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四十八話目 最後の試練①

 視界が戻ると、四角い部屋にいた。

 目の前に細い道がある。ほかにも左右それから後ろにも道があるみたいだ。


『ここが最後の間である。迷路になっており、出口まで到達すれば、クリアである。この試練では今まで受けた試練の全ての能力が再び試されることになる。全員が無事であることがクリア条件だ。一人でも死亡した場合、その時点で失格である。それと時間制限がある。明確な時間を告げないが、制限時間を超えたらその時点で失格だ。なるべく急いでクリアするのだ』


 迷路、それから今までの行けた試練の全ての能力が試されるねぇ。

 それならさっきまでの試練意味があったのかって話だけど、どういうつもりなのだろうか。

 再度確かめることで、まぐれではなかったということを証明しろ、みたいなことか? 案外ネタが切れただけかもな。


 まあ、しかし迷路ならクリアは余裕だろう。

 壁を破壊すればいいだけだからな。俺に破壊できない壁などない。


『お主ら限定の特別ルールを一つ設ける。決して壁を壊してはならん。絶対に壊れないよう設計してあるが、貴様なら壊しかねんからな。壁を壊した場合即座に失格だ。そのほかにも、行手を阻む障害物もあるが、それも強引に力で壊した場合は失格である』


 っち、抜け目のないやつだ。

 普通に歩くしかないか。

 一人でも死んだら失格と言われたから、ほかの連中をカバーしながら歩いていかないといけない。非常に面倒である。大昔は他人を護衛した経験とかもあったが、なにぶん昔すぎる話なので、その時の記憶はほぼほぼない。

 なので人を護衛しながら、迷路のような長距離を歩くというのは、出来るかわからん。

 死んで生き返らせたら、もしかしたらセーフかもしれないけど、アウトの可能性も全然ある。

 やはり守りながら進むしかなさそうだな。


「四つ道があるが、どこに行けばいいのだろうか?」


 レミが疑問を口にする。


「何か書いてない?」


「うーんと……」


 全員手がかりがないか探し始めたが、見つからない。


「仕方ない。勘を頼りにするしかないな。多分こっちだろう」


 俺が行くと、ほかの者たちも異存はないらしく付いてきた。


 しばらく歩くと道が塞がれていた。

 壁に何か書いてある。

 現代で使われている文字とは違う。

 遥か昔どっかで見たことある文字だ。


「な、なんて書いてあるの?」


「よ、読めない」


 俺は思い出そうとする。

 昔は確かにあの文字をよく使っていたような気がするんだが、いかんせんあまりにも昔の事で。

 それこそどれだけ昔か、正確な月日がわからないくらい昔だろう。

 数千年前くらいだろうか……。


 俺以外の者も読めずに悩んでいる。

 ほかの者たちは、そもそも文字を見たことすら初めてだという感じだ。


「別の道に行ったほうがいいのじゃ」


 メオンが降参してそう言った。


「待て、この文字見たことがある。もう少しで読めそうなんだ」


「本当か?」


「早く思い出してー、時間制限あるって言ってたしー」


「騒ぐな。思い出せんだろうが」


 俺は目を凝らしてに壁の文字を見つめる。


 何だっけか。


 徐々に徐々に思い出してくる。


「えーと……たぶん、犬だなあれは……犬、似た、魔物、問う。犬に似た魔物何か答えろみたいな問題じゃないか?」


「コボルドとか?」


『正解』


 アイシャが答えたら、そう声が聞こえ、壁が破壊され先に進めるようになった。


「当たった!」


「流石長く生きているだけ、あるな!」


 あれは確か五千年前に滅んだ文明で使われていた、ロード文字だ。今は完全に滅んでしまったんだな。

 いや、この問題を作られたということは、誰か知っている奴はいるんだろう。単純に俺以外の五人が知らなかったというだけで。


 俺たちは先へ進んだ。

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