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こいつと俺とあいつ

作者: KIT

恋とは近いようで遠くいつも届きそうで届かない雲のような存在。



こいつを見てると腹が立つ。イラッとする。類似的な言葉が次々と頭の中を走りまわる。しかし、いつもではない。最近のこいつに少し腹が立つ。こいつとは小さい頃から一緒で気付けばいつも隣にいた。ケンカもたくさんしたが、その100倍以上は笑い合ってきた。いつでもどこにでもいる空気みたいな存在だ。そんなこいつに最近彼氏ができたらしい。でもまぁ、俺には関係のないこと。なのにこいつが視界にちらつくと腹が立つ。その男と仲良くしてるところを見るとイラッとする。なんで俺がムカつかなければならない?わけのわからない感情が込み上げてくる。わからない。この気持ちが………

いや、ほんとはもう気づいてる。認めるのが怖かっただけ。でも認めなくちゃならない。素直になろう。


俺はこいつに恋をしているんだと


人間好きなったら相手に気持ちを伝えることしかできない。ゴールキーパーがいたらシュート打ってはいけないルールはない。彼氏がいても関係ない、ただ今の、いや、今までの俺の気持ちをこいつに伝えたい。今からでもきっと遅くはないはずだ……。




あいつが死んで2年が経つ。結局なにも伝えられなかった。残っているのは大きな後悔とやり場のない恋心。なんだよ、いっつも、空気みたくいつでもいたのに、あっ、そっか、空気はなくなると苦しいのか…

わからない、今のこの気持ちが、どうしていいのかも。だって2年経った今でもあいつに恋をしてる俺がいるから……。




どこかの国の偉い学者が言った。

恋とは近いようで遠い届きそうで届かない雲のような存在だ。と、いや、あいつはもう雲じゃなくてて雲の上か。そう思いながら、頬を伝う涙を感じることしかできなかった。


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