表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

53/56

第53話「シモン、強引にお招きされる⑧」

東導 号 書籍化作品

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

特報!

〇小説書籍版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

最新刊第8巻2/19発売!《第8巻のみ電子書籍》

ぜひご購入をお願い致します。


〇コミカライズ版Gファンタジーコミックス

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

ぜひご購入をお願い致します。

特報!

最新刊第4巻が重版致しました!!

第1巻、第3巻に続きました。

皆様のおかげです。ありがとうございます。

今後とも宜しくお願い致します。


☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されました!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されております。

こちらがコミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


Gファンタジーコミックス第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』

◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

何卒宜しくお願い致します。

※書籍版、コミックスともご購入報告は大歓迎です!

 とんでもない話となってしまった。

 シモンの機転で腕相撲勝負に持ち込んだまでは良かった。

 怪我のリスクも軽減するし、要する時間も格段に速い。


 しかし!

 配下の精鋭達に対し、シモンが圧勝する様子を目の当たりにし、

 クラウディアとアニエスの父、ドラゴンスレイヤー『竜殺し』こと、

 アンドリュー・ラクラテル公爵の闘争心に猛火がついてしまったのだ。


 ため息を吐いたシモンは、仕方なく法衣(ローブ)から革鎧へ着替えた。


 ラクラテル公爵家の騎士用革鎧を貸すと言われたが、シモンは断った。

 練武場のロッカー室に入ると、収納の腕輪から仕舞っておいた愛用の革鎧を取り出し、身に着けたのだ。

 着慣れた愛用の鎧の方が戦いやすいからである。


 だが剣の方は、借用した。

 使用するのは刃を潰した練習用の模擬剣。

 軽度の攻撃魔法が付呪エンチャントされた魔法剣だ。

 相手に触れると、雷撃が生じる仕様となっていた。

 この剣は騎士隊、王国軍、各種学校等々、ロジエ魔法学院の部活においても採用され、ティーグル王国では広く使用されていた。


 練武場へ戻ると、腕相撲用の樽は既に片付けられていた。

アンドリューは既に着替え、模擬剣を抱え、待っていた。


 ふたりに対して、ブリジット、クラウディア、アニエス。

 そして数多の騎士達の視線が一切に突き刺さる。


 誰も何も言わない。

 まさに嵐の前の静けさである。


 この戦いはどう決着させるかも重要だ。

 強者ドラゴンスレイヤー『竜殺し』、

 誉れ高き上級貴族家ラクラテル公爵家当主アンドリューのメンツを、

 下手に潰す事も出来ないからだ。


「シモン君」


「はあ……何でしょうか、公爵閣下」


「念の為言っておく。模擬試合だから、命のやりとりまではしない。だが……マジガチで行くから君は身体強化魔法を使って構わん」


 ここで、シモンは『何か』を思いついたようだ。


「マジガチ、成る程……あ! そ、そうっすね。じゃあ魔法使いの俺は身体強化魔法を遠慮なく使わせて頂きます」


 シモンはアンドリューへ告げ、更にギャラリーへ向かい、大声で叫ぶ。


「皆さぁぁん! 俺、魔法使いなんでぇ、勝つ為に身体強化魔法を使いま~っす! 人間の限界を超えま~す! ここに宣言しておきまあ~す!」


 アンドリューは、シモンの身体強化魔法発動宣言を聞き、満足そうに頷く。


「うむ、それで良い。遠慮なく身体強化魔法を使い、フルパワーで俺と勝負してくれ!」


「了解っす。あ、公爵閣下、ちなみに俺、攻撃魔法を含め、他の魔法は使いませんから」


「うむ! 攻撃魔法を使わないとは、シモン君は相変わらずフェアだ。分かった、どんどん来いっ!」


「了解っす、公爵閣下。それともうひとつ、念の為。俺の剣は格闘ありの我流なんで、ご容赦くださいね」


「うむ、了解だっ! こちらもスキルをひとつ使わせて貰う」


「スキルをひとつ? 公爵閣下が?」


「ああ、私が使うスキルも魔法で身体能力をビルドアップする。いわば君の身体強化魔法に近いモノさ」


「分かりました。OKっす!」


 ふたりは双方の条件を合意。

 いよいよ戦いが開始される事とんったのである。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


 練武場の中央に、シモンとアンドリューは対峙した。


 軽く気合を入れ、身体強化魔法を発動したシモンを見て、アンドリューは驚愕し、

顔を輝かせる。


「おおおおおおっ!? な、な、何だっ!? こ、この気迫っ! なな、なんという巨大さ、強大さだっ! 受けるプレッシャーが、半端ではないぞっ! かつて俺が戦ったドラゴンのようだっ!」


 しかし、シモンはみなぎる巨大且つ強大な魔力の割に、極めて自然体。

 ひょうひょうとしていた。


「はあ……じゃあ、公爵閣下。時間もそうないし、そろそろ行きますか……」


 シモンが戦いの開始を促すが、アンドリューはにやりと、不敵に笑う。

 

「まあ、待て、シモン君! 少し時間をくれっ! 俺は戦いの中に生きる男、生粋の武人だ。最初から全開で行く! 奥義たるスキルを発動させて貰うぞっ!」


「はあ、どうぞ」


「むん! おおおおおおおおおっ!!」


 アンドリューは大きく深呼吸し、大きく気合を入れた。

 強力な波動が放出され、アンドリューを包む。


 波動を感じたシモンが感心したように「ほう」と息を吐く。


「おお、公爵閣下、もしかしてそれ、闘気法ですか?」


「ふっ、知っていたか」


 補足しよう。

 闘気法とは、魔法を使えない戦士などが使う身体強化法である。

 この『闘気』こそが、ドラゴンスレイヤーたるアンドリューの持つ凄まじい強さの根幹である。


 実を言うと、この『闘気』とは『魔力』である。

 この世界では、体内魔力を誰もが体内に宿している。

 全ての種族の老若男女がだ。


 その魔力を変換し、魔法を行使出来る才能を有する者が魔法使いなのだ。

 

 アンドリューは魔法こそ使えない。

 だが、特殊な才能を持っていた。

 そう、魔法使いが魔力を魔法に変換するように、

 アンドリューは魔力を闘気へと変える事が出来るのである。


 この闘気をもし魔法に例えるなら、付呪魔法エンチャントに近い。

 付呪魔法とは、様々な魔法を武器や防具、または道具に付けて魔道具に変える魔法だ。

 ちなみにシモンの持つ魔法の腕輪も、付呪魔法をかけた魔道具なのである。


 アンドリューは魔力から生み出す闘気により、武器防具の効力をアップしたり、

 身体能力も向上させる事が出来るのだ。


「ええ、俺、闘気法は研究中っす。なので、公爵閣下の技は大いに参考となりました」


「研究中? 大いに参考? シモン君は、闘気法が発動出来るのか?」


「多分!」


「面白い! やって見せてくれ!」


「ええ、公爵閣下から許可を頂けるのなら、構わないっすよ」


「うむ、許すぞ! 大いにやってくれ!」


「了解っす。まだお試し段階なんですけど、身体強化魔法を発動した上で、闘気法をやってみます。つまり能力の上乗せですね、ぬううう、ふんっ!」


 瞬間!

 シモンの身体が、学院地下の学生食堂で見せたように輝いたのである。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説書籍版第8巻2/19発売《第8巻のみ電子書籍専売》

(ホビージャパン様HJノベルス)

ぜひご購入をお願い致します!

既刊第1巻~7巻大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

何卒宜しくお願い致します。

既刊第1巻~3巻大好評発売中!

コミックスの第1巻、第3巻は重版しました!


特報!

最新刊第4巻が重版致しました!!

第1巻、第3巻に続きました。

皆様のおかげです。ありがとうございます。

今後とも宜しくお願い致します。



☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されました!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されております。

こちらが、コミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《連載再開!》

「絶縁した幼馴染! 追放された導き継ぐ者ディーノの不思議な冒険譚」

「辺境へ追放された勇者は、銀髪美少女と新たな国を創る。気が付いたら魔王と呼ばれていた?」

「迷宮下層へ置き去りにされた底辺冒険者が裏切者へざまあ!銀髪美少女に救われ、成り上がる冒険譚」


も何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ