第33話「乱入するお嬢様達②」
東導 号 書籍化作品
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「成る程、ではもうひとつ聞きましょう。お姉様」
「な、何をよっ! これ以上、何を聞くと言うのよっ!」
冷静に質問を重ねていく妹アニエスに対し、
姉クラウディアは、不満そうに頬をふくらませた。
「お姉様へ確認します。そもそもの事件の発端です」
「はあ? 発端?」
「はい、……お姉様は、いっつもついて来る護衛がうざくて、リゼットだけ連れ、ふたりっきりで、こっそり王都の街中へ遊びに行きましたわね?」
「い、行ったわよ! 何、どっかの衛兵みたいに事実確認してるのよ! 気が付いたら、衛兵から散々事情を聞かれたわよっ! 妹にまで同じ事を何回も聞かれたくないわっ!」
「でも……お姉様」
「な、何よっ!」
「悪漢にさらわれかけたあの日から、やけに体調が宜しいのでは?」
「え? え、ええ……た、確かにね」
「やっぱり! ……学院をずる休みしているにもかかわらず、こっそりと屋敷内で馬を乗り回していたのでは?」
「ちょ、ちょっと、休養するのにも飽きて、ウチの屋敷の庭を10周乗っただけよ! 確かに体調は、今絶好調よっ! ふんっ! ちょっとくらい運動して、ど、どこが悪いのよっ!」
クラウディアがそう言うと、アニエスは眉間にしわを寄せ、姉を凝視する。
「……お姉様」
「何よ! その私を軽蔑するようなジト目は?」
「シャラップ!」
「だ、黙れって!? あ、姉に対して! な、な、何言ってるのっっ!! アニエスぅ!!」
怒鳴るクラウディアだが……
アニエスは全く動じない。
きっぱりと、言い放つ。
「お姉様を軽蔑するのは当たり前です!」
「な!? わ、私を軽蔑するのが当たり前ぇ!?」
「はい、念の為、申し上げますけど……姉貴風吹かせて、どんなに怒鳴っても、私の言葉は全く変わりません」
「な、なに~!」
「お姉様! どういう事なのです。シモン先生のお力により、悪漢から絶体絶命のピンチを助けて頂き、元気にまでして頂いた癖にその高慢な態度は! 言葉遣いも全くなっていません!」
「は?」
「いくら貴族と平民だからといって、何ですか! 命の恩人に向かってその態度と口のききかたは!」
「ア、アニエス! 絶体絶命のとか、命の恩人とかって、おおお、大袈裟なっ!!」
「ぜんぜんっ! 大袈裟ではありませんっ!! もしもお姉様が、悪漢にどこか知らない場所へさらわれ、連れて行かれたら、無事で済んだと思いまして? 当て身を喰らって気も失っていたんでしょ!」
「う! 失ってた……あいつらに好き勝手されていたら……た、確かに無事では済まないかも……お嫁に行けなくなっていたかも……」
「もう! お姉様ったら、ようやく理解しましたか?」
「う、ううう……」
「お姉様の傲慢無礼且つ、浅はかな態度で、我がラクルテル公爵家が恩知らずな者達だと、そしりを受け、酷く蔑まれるのですよ」
「な、何よ、それ! アニエスったら! すっごく難しい言葉ばかり並べて!」
「全て事実です。それにお姉様はまだ気づきませんか?」
「ま、まだって!? な、な、何をよ!」
「理事長先生と校長先生が仰っていたでしょう? シモン先生は凄いって」
ふたりはシモンの『もろもろ』をアレクサンドラとリュシーから聞いたようだ。
普通ならば、喋らない個人情報なのだが、クラウディア&リゼット救出の事件をたてにむりやり聞きだしたに違いない。
「何よ、凄いって!」
クラウディアが叫ぶと、アニエスは「はあ?」という顔をした。
「ホント、お姉様は鈍い。はっきり言って鈍感ですね」
「ど、鈍感!?」
「はい、超が付く鈍感です。いつも、私へ魔法の自慢をする癖に」
「ひっど! アニエス! 何で私が超鈍感なのよ!」
「もう! じれったい! お姉様は、こんなに傍に居るのに、シモン先生の魔力の高さ、凄さを感じないのですか? あ~やだ、最低っ!」
「あ~、やだ、最低って!? 何よ! 何よ! 何よぉ! 私が悪いの? 私だけが悪者なのぉ!? 愚か者なのぉ!!」
「その通りです、お姉様は愚か者です。だから今すぐシモン先生に謝罪しなさい! そして改めて救って頂いたお礼を申し上げるのです。あくまでも腰を低くして、丁寧にですよっ!」
「アニエスぅ! 貴女、どっちの味方なのよぉ!!」
と、ここで遂に、姉妹が交わす会話の『クロージング』を提案したのがシモンである。
「あのさ、クラウディア様が俺に謝罪しないで構わないからさ。……腹減ったんでそろそろメシ食いに行って良い?」
「「はあ~!?」」
せっかく盛り上がって来た?会話へ水を差す形で終了を切り出され……
ラクルテル姉妹は非難の声と眼差しをシモンへ向けたのであった。
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最後に、連載中である
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