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時空間転移。

凄く長い事放置していたのですが、新たに考えを巡らせ(大した考えではない)やっと投稿する事ができました…にゃはは…。ごめんなさい。


 あの後私は、親友であるみっちゃんに、あんな事をした理由を聞いてみたんだけど…


「えええっ!?あ、あの美術の先生!?ちょ、冗談…?じゃなさそうね…」


「う…うん。そうだよ。手紙で告白したんだけど…フラれちゃって…それで私…騒ぎを起こして先生の気を惹きたくて…」


そのみっちゃんの言葉と発想に凄く驚いたけど、あの時、間違いなく飛び降りてたよね?


「えと…あれは飛び降りたんじゃなくて…その…高い所苦手だったの思い出して…気を失いそうになってフラフラと…」


「じ、事故だったの…?はぁ…もう本当にあんな事やめてよね?普通なら死んでるとこだよ…」


そう言って呆れる私に抱きついてきたみっちゃんは、泣きながら何度も謝ってた。とにかく、今回助けられて本当に良かったと心からそう思った。



 〜 数日後 〜


「あれこれ手は尽くしたのじゃが…すまんゆうこ。」


 朝食を終えた私とみっちゃんは、おじいちゃんの書斎に呼び出されていきなり謝罪の言葉を受けていた。


「お、おじいちゃん?」


「う、うむ。その…2人とも転校する事になるんじゃ。世間は誤魔化せても、やはり学校の生徒までは無理じゃった。」


私たちは顔を見合わせ、申し訳なさそうにうなだれているおじいちゃんに気持ちを伝えた。


「だ、大丈夫だよ!友達はまた作ればいいし、何よりみっちゃんと一緒なら怖いものなしだから。おじいちゃんそんなに落ち込まないでよ。」


励ましたつもりだったのだが、おじいちゃんは更に悲しそうな顔をこちらに向けて、私たちにトドメの一言を告げた。


「いや、2人は別々の学校にいくんじゃよ。その…みっちゃんの親御さんがの…お父さんの実家がある九州に家族で引っ越しすると言っておっての…。」


その後、何とかならないのかおじいちゃんに相談してはみたものの、当のみっちゃんが、自分が起こした騒ぎのせいで、周りにも家族にも迷惑をかけてしまったと言って、お父さんの意見に従う意思を示していた。


その更に3日後、みっちゃんは迎えに来てくれたご両親と共に、そのまま九州へと発っていった。


 あっけない親友との別れに、落ち込んで部屋に閉じこもってしまった私は、まだ何とか方法が無いかと考えていた。私が九州に行けば解決しそうだったんだけど、それを言ったら家族に猛反対されてしまった。


不思議な力はあるのに、この状況をどうすることも出来ない無力な中学生である事は変わらないみたい。


 家族ともあまり会話をしなくなった日がそれからしばらく続き、私は部屋に閉じこもり、1人で過ごす事が多くなった。そんな私を心配してか、今、お父さんがドアの向こうで私が出てくるのを待っているようだ。


ノックの音に混ざり、お父さんが何か言っているみたいだけど、何を言っているのかハッキリ聞こえない。気になった私は、それを確かめる為に、そっとドアに近付いて耳を当ててみる。


《あれ?…確かに何か話してたんだけどなぁ。もう行っちゃったのかなぁ?》


「ゆうこ?何してるんだい?」


「きゃっ!?ちょ、ちょっと!?」


私は驚きのあまり腰を抜かし、その場に座り込んでしまった。だって、ドアの向こうにいたはずのお父さんが、ドアを使わずに私の背後に立っているんですもの。


どういう事なのか聞こうとしたけど、相当驚いた私の口からは、「アウアウ…アワワ」と言った、言葉にならない声だけが漏れていた。


「あぁ、驚かせてしまったね。これは『転移』という力を使ったんだよ。ゆうこも使えると思ってね。教えるから試してみるかい?」


私が何を聞きたいのか察してくれたのだろう。お父さんはそう言って、へたり込んでいた私の手を取り立ち上がらせてくれる。普通は、年頃の女の子の部屋に、父親といえど勝手に入ってきた事を怒るのだろうけど、この時にお父さんが何を私に伝えたいのか分かってしまったから何も言えなかった。


そう、この『転移』という力を使いこなせれば、いつでもみっちゃんに会いに行ける!


私はお父さんに言われるままに手を取り、練習の為にお父さんと家を後にした。もちろん、お父さんの『転移』で。


 あれから連日のように私はお父さんと『転移』の訓練をしているんだけど、これがなかなか難しい。集中力が足らないとお父さんは言うけど、私には『転移』が使えないんじゃないかと思ってしまう。


「ゆうこ、今度は…そうだな。凄く印象に残ってる場所とか…出来ればその時の事を鮮明に思い浮かべてから発動してみたらどうだろう?」


「あ…うん。そっか。この絵葉書見てもなんかピンと来ないからね…。行った事ないしね。」


お父さんが用意してくれたこの絵葉書は、九州のお城が写っている物で、私は一度も行った事がない。これを見ながら、みっちゃんの元へと転移しようとしていたわけだけど、もう何日もやってるのに成功しない。


それをいつも側で見ていたお父さんが、さっきの提案をしてきた。多分私自身の苛立った様子が、見て取れる程に表に出てしまってたからだと思う。きっとみっちゃんも寂しい想いをしているに違いないから、早く顔を見せて安心させてあげたい。そんな想いが焦りとなって、私の苛立ちをより一層大きくしていた。


つまり、同じ事の繰り返しで上手くいかない私を、別の方法で気分転換させようという、お父さんの心使いでもあると思う。しかし、可能性が無い訳ではないその方法も、試してみる価値はありそうだと思う。


《そうだなぁ…1番印象に残ってるのは…やっぱり学校でのあの出来事しかないのかな…あ、そうだ、それよりも、力を初めて使えたあの公園かな!》


色々と考えた結果、幼い頃に家族で花見に行ったあの公園と、その時の状況を思い出し、桜の花びらから、それを舞い散らせている樹、石垣、池、他にも色々な記憶が蘇る。


楽しかった思い出と景色が鮮明に頭の中に描かれた。そして静かに言葉を吐く。


「転移」


そう言った次の瞬間、身体全体が何かに引っ張られる?そう、エレベーターが動き出した時の感覚が近いかもしれない。そんな感覚にとらわれた瞬間、突然頭の中に鮮明に映し出されていた景色が、グニャリといった感じに歪んで、全体が私自身に吸い込まれるようにして消えていく。


そして、その背後にあった暗闇が広がり、全てを真っ黒に染めた時、今度は凄まじい光に全体が包まれた。既に目を閉じた状態で『転移』を発動させていたので、実際には目で見た光ではなく、頭の中で?思考で?見えた光だ。


その光は一瞬輝いただけなのか、しばらく輝いていたのか分からないけど、ゆっくりと中心に向かって輝度を落としていきながら消えていく。そして、元の暗闇に戻る。


「さぁ、ゆっくりと目を開けなさい。怖がらなくても大丈夫ですよ。」


何が起きたのか分からず、あれこれ考え未だに目を閉じている私に、優しい女性のそんな声が届いた。言われるがままにゆっくりと目を開ける。


 段々と目が慣れてきて、私の前に誰かが立っているのが分かる。それも次第に輪郭がハッキリとしてきて、何度か瞬きをしてよく見ると、古めかしい着物を纏ったお婆さんがそこにいた。


「あ、ここは…貴女は…?」


「あらあら、アタシの事が分からな…ま、その方がいいかもしれませんね。」


私の問いかけに、お婆さんは一瞬驚いた表情を見せたが、その後イタズラっぽく笑って見せ、座り込んだままの私の手を取り立たせてくれた。そして


「そうですね…アタシの事は…シャクシとでも呼んで下さいね。それから、ここは貴女のいた時代ではありませんよ。」


静かにそう語るお婆さんの言葉に驚きを隠せない。名前は理解出来たので問題ないけど、その後の『時代』という言葉が私に衝撃を与えていた。


「そ、その…おば…あ、シャクシさん?時代が違う…というのは…いったい?」


「あらあら、頭の回転は母親と変わらないのですね…アタシの血を引いていれば……あ、いえ、何でもないのですよ。」


「えと…お母さんをご存知なのですか?」


未だに何やらブツブツ呟いているシャクシさんにそう尋ねてみた。


「え?アタシそんな事言いましたか?いえいえ、知りませんよ。うふふ。ここは貴女のいた場所からかなり昔の時代です。貴女は力を自分の為にだけ使おうとしていましたね?それは感心致しかねますよ。だから、アタシからの罰…いえ、試練ですよ。」


「え?い、今罰って言いましたよねっ!?え、え?私何か悪い事したのぉ?」


「こ、コホンっ…試練です。」


《婆さん押し通したーーーー!!!!》


「あらあら、婆さんとは失礼な言い方ですよ?プンプンですよ。アタシは手を貸しませんからね。貴女はここでしばらく生きていくのですよ。それが貴女への罰…っ、試練です!ではサヨウナラですよ。」


言いたいことだけ言い残し、シャクシさんは消える様にいなくなった。


「ま、また罰って言ったよね…?もぅ…ホントやだ…。」



時間はかかりますが、ボチボチとまた投稿していきますので、暇…超暇な時にでも目を通して下されば幸いです…ハイ。

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