表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

33/56

第33話「乱入するお嬢様達②」

東導 号 書籍化作品

⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

特報!

〇小説書籍版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

最新刊第8巻2/19発売予定!《第8巻のみ電子書籍》

予約受付中!


〇コミカライズ版Gファンタジーコミックス

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

ぜひご購入をお願い致します。


☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されます!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されます。

第26話となりますが、コミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


Gファンタジーコミックス第1巻~3巻大好評発売中!

※第1巻、第3巻は『重版』

◎小説版《ホビージャパン様HJノベルス刊》

第1巻~7巻大好評発売中。


☆書籍小説版、コミカライズ版ともども、書店様、通販サイト様でぜひお取り寄せください。

何卒宜しくお願い致します。

「成る程、ではもうひとつ聞きましょう。お姉様」


「な、何をよっ! これ以上、何を聞くと言うのよっ!」


 冷静に質問を重ねていく妹アニエスに対し、

 姉クラウディアは、不満そうに頬をふくらませた。


「お姉様へ確認します。そもそもの事件の発端(ほったん)です」


「はあ? 発端?」


「はい、……お姉様は、いっつもついて来る護衛がうざくて、リゼットだけ連れ、ふたりっきりで、こっそり王都の街中へ遊びに行きましたわね?」


「い、行ったわよ! 何、どっかの衛兵みたいに事実確認してるのよ! 気が付いたら、衛兵から散々事情を聞かれたわよっ! 妹にまで同じ事を何回も聞かれたくないわっ!」


「でも……お姉様」


「な、何よっ!」


「悪漢にさらわれかけたあの日から、やけに体調が宜しいのでは?」


「え? え、ええ……た、確かにね」


「やっぱり! ……学院をずる休みしているにもかかわらず、こっそりと屋敷内で馬を乗り回していたのでは?」


「ちょ、ちょっと、休養するのにも飽きて、ウチの屋敷の庭を10周乗っただけよ! 確かに体調は、今絶好調よっ! ふんっ! ちょっとくらい運動して、ど、どこが悪いのよっ!」


 クラウディアがそう言うと、アニエスは眉間(みけん)にしわを寄せ、姉を凝視(ぎょうし)する。


「……お姉様」


「何よ! その私を軽蔑(けいべつ)するようなジト目は?」


「シャラップ!」


「だ、黙れって!? あ、姉に対して! な、な、何言ってるのっっ!! アニエスぅ!!」


 怒鳴るクラウディアだが……

 アニエスは全く動じない。

 きっぱりと、言い放つ。


「お姉様を軽蔑(けいべつ)するのは当たり前です!」


「な!? わ、私を軽蔑するのが当たり前ぇ!?」


「はい、念の為、申し上げますけど……姉貴風(あねきかぜ)吹かせて、どんなに怒鳴っても、私の言葉は全く変わりません」


「な、なに~!」


「お姉様! どういう事なのです。シモン先生のお力により、悪漢から絶体絶命のピンチを助けて頂き、元気にまでして頂いた癖にその高慢な態度は! 言葉遣(ことばづか)いも全くなっていません!」


「は?」


「いくら貴族と平民だからといって、何ですか! 命の恩人に向かってその態度と口のききかたは!」


「ア、アニエス! 絶体絶命のとか、命の恩人とかって、おおお、大袈裟(おおげさ)なっ!!」


「ぜんぜんっ! 大袈裟ではありませんっ!! もしもお姉様が、悪漢にどこか知らない場所へさらわれ、連れて行かれたら、無事で済んだと思いまして? 当て身を喰らって気も失っていたんでしょ!」


「う! 失ってた……あいつらに好き勝手されていたら……た、確かに無事では済まないかも……お嫁に行けなくなっていたかも……」


「もう! お姉様ったら、ようやく理解しましたか?」


「う、ううう……」


「お姉様の傲慢無礼(ごうがんぶれい)且つ、浅はかな態度で、我がラクルテル公爵家が恩知らずな者達だと、そしりを受け、酷く(さげす)まれるのですよ」


「な、何よ、それ! アニエスったら! すっごく難しい言葉ばかり並べて!」


「全て事実です。それにお姉様はまだ気づきませんか?」


「ま、まだって!? な、な、何をよ!」


「理事長先生と校長先生が仰っていたでしょう? シモン先生は凄いって」


 ふたりはシモンの『もろもろ』をアレクサンドラとリュシーから聞いたようだ。

 普通ならば、喋らない個人情報なのだが、クラウディア&リゼット救出の事件をたてにむりやり聞きだしたに違いない。


「何よ、凄いって!」


 クラウディアが叫ぶと、アニエスは「はあ?」という顔をした。


「ホント、お姉様は鈍い。はっきり言って鈍感ですね」


「ど、鈍感!?」


「はい、超が付く鈍感です。いつも、私へ魔法の自慢をする癖に」


「ひっど! アニエス! 何で私が超鈍感なのよ!」


「もう! じれったい! お姉様は、こんなに(そば)に居るのに、シモン先生の魔力の高さ、凄さを感じないのですか? あ~やだ、最低っ!」


「あ~、やだ、最低って!? 何よ! 何よ! 何よぉ! 私が悪いの? 私だけが悪者なのぉ!? 愚か者なのぉ!!」


「その通りです、お姉様は愚か者です。だから今すぐシモン先生に謝罪しなさい! そして改めて救って頂いたお礼を申し上げるのです。あくまでも腰を低くして、丁寧にですよっ!」


「アニエスぅ! 貴女、どっちの味方なのよぉ!!」


 と、ここで遂に、姉妹が交わす会話の『クロージング』を提案したのがシモンである。


「あのさ、クラウディア様が俺に謝罪しないで構わないからさ。……腹減ったんでそろそろメシ食いに行って良い?」


「「はあ~!?」」


 せっかく盛り上がって来た?会話へ水を差す形で終了を切り出され……

 ラクルテル姉妹は非難の声と眼差しをシモンへ向けたのであった。

いつもご愛読頂きありがとうございます。


※当作品は皆様のご愛読と応援をモチベーションとして執筆しております。

宜しければ、下方にあるブックマーク及び、

☆☆☆☆☆による応援をお願い致します。


東導号の各作品を宜しくお願い致します。


⛤『魔法女子学園の助っ人教師』

◎小説書籍版第8巻2/19発売予定《第8巻のみ電子書籍》

(ホビージャパン様HJノベルス)

第8巻は予約受付中!

既刊第1巻~7巻大好評発売中!


◎コミカライズ版コミックス

(スクウェア・エニックス様Gファンタジーコミックス)

☆最新刊第4巻が1/27に発売されました! 

何卒宜しくお願い致します。

既刊第1巻~3巻大好評発売中!

コミックスの第1巻、第3巻は重版しました!


☆2月18日に、スクウェア・エニックス様の刊行雑誌

月刊「Gファンタジー」3月号が発売されます!

コミカライズ版《藤本桜先生作画》最新話が掲載されます。

第26話となりますが、コミカライズ版の『最終回』となります。

お見逃しなく、ぜひ読んでみてください。


また「Gファンタジー」公式HP内には特設サイトもあります。

コミカライズ版第1話の試し読みも出来ます。

WEB版、小説書籍版と共に、存分に『魔法女子』の世界をお楽しみくださいませ。


マンガアプリ「マンガUP!」様でもコミカライズ版が好評連載中です。

毎週月曜日更新予定です。

お持ちのスマホでお気軽に読めますのでいかがでしょう。


最後に、連載中である

「帰る故郷はスローライフな異世界!レベル99のふるさと勇者」《連載再開!》

「絶縁した幼馴染! 追放された導き継ぐ者ディーノの不思議な冒険譚」

「辺境へ追放された勇者は、銀髪美少女と新たな国を創る。気が付いたら魔王と呼ばれていた?」

「迷宮下層へ置き去りにされた底辺冒険者が裏切者へざまあ!銀髪美少女に救われ、成り上がる冒険譚」


も何卒宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ