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二十六話目 母親の行方

「私の妻であるメレサは今からだいぶ昔に、欲深い人間に殺されてしまい。妻を愛していた私は、それ以来、落ち込んで無気力な日々を送っていました」


 レクスは語り始めた。


「今から17年ほど前ですか日、男が訪ねて来ました。シルクハットを被った男です。その男は、私に、ここに人化すると物凄く美人になるドラゴンがいると聞いたのですが? と言ってきましたので、妻は数年前に死んだというとを私は伝えました。男は驚いたあと、かなり考えて、妻の墓は何処にあるか尋ねてきました。相手が墓荒らしである可能性がありますので、教えませんでした。すると、男は私は死んだものを生き返らせる事が出来るといってきました」


「生き返らせる?」


「ええ。何やら強い光を放っている球を取り出して、この球を使えば死んだものをを生き返らせることが出来る、と男は言ってきたのです。当然私は信じません。帰れと男に伝えました。男は墓でなく、家に遺品が一つでもあればいいと言いました。一回試してみないか? と聞いてきました。私の家には妻の鱗がおいてありました。どうするか迷った挙句、少し試すくらいなら……と思い鱗を渡しました。すると、男は本当に妻を生き返らせたのです」


 ……強い光を放つ球……あー、それ俺が置いたやつだ。昔、暇つぶしに、俺から抽出した生命エネルギー人間100万人分と死者蘇生の術のやり方を書いた本を、宝箱に入れて、難所に配置するみたいな事やってたんだよな。ちなみに30個くらい置いたら飽きたから、やめた。

 それを取って使ったのか、その男は。


「妻が蘇ったあと私は泣いて喜びました。しかし、それも束の間、私は気を失わされました。そして気が付くと、妻がいませんでした。アレは夢だったのか? そう思いその事はしばらく忘れていたのです。それら数十年経過した2年ほど前、風の噂で、ドラゴンの女が暴虐王に嫁いだという話を聞きました。その噂のドラゴンが、メレサと同じ特徴だったのでまさか? と思って私はグロス王国に行きました。そして、妻を捜していると暴虐王が妻を横に連れて歩いている姿を目撃したのです。私の家に尋ねて来た男は暴虐王の家来で彼に気に入られようとして、妻を暴虐王に献上したのです。私はどうしようか悩みました。妻は生きているのでこれでいいのかもとも思いました。しかし、暴虐王の妻に対する扱いが、ひどすぎると、何度も噂で聞きました。妻は暴虐王の性欲処理の道具として使われているらしいのです。私は我慢できず、妻をかけて暴虐王に戦いを挑み……そして殺されたのです。殺されたあと、気付いたら私は竜王の巣のバラシアの部屋にいました」


 だいたい事情は飲めた。結構悲惨な目に遭ったんだな。

 その後、俺は事情をほかの皆に話した。


「……性欲処理の道具に、母がされていると……?」


 バラシアの表情が怒りに染まる。


「許せません……」


「お前、この眼で見るまで信じないんじゃなかったのかよ」


「……か、仮に本当だとするのなら許せないという事です!」


「めんどくさい奴だなー」


 素直にもう信じているといえばいいのに。


「しかし、暴虐王相手で取り戻せるのか?」


「……無理じゃないかしら……?」


「大丈夫だろ。相手が強いつってもたぶん俺よりかは弱いはずだ。さっさとグロス王国に行って、とりもどしてくるぞー」


「確かにペレスさんは不老不死だけどねー……」


「怖いものは怖いよね」


 よっぽど暴虐王を恐れているみたいだな。

 もしかして俺を殺してくれるほど強いかも。仮にそうなら万々歳なんだが、そうはならなそうだな。


 そして、俺達はグロス王国へ向かった。


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