第3話 破滅エンドに愛されし俺 ~第三ルートも破滅エンドなのかよ!~
こうして再び、九死に一生を得た俺だったが。
二度あることは三度あるって、マジだった。
なんか、第二皇子が恋人を皇太子に殺されたとかで挙兵するとか言い出して、アスタール様に仕える俺は、十二万の帝国兵に対し、四万しかいない第二皇子の私兵の方に配属されることになっちまったんだ。
皇 太 子 ま た お ま え か !
第二皇子もたいがい、恋人を殺されたのは気の毒だが、兄弟喧嘩は当事者同士でやってくれよ!
内戦にするのやめろよ!
俺ら、関係ねーじゃん。俺ら、平和に暮らしたいだけなのに、これ、殲滅されるやつじゃん!?
十二万対四万じゃ勝負になんねーよ!
天 使 降 臨 。
俺は目を疑った。
あれは! あの子は!
俺の危機にマイエンジェルあり。
だが、ちょっと待て、なんかおかしいぞ?
どうしたんだ、マイエンジェル!
見る影もなくやつれて、泣きはらした痛々しい様子で、痩せ細ってフラフラだった。
あの目の潤み方は、高熱でもあるんじゃないのか。
今にも倒れそうな様子なのに、マイエンジェルが第二皇子に言ったんだ。
「兵を挙げる必要はありません。私と闇主たちで足ります」
第二皇子は面白そうに笑いやがった。
「いいだろう、やってみろ」
ちょ、何言ってんだクソ皇子、よくねぇだろ!
死んじゃうだろ、俺の天使が!!
「待っ……」
引き止めようとした俺に、マイエンジェルがそっと微笑みかけて下さったんだ。
「私は大丈夫です、命を大切にして下さい」
それは俺のセリフだ、マイエンジェル!!!
いや、俺は大丈夫じゃないが、俺よりあんたこそ、命を大切にしてくれ!!!
気がつけば俺は泣いていた。
マイエンジェルは喘ぐような浅くて速い呼吸を繰り返していて、ほとんど瀕死にしか見えなかったのに。
皇宮を強い目で見据えると、第二皇子と少数の手勢を連れただけで乗り込んで行ってしまった。
マイエンジェルは本当にやってくれたらしく、第二皇子が帝位に就き、俺は三度、命を救われた。
だが俺は。
だが俺は。
その翌々日のことだった。
マイエンジェルに命を救われたも同然の連中が、マイエンジェルを淫売の魔女だなんだと、あざ笑いながら酒のサカナに貶めていやがって、俺は、マイエンジェルがどうしてあんな様子だったのか知ったんだ。
こいつらはなんだ。
優しくて可愛い俺達の天使がそんな惨い目に遭ったのに、何で笑ってんだ! 何がおかしいんだ!?
マイエンジェル、あんたは!
どんな気持ちで、俺みたいなモブに『私は大丈夫です、命を大切にして下さい』なんて微笑みかけてくれたんだ!
ひとつも大丈夫じゃなかっただろ、あんたは、あんたは、死ぬつもりなんだ、駄目だマイエンジェル!!
「てめぇら!!!」







