第56話「シモン、強引にお招きされる⑪」
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ラクラテル姉妹の姉クラウディア主従をひょんな事から救い……
いろいろスレ違いもあって、妹アニエスが乱入。
アニエスの教育的指導によりクラウディアがチョロインに変貌。
そうこうしているうちにロジエ魔法学院内にクラウディア救出話が広まり……
シモンは一躍有名人に。
それも単に有名になっただけでなく、人気者となってしまった。
そうこうしているうちに、クラウディア、アニエスの両親からお呼び出しがあり、
ラクルテル公爵邸へ赴く事になってしまった。
そして何故か、ラクラテル姉妹とのお付き合いを条件に騎士達と腕相撲バトル。
ラスボスのドラゴンスレイヤー『竜殺し』姉妹の父アンドリュー・ラクラテルと、
まともにバトルし、引き分けた。
そんな経緯で……遂に話はついた。
一応条件付きではある。
だが、シモンの本意とは別にしても、いきなり可愛い婚約者候補がふたりも出来たのだ。
それも上級貴族たる良家のお嬢様である。
もしも婚約が正式に決定し、クラウディアとアニエスと田舎へ行き、母に紹介したらどんなに驚くかと思う。
そうそう、あまり間を置かず、休暇が取れたら、すぐ帰省しよう。
でも予定は未定。
先行きがどうなるかは、創世神様のみがご存じ。
このままクラウディアとアニエスと、結婚するとは限らない。
いきなりシモンに飽きて、醒められてしまう可能性の方が大きいだろう。
何せ、彼女居ない歴23年以上の自分だもの……女子に好かれるなど全く自信がない。
婚約、結婚よりも、まずは転職したての新たな職場ロジエ魔法学院で頑張るしかない。
そんな事をつらつら考えていたら……
「シモン先生、あ~ん。学院ではこういう事が出来ませんからぁ」
「シモン先生、私からもあ~んですぅ」
気が付けば、クラウディアとアニエスがにっこり笑い……
フォークに小さく切った食べ物を刺し、シモンに向け、口を開けるようアピールしていた。
シモンの顔が赤くなる。
緊張して身体が硬くなる。
このようなシチュエーションは子供の頃にしか経験した事がない。
それも金髪碧眼の美少女ふたりから、せがまれているのだ。
「………………」
「もうぉ、早くあ~ん」
「早くですぅ」
「ええっと……」
クラウディアとアニエスにずいっと迫られ、戸惑い慌てるシモンを見て……
姉妹の両親ラクラテル公爵夫妻、アンドリューとブリジットが笑う。
「はははははは! シモンよ! 私と引き分けた猛者も女子には形無しだな」
「うふふ、シモン君。クラウディアとアニエスは、お世辞抜きで可愛いでしょ?」
「はあ、俺、元々女子はとても苦手で……そして、確かにふたりは凄く可愛いですよ」
シモンがラクラテル公爵夫妻に対し、本音で応えると、
妹のアニエスが悪戯っぽく笑う。
何やら秘密を暴露するという雰囲気だ。
「うふ! シモン先生」
「お、おう!」
「お姉様はね、ひどく焦っていたのですよ。シモン先生が学院であんなに人気者になってしまったから。アニエス! どうしようって、シモン先生に、すぐ想い人が出来ちゃうって、ふられちゃうって、半泣きでしたものっ!」
「ア、アニエスっ!」
「大恩を感じてくださいまし、お姉様。もしも妹の私が居なかったら、変に片意地を張って、究極の不幸者になっていましたわ」
「ううう、反論出来ないですわっ」
「うふふ、シモン先生。素のお姉様は健気で一途な乙女なのですよ。可愛いと思うでしょ?」
「ま、まあ……確かにそうだな」
「ほら、お姉様。シモン先生がお姉様を褒めてくださいましたわ」
「わお! 嬉しいっ!」
「今、シモン先生に褒められた歓び。その気持ちを忘れずに頑張るのです、お姉様。私達の合言葉は健気で一途な乙女。そしてお父様、お母様のお話から分かるのは、真摯にひたすら努力あるのみ……という事ですわ」
「健気で一途な乙女、真摯にひたすら努力あるのみ……納得ですわ。頑張りますわっ。シモン先生に好かれる為に! その上、限られた時間までに成し遂げなければいけませんものねっ!」
「どうです? シモン先生。素敵でしょ? 頑張るお姉様は」
「ああ、ひたむきに頑張るのは、とても素敵だ」
「ほら、お姉様。シモン先生が、ひたむきに頑張るのは素敵だと仰いましたわ」
「わぁお! 最高っ! 私、一生懸命に頑張るっ!」
「うふふ、モチベーションが保てそうですね、お姉様。……ちなみに、シモン先生」
「お、おう!」
「私アニエスは初めてお会いした時からシモン先生の類稀な素質と底知れぬ実力を、しっかりと見抜いていました。憶えていますね?」
アニエスは姉と共に研究室に現れた初見の際、シモンの能力の高さを指摘していた。
シモンは小さく頷いた。
「あ、ああ、憶えているよ」
「私の理想とする殿方はまず誠実、そしてリスペクト出来る事。シモン先生はまさにそうです。だんだん先生の本質を理解するにつれ、深い尊敬が、熱き愛を伴い、著しく変わっていったのです。よくありがちな話ですが」
「そ、そうか」
「明日からはお姉様ともども、宜しくお願い致します。お互いに気持ちを高め合い、愛を実らせ、婚約。そして幸せに結婚となれるよう私達姉妹は頑張りますので。それと引き続き、私達を呼ぶ時はファーストネームを呼び捨てにしてくださいませませっ!」
「そうか! 俺はまだまだ未熟だ。クラウディア、アニエス」
「はいっ!」
「はい!」
「君達の想いに応えられるよう、より一層頑張るよ。こちらこそ、宜しくな」
ラクラテル姉妹から、熱い想いを告げられ、シモンも改めて決意した。
と、ここでラクラテル公爵夫妻がシモンへ言う。
「うむ、めでたい、めでたい。3人とも頑張れ! それとシモン。今夜は夕食を食べたら、我が屋敷へ泊まって行くが良い」
「ええ、今夜はウチに泊まって行ってね」
折角の好意である。
ここはOKした方が良いであろう。
しかし、明日はロジエ魔法学院へ出勤する日、けじめはつけたい。
朝、ラクルテル公爵家の馬車の乗り、姉妹とともに通勤したら、公私の区別はつけられない。
「では、公爵閣下、奥様。ご厚意に甘えます。但し、明日の朝早く、朝食を頂かず、一旦帰宅。改めて学院へ出勤しますので。……宜しいでしょうか?」
シモンの気持ちは、すぐ夫妻へ伝わったらしい。
「うむ、了解だ。浮かれずに、けじめをつけるという事だな」
「ええ、しっかりと公私の区別をつける。勝って兜の緒を締めよ。って事ね。素敵だわシモン君」
こうして、シモンはこの夜、夕食を摂り、ラクルテル公爵邸へ宿泊。
翌朝早く、帰宅する予定としたのである。
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