裕があるぞ。さあここが決めどころ、ここが決めどころ。かなりの距離がある。あまりバーが動かないようにしてスイングしなくてはいけない。

飛んだー。おーっと、しがみついたー!宮崎まりん、初出場で初のファイナルステージ進出!

会場は拍手喝采。本人もびっくりのクリアか。


アナ「ゴールした瞬間はどうでしたか?」

「うわ、わたし、行っちゃったよみたいな」

アナ「そんな感じでしたね。私でいいの?って感じでしたね。その謙虚さが果たしてファイナルステージどう出るか」

「ちょっと無理かなと思います」

アナ「そうですか。そのくらいにしといたほうが逆にいいと思います。頑張ってください」

「ありがとうございます」



前回、この第3ステージに進出した6人の中で、たった1人だけクリアすることができなかった人。ガソリンスタンド勤務、長谷川健一の登場です。

前回、前々回ともにこの第3ステージパイプスライダーでリタイア。3回目の挑戦で初の第3ステージクリアはなるか。

さあポールを使って一気ー。ここは難なく着地。今回は自宅にパイプスライダーのセットを自分で作って、特訓をしてまいりました。

プロペラうんてい、ここで手間取るとのちのスカイウォーク、そしてパイプスライダーに響いてくる。ここのあたりは効率よく行きたい。今回はタイミングはばっちり無駄がない。

さあアームバイク。3回目の3rdステージとなる長谷川にとっても初挑戦のアームバイク。さあ巻いていく巻いていく。剛腕猫じゃらし、剛腕猫じゃらしだ。

やってまいりました最難関のスカイウォークです。なんとしても三度目の正直で初のファイナルステージ進出を決めたい。

さあスカイウォークだ。1つ目の空白を越えていく。このわずかな突起のみで全体重を支える。2つ目の空白も越えて、クリアした。

いよいよ因縁のパイプスライダーだ。前回は第3ステージに進出した6人の中で、たった1人ここで落ちてしまった。1人だけファイナルに進めないという屈辱を味わった。

長谷川健一の旅が始まった。パイプスライダーの旅が始まった。前回はここでパイプが脱線してしまったが、今回はスムーズにグリーンのバーに移行した。

かつて人間は木の上で生活していたころを思い出させるような、太古の時代を思い出させるような動きであります。我々は見ていて懐かしい気持ちになってくるかもしれません。

さあいよいよ最後の仕上げです。前々回は長谷川はこの後半で落下してしまった。長谷川行った。まだ余力は十分、余力は十分。

そして前後にスイングしなければいけない。前回の轍は踏まない。あまりバーが動かないようにしてスイングしなくてはいけない。

おーっと、行ったー!長谷川健一、第3ステージを制しました。


アナ「おめでとうございます」

「ありがとうございます。前回、1人だけ第3ステージで落ちて、本当に悔しくて、肩身の狭い思いをしてたので、本当に良かったです。」

「残り、神戸君とか、前回のファイナリストが3人が残ってるので、続いてほしいですね。」


アクション俳優、中原武。さあ階段を上がっていきます。

ポールジャンプ、プロペラうんていを難なくクリアし、アームバイクへ。

さあ巻いていく巻いていく、一巻き一巻きがファイナルに一歩近づいていく。

さあ最大の難所スカイウォークです。運動神経抜群の中原でありますが、これはなかなかやったことないでしょう。

スカイウォーク、横に移動していく横に移動していく、指先のみに全体重がかかる。行った行った!スカイウォーククリアしました。

最終エリアパイプスライダーに到達いたしました。今回からパイプスライダーは終点と栄光のゴール地点の間に距離がある。新たな難所となりました。

さあバーを進めていった。一本の赤いバーを進めていく。腕力でねじ伏せていきました。グリーンのバーでインターバルを取ります。

3rdステージクリアまであとわずか。さあ向かっていく。肘を曲げて向かっていく。さあ最後の仕上げ。ここはかなりの距離がある。一旦肘を真っ直ぐにしてゴールへの距離を近づける。

しかしバーが後ろにスライドする。おーっとここで膝をパイプにかけた。ここで一瞬休憩する。

そしてもう一度反動をつける。中原をもってしてもこのゴールが遠い。あーっと落下!バーが後ろにスライドして着地することができなかったー。


前回ファイナリスト、365プロアイドル小海春香です。

ここまで2人がファイナル進出を決めております。3人目となるのか。

まずはポールジャンプです。おっと危ない。一瞬危なかった。ちょっと尻餅をついた。

プロペラうんてい、ここは自身がありそうだ。無駄がなく一気に移行していった。

アームバイク、アイドルは自転車にもよく乗るが今日は二の腕、腕力の自転車に乗っていく。

やってまいりましたスカイウォークです。30センチの突起にアイドルがぶらさがっていく。小海の息遣いが伝わってくる。

あーっと2つ目の空白で落下!


第3ステージ残る挑戦者はあと2人。完全制覇に最も近いと言われる2人が登場します。

2大会連続ファイナリスト、保険会社勤務、サラリーマン鎌田秋生が行きます。3大会連続のファイナル進出を目指して。

まずポールジャンプ、ここはお手の物。プロペラうんてい、鎌田にとってはこれが4回目のプロペラうんてい。タイミングはばっちり。さすが4回目なら無駄は全くない。

さあ続いては鎌田にとっても初挑戦のアームバイク。悶絶の糸巻き巻きと言ったところでありましょうか。

続いてはスカイウォークであります。実は3大会前の第1回大会、当時3rdステージの最終エリアに置かれていたスカイウォークで、涙を呑んだことがあります鎌田。3大会越しのリベンジはなるのか。

わずかな突起、わずかな突起に手がかかりました。1つ目の空白をクリアしていく、2つ目の空白、問題はここだ、乗り移っていった、かなりもがいている、指先限界か、鎌田指先限界か、しかしこらえたー。

休憩地点に足をかけた。スカイウォークにリベンジを果たした。いよいよパイプスライダーであります。さあ3大会連続のファイナルまで残るは1エリア。

持っていく持っていく、ファイナルステージに向けて自分の体を持っていく。赤いバーから今度はグリーンのバー、休憩地点に自分の体を移していく。

前回、前々回のファイナリスト。3大会連続ファイナル進出まであと少し。

さあスタートして行きます。鎌田、3大会連続の3rdステージクリアに向けて。さあこここだ。今回からゴール地点まで離された。思いっきりジャンプしなければいけない距離があります。

あーっと残念。落ちてしまった!あと数センチ距離が足りなかった鎌田。寸手のところで、3大会連続のファイナリストを逃した。


「半年間、SASUKE完全制覇のためにトレーニングしてきて、3回目のファイナル、3度目の正直として今度こそ行きたかったんですけど」

アナ「悔しいですね」

「悔しいけどしょうがないです。」


いよいよ3rdステージ最後の挑戦者、悲願の完全制覇に向けて、半年間、この日のために1日24時間を費やしてきました。神戸勝樹が挑みます。

完全制覇に最も近い男と言われ、期待とプレッシャーがかかる。ここまで宮崎まりん、長谷川健一がファイナル進出を決めております。

今宵3人目のファイナリストに向けて、完全制覇に向けて、神戸が行きます。

綱登りのために、知り合いからクレーン車を借りて綱登りの練習に打ち込んでまいりました。まずはポールジャンプ。難なく着地。

プロペラうんてい、おっと2本目への移行に失敗した。一度スタート地点に戻ってしまいました。さあ再スタート。

2本目に移行していく。おっとタイミングが合わなかった。今度は3本目への移行に失敗。1周見送ります。

あーっと、また3本目へのタイミングが合わない。2周見送ってしまった。これは腕力を消費してしまうぞ。

3周目、今度は逃すわけにはいかない…。今度は移行しました。しかしかなり腕力を使ってしまった。これは痛い。

次のアームバイク、このあとのスカイウォーク、パイプスライダーに響いてしまうかもしれない。

さあ続いては新エリアのアームバイク。これは早い、これはいいテンポだ。プロペラうんていで時間と腕力を使ってしまったが、アームバイクは一瞬の小休止だったのか。スムーズに処理した。

そしてやってまいりましたスカイウォーク。今大会多くの挑戦者、有力選手がこのスカイウォークに呑み込まれた。この神戸にとってもこのエリアは初めての挑戦であります。

ここからは全体重が指先にかかる。肘を曲げて腕全体で体を支えられるか。苦しそうだ神戸、1個目の空白で止まってしまった。

行った、行った。そして2つ目の空白、2つ目の空白はどうか。ああ神戸ー。神戸落下!

神戸落下、沼地の中で神戸は放心状態だ。もう腕力は限界だったか。


実況「神戸さん、今話せますか?」

「すいません。さっきまで放心状態でした。」

実況「神戸さん、思えばプロペラうんていでタイミングをつかみかねて、うまく移行できなかったことが影響しましたか?」

「よくわかんないです。あとでオンエアを見て、反省してみないことには。」

実況「お疲れ様でした」

「ありがとうございました」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

FINALステージ、前々回は2人、前回は5人。延べ7人が挑み、未だゴールへの到達者はゼロ。

天空から舞い降りる15mのロープ。制限時間は30秒。単純計算にして1mを2秒以内ということであります。

今回この難攻不落のFINALステージに挑むのは2人。


上空、頂きにいるアナウンサーを呼んでみたいと思います。


「はい、こちら地上15mのゴール地点です。下を見下ろしますと、宮崎さんと長谷川さんがクリアした各ステージが小さく見えます。最後の力を振り絞って、このステージに上がってきたいただきたいと思います。」


まずは、初出場にしてファイナルステージまで上がってまいりました。ライフセーバー志望、宮崎まりんです。

手に炭酸マグネシウムをつけ、命綱が設置され、スタンバイの位置につきました。制限時間30秒です。1mを2秒でクリアしなくてはいけません。

さあ始まりました。今夜のSASUKE、1stステージと2ndステージを最速タイムでクリアした宮崎。5mをクリアしまして、残り20秒。

宮崎まりん5mクリア。まもなく10m。天井からの木漏れ日が見える。しかし残り10秒を切ってしまった。時間がないぞ。宮崎時間がない。

これはもう無理かー。ここでタイムアップ、綱が切れてしまいました。

初出場でファイナル進出の宮崎まりん、完全制覇はならず。


アナ「初めてのSASUKE、そしてファイナルステージ、いかがでしたか?」

「なんというか、楽しかったです。今日は力を出し切ったので、悔いはないです。」

「たった1回で制覇できるほど、この競技は甘くありません。」



そしてついに最後の1人。

地元の体育館で綱登りの練習もしてきた長谷川健一。しかし体育館の綱は7m。その倍以上の長さ、15mの綱を30秒以内に登り切ることはできるのか。

第2回に初めてファイナルステージ挑戦者が現れてから、延べ8人が涙を呑んだこのファイナルステージ。

前回は第3ステージただ1人のリタイア。念願のファイナルステージ進出。前回ファイナルに進出した同朋の神戸は今回は第3ステージで潰えてしまった。

神戸の分まで、果たして長谷川はこの上空15mのゴール地点に到達することはできるのでありましょうか。

いきなりの静寂が破られ、長谷川の挑戦が始まった。5m地点に到達して残りは23秒。

10m付近に到達して残りあと16秒。これはこれはいいテンポだ、これはいいテンポだ。

残り10秒で、残り2mほど。これは行けそうだ!これは行けそうだ!4回目のSASUKEで、完全制覇!

なんと6秒残している。長谷川健一、15mファイナルステージを制しました!

4回目のSASUKEで、ついに初めての完全制覇!


SASUKE完全制覇。この歴史的瞬間に、会場は大きな歓声が湧き、史上初の偉業を達成した長谷川に祝福の拍手が贈られた。


アナ「長谷川さん、おめでとうございます」


「ありがとうございます」


実況「SASUKE第4回大会にして、初めての完全制覇です。上空からの景色、いかがですか?」


「眺めいいですね。最高の気分です。そして今日の俺の活躍を見ててくれたある人に言いたいことがあります。」


それは応援に来てた、恵に対してだった。


「恵、俺と結婚して下さい。」


さっきまでの歓声が一瞬やみ、あたりは静寂に包まれる。


「はい。」


そしてさきほどの完全制覇の瞬間と同じかそれ以上の歓声が沸き起こった。

上空15mからのプロポーズである。


「今日は、どんな結果であっても、このことを恵に言うって決めてました。でも完全制覇という最高の結果で言えてよかったです。」


小学校のころ、グループ決めから2人だけあぶれてしまっていた俺と恵、

前回のSASUKEで、6人中1人だけファイナルステーに行けなかった俺は今、

ファイナルステージの上空15mで、最高の瞬間を迎えることができた。


「本当におめでとうございます」


「ありがとうございます。」


長谷川健一やりました!


「それでは、完全制覇者、長谷川健一さんに今一度盛大な拍手をお願いします。」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そして次回、SASUKEは大リニューアルを施され、新たに生まれ変わる。



第4回大会結果

1位:91 長谷川健一 完全制覇(残り6.0秒)

2位:71 宮崎まりん FINAL/綱登り

3位:99 鎌田秋生 3rd/パイプスライダー(ジャンプ)

4位:1  中上新一郎 3rd/パイプスライダー(最終地点)

4位:95 中原武 3rd/パイプスライダー(最終地点)

6位:100 神戸勝樹 3rd/スカイウォーク(2つ目の空白)

6位:97 小海春香 3rd/スカイウォーク(2つ目の空白)

8位:? モブ夫  3rd/スカイウォーク(1つ目の空白後)

9位:? モブ子  3rd/スカイウォーク(1つ目の空白)

10位:? モブ男 3rd/スカイウォーク(1つ目の空白前)

11位:64 佐藤あか 3rd/ポールジャンプ(コースアウト)

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