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三十九話目 ルートビアの塔

 俺たちはロウウィンにたどり着いた。

 ルートビアの塔だが、この町から見ることができた。


「めちゃくちゃでかい塔だな……」


「雲がある辺りまであるよ……」


「あの頂上に青の賢者がいるのかな」


 レミ、ミナ、アイシャの三人が塔を見ながら呟いた。


 彼女達のいう通り、ルートビアの塔は雲にかかるくらい、高い塔だ。色は綺麗な青色だ。青の賢者と呼ばれている理由はその辺にあるのだろう。


「じゃ、さっそくあそこまでいくかー」


 俺が早速塔まで行こうとすると、


「ちょ、ちょっと待て。いきなり行くのか? あんなのどう考えてもそう簡単に登れないだろ。準備していく必要があると思うぞ」


「準備? 俺に準備はいらないしな」


「いや、そうだろうが……」


「てか、お前らついてこなくてもいいぞ。約束は守るつもりだし。あんま役に立たないからなお前ら」


「役に……」


「立たない……」


「だと!?」


 三人は衝撃を受けたようにそう言った。


「う……うすうす気づいていたけど……実際に言われるとへこむ……」


「このままじゃいけないわね……」


「そうだ。私たちはレーシアスは選ばれし者のみが入れる騎士団……役立たずだのと思われたままでいいわけがない」


 三人は集まってボソボソとそんなことを言っている。


 レーシアス騎士団って何だ。こいつら冒険者じゃなかったっけ? 記憶違いか? まあ、何でもいいけど。


「私たちが本気を出せば、必ず役に立てると証明してみせよう! ルートビアの塔を登るのに絶対に役に立ってみせるぞ!」


 とレミが真剣な表情で宣言した。


 すると、後ろの方から、


「ちょっとあんたら、ルートビアの塔に行く気なのかい?」


 そう衛兵の格好をした男から、声をかけられた。


「ああ、そのつもりだが」


 レミが返答する。


「あんなところに行って何をする気だ?」


 そう尋ねられたので、今度は俺が、


「青の賢者に会いに行くつもりだ」


「青の賢者様に会いにねー……なんか知りたいことがあるのか知らないが、ルートビアの塔には行かないほうがいいぞ」


「なぜだ。危険なのか?」


「危険ではない。大した魔物は周辺にいないしな。ただ、あの塔はそもそも入ることができないんだ。扉に魔法がかかってな」


「魔法で鍵がかかっているのなら、魔法で解けばいいだろう」


「単純な鍵をかける魔法なら解けるが、賢者がかけた鍵だからそれじゃあ、開かないんだよ。合言葉を言えば開くと扉に書いてあるんだが、どこで合言葉を知れるのか、誰も知らない。ルートビアの塔に入ったことあるものは、あの塔を作った青の賢者とその弟子しかいないと言われているんだ」


「ふーん」


 でも開かないなら、ドアをぶっ壊して入るなり、それを飛ぶ魔法を使って入るなり、すればいいよな。


「じゃ、行くわ」


「おい! 話を聞いていたのか!? どうなっても知らねーぞ!」


「ま、待てだから準備をさせてくれと……!」


 俺は無視して、塔へと向かった。


 ずっと俺について来て無言で観察し続けるメオンは、当たり前のように付いてきて、他の三人も観念したように、付いてきた。


 そしてしばらく歩く。


 塔は見えるところにあったので、そんなに遠くないと思い込んでいたが、かなり遠い。


 進めど進めど、全然塔は大きくならない。


 3日ほど歩き続けて、塔の姿がだいぶ大きくなった。

 近くまで来ると、その巨大さがよくわかる。


 こちらルートビアの塔と、矢印とともに書かれた看板があった。誰が設置したんだこの看板はと俺は疑問に思う。賢者本人か?


 矢印の方に進むと、塔の入り口に到着した。




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