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二十三話目 父不在

 俺達は墓からエルテンに戻る。


「父親はエルテンのどこにいるんだ?」


「昔、住んでいた家にいます。最近は会っていませんが、少なくとも2年前まではこの町に住んでいた事は間違いないです。あの歳で今更引っ越すとも考えづらいでしょう」


 バラシアはそういうが、仮に引っ越してたら、探すの面倒そうだな。

 世界中を探し回るはめになるかもしれない。その時は、もはやほかの賢者の所に行った方が早いのかも。


「そういえば、バラシアさんは、お父さんのことはどう思っているの? 人間なんだよね」


 突然ミナがそう質問した。


「……………………嫌いです。父だろうと何だろうと、人間は嫌いです」


 しばらく間を置いてバラシアは返答した。


 その後、しばらく歩いてバラシアの父親が住んでいるという家に行く。


「これは……」


 その家の表札を見て、バラシアの表情が変わる。


「どうした?」


「表札に書かれている姓が違います。父の姓はエレシオルというのですが、この家の表札は違います。良く見れば庭の感じや玄関あたりの飾りつけも変わっていますし」


「再婚したんじゃねーのか?」


「……基本的に男の姓になるはずですが……私も昔はエレシオルを名乗っていましたし」


 姓は後で母親のものに変更したのか。


「とりあえず、中に住んでいる人を呼び出しみよう」


 家のドアにはノッカーが取り付けられていたので、それをならして家の住人を呼ぶ。

 しばらくすると、女性が出てきた。


「なんでしょうか?」


「あー、ここに……エレシオルって奴が住んでいないか?」


「え? 知りません。前の住人の方ですかね?」


 この家にはいないみたいだな。


「そうだ。前の住人がどうなったか、知っているか?」


「いえ知りません」


「そうか。失礼したな」


 ドアが閉められる。


「いない……のですか」


 面倒な事になったと、俺は少しため息を吐いた。


「おかしいですね。引っ越したのでしょうか……」


「とりあえず、町で聞き込みをするか?」


 レミがそう提案してきた。


「そうですね。町の者なら何か知っているかもしれません」


 俺達は聞き込みをすることになった。


 ちなみに父親の名はレクスというらしい。

 レクス・エレシオルという男を知っているか? と質問して回った。


 しかし、中々知っている者は見つからない。

 父親の事は知っている人もたまにはいたが、どこにいったのかまでは分からない人が多かった。


 だが、


「ああ? レクスか。奴を探しているのか」


 髭面のおっさんがそう返答してきた。


「そうだ。何か知らないか?」


「結構アイツとは仲良かったんだがな。奴はこの町を出て行くって行ってな。その時、帰ってこないなら死んだと思ってくれって、言い残して行きやがった。行き先も告げずにな」


「それで戻ってきてないのか?」


「ああ、1年半くらい前の話かな? 何をしに行ったんだか。もう死んでしまったのかもな」


 死んだ……いや、それはないだろう。

 死者蘇生の術で本人以外を生き返らせる場合は、実はランダムになる。両親、兄弟姉妹、子供のうち死んでいる誰かが生き返るのだ。それ以上離れている親族は生き返らせれない。術が発動しなかったという事は、バラシア両親、兄弟姉妹、子供はすべて健在と言う事になる。子供と兄弟姉妹はいるか知らんが。


 とりあえず、この町から出て行ったのは知れたが、行き先を告げずに行ったという事は、どこにいるかは分からないだろうな。


 その後、聞き込みの成果を出し合ったが、手がかりを掴んだものはいなかった。バラシアの父親は、あまり他人と交流するタイプではなかったみたいで、かなり情報が少なかった。

 結局俺の得た情報以上に、手がかりとなる情報は結局なかった。




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