第34話「ランチを一緒に」
改稿の際、名称、名前を変えましたが、またひとつシモンが助けた貴族令嬢を。
フランソワーズ⇒クラウディアへ、変更します。
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ラクルテル姉妹がシモンの研究室へ押しかけて来てから、30分後……
シモンは姉妹とともに、本校舎地下の学生食堂に居た。
本当はテイクアウトして、ぼっちでのんびり研究室ランチをしたかった。
だが妹のアニエスがシモンの単独行動を、絶対に許さなかったのだ。
「あのさ……何で君達姉妹が、俺と一緒に昼メシ食ってるの?」
シモンの真っ当な疑問に対し、ラクルテル姉妹は対象的な答えを戻して来る。
まずはクラウディア。
「当然、私は仕方なくっ! いやいやですわっ! アニエスがどうしても一緒に来てと言うからっ!」
しかしアニエスは皮肉っぽく笑う。
「うふふ、メイクアップストーリーは、やめていただけるかしら、お姉様」
「メ、メイクアップストーリーって、な、何よっ!」
「お姉様は、大嘘つきですもの。ユーアーライアーと言い換えても宜しいですよ」
「ユーアーライアー!?」
「さあシモン先生。こんなしょーもない姉は放っておいて、私と一緒にふたりっきりで、研究室へ行って仲良くランチ食べましょ」
アニエスのトンデモ発言に大反応したのは、姉クラウディアである。
「え~! アニエス、何言ってるのぉ! こんなのと貴女が密室でふたりきりなんてだめぇ!」
相変わらず、クラウディアの言葉の暴力がさく裂していた。
まあ、シモンに大したダメージはない。
こんな悪口はノーダメージに近い。
今はもう存在しないコルボー商会面々の方がず~っと『口撃』がきつかったから。
なので、苦笑レベルで済む。
「こんなの、って、あのね……」
するとアニエスが同意。姉に向かって、シモンを擁護する。
「そうです! お姉様は大変失礼です。シモン先生は、けして『こんなの』じゃあ、ありませんわ」
「アニエスっ! 貴女っ!」
とがめるクラウディアに対し、アニエスはきっぱりと言い放つ。
「構わないじゃないですか。シモン先生が私とふたりきりになっても」
「はあ!? 何言ってるのよ、アニエス!」
「恩知らずのアホお姉様は、素敵な白馬の王子様、シモン先生を要らないって言ってるんですから」
「な、何がアホお姉様よぉ! むっきい~」
「あらあら、怒った猿そっくりのお顔ですわ。お姉様ったら! あははははっ!」
火に油を注ぐようなアニエスの行為。
クラウディアの顔は怒りで真っ赤になる。
「アニエス! わ、笑うなっ! むきむきぃ~~!!」
「あのね……アニエスさん、ふたりきりで研究室へとか、勝手に話を進めないで。それとお姉さんをやたら挑発しないで」
「こら! シモン! 何でアニエスをさん付けで呼ぶのよ! 差別じゃないっ!」
自分から『様』付けで呼ぶようにと厳命した癖に、クラウディアは、
すっかりその事を忘れていた。
叫ぶクラウディアへ、アニエスは更に言う。
「あら、お姉様、私がさん付けで呼んでと、無理にシモン先生へお願いしたのです。本当は呼び捨てでも構わないくらいですわ。ねぇ、先生、私をアニエスって呼んでくださいな」
「え? アニエス……で、良いの? ホントに?」
「はいっ! アニエスと、ず~っと未来永劫お呼びくださいませませっ!」
「むっききききききぃぃ!! 待てぃぃぃ!! シモンっっっ!!!」
「はあ、何でしょう? クラウディア様、まあ、そんなに興奮しないで」
「妹にず~っと負けてられるかぁ!! シモン! 私の事もクラウディアと呼べぇ!!!」
何なの?
この姉妹……
シモンは苦笑した。
しかしラクルテル姉妹とやりとりしたお陰で、
「女子と問題なく話せるようになっていた」事を、シモンは全く気付かなかった。
多分、これからの授業も差し支えなく行えるに違いない。
まさに、「雨降って地固まる」だ。
と、その時。
「わあ、シモン先生、居たぁ!」
「私達も今からランチ!」
「一緒に食べよ!」
「お疲れぃっ!」
ラクルテル姉妹と一緒にランチを食べるシモンをまたも取り囲んだのは……
昨夜歓迎会を開いてくれたシモンの新たな上司、2年C組担任の先輩女性教師セシル・アルノー達一行4人である。
「わ! な、何!? この教師軍団!!」
驚き焦る姉クラウディアだが、対照的に妹アニエスは落ち着いたものである。
「あら、先生方。シモン先生とずいぶん仲良しですのね」
「うふふ、貴女方もね♡」
「ええ、私はシモン先生が気に入りました。姉は違うみたいですが……シモン先生はどのクラスの担任になるのですか?」
「来週発表だから、まだ内緒よ。楽しみにしていてね」
盛り上がるセシルとアニエス。
放置プレイをされた姉クラウディアが、慌てて追いすがった。
「ちょっと、ちょっと! 私を無視しないでくださいよぉ!」
だが、ここでフォローしてくれたのが、彼女が散々馬鹿にしていたシモンである。
「ほらほら、クラウディア。さっさと食べないと、お昼休みが終わっちまうぞ」
「え? 今、何と? 何と言いましたシモン!」
「さっさと食べないと、お昼休みが終わっちまうぞって、言った」
「違~う! その前! 私を何と呼んだ?」
「いや、さっき言われたから、クラウディアって呼び捨てにしたけど」
「嬉しいっ!」
「は?」
「これで、妹と! アニエスと肩を並べたわっ!」
「はあ……そんなに嬉しいのか? 呼び捨てで……」
「うんっ! 構わないわっ! シモン! い、いえ、シモン先生っ! もっと呼んでよっ!」
「分かった、分かった……クラウディア」
「わお! 嬉しいっ! もっともっと大きな声で呼んでっ!」
「クラウディア!!」
「わお! シモン先生っ!」
嬉しそうに喜びはしゃぐ姉クラウディアを見て……
妹アニエスはおとなびた表情で苦笑していた。
「……もう、お姉様ったら、最初から素直にシモン先生へお礼を言えば良いのに……」
そんなアニエスの言葉は、姉クラウディアへ全く届いていない。
「シモン先生! 大、大、大好きっ! 私の王子様っ!!」
「お姉様……やせがまんのリミッターが外れ、これで完全に惚れたわね。……チョロイン全開じゃない、ったく」
苦笑するアニエスは、大きくため息も吐いた。
「はああ。それにしても……シモン先生、生徒に公式紹介前なのに一気に超有名人になったわね。これって私アニエスとしては、喜ぶべきか、悲しむべきか……う~ん……」
アニエスの言う通りであった。
ランチを摂るシモン、ラクルテル姉妹、そしてセシル達教師軍団の周囲には、
シモンに興味津々の他の生徒達が黒山の人だかり。
つまり野次馬となって、大勢が取り巻いていたのである。
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