その足元だけはきっと。
煌めく板。場違いな光。黒く輝く虹。私のようなもの。
外に有りながらも内にも存在し、誰もが知りながらも誰もが正体を知らず、様々な憶測があるものの最終的には一つへと帰還する。
投げた言葉は反転し、湾曲し、もしくは跳ね返って消えていく。
好き。嫌い。
あれ。それ。
嫌だ。沈黙。
嘘。笑い。
楽しい。帰る。
黒く輝く虹の上。そうとは知らずに言葉は曲がる。曲がった言葉はやがて飛び散り、そして再び言葉を曲げる。
できた流れは濁流の如く。黒い虹はより深く。
鮮やかさに呑まれたところで、元の色には戻らない。伸ばした腕は誰にも掴めない。でも……。
溢れる雫は黒の上、僅かに煌めき消えていく。
読んでいただき、ありがとうございました。