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たたかう奇術師  作者: 金箔
4日目
33/45

鳥(巨大)の群体は恐怖そのもの

前回のあらすじ

人魚のコスプレ

4:20 pm 海底迷宮・地下3階

今度の階段はかなり長かった。壁の装飾も何か違う。今までが普通の遺跡風であるとすれば、ここは王墓風とでも言えるだろうか。煌びやかな装飾が施されている。

そんな雰囲気を他の5人も感じ取ったのだろうか、緊張感が増している。

『おっ、階段も終わったか。じゃあみんな、今までとは何かが違いそうだから気を引き締めてくれ』

『『『『「了解」』』』』

階段が終わった先は一本道だった。地面はただの地面ではなく、赤い絨毯のようなものが敷いてある。レッ○カーペットか?いよいよこれは何かあるな。

さらに進むと、急に道が開けた。

何かと思い、光球を増やしてあたり一面を照らすと…

『…王城?』

なんと見上げる高さの城がそこにあった。城壁は中世を思わせる石造りで、尖塔が見えるだけで4つ。正面には巨大な門がある。滅茶苦茶長い階段はここまで降りてくるためか。ポータルあるなら似たような装置があっても良かったのにな。

『おい、あっちになんかいるぞ』

カイの指す方をよく見れば、人影がこっちへ向かっていた。ん?敵感知が作動している?

「なあ、あれ敵じゃないか?敵感知が反応してるんだが」

『なるほどな。さしづめ殴り込みってとこだな』

俺たちがゆっくり泳いで近づく間にも人影は増え続けている。あれってもしかして魚人か?地下二階で見たような痩身に槍持ちであるが、数が違う。概算で100だろうか。

「6人でどうにかなるのか?あの数やばそうだぞ」

俺は恐怖に駆られ逃げる態勢を作るが、他の5人は正面を向いたままだ。なんでこの数で笑ってられるんだ!?俺なんかもう膝ーー現在は魚であるがーーがガクガクしている。

『よしプロム、三条。キル数で競争だ!大会前の経験値稼ぎだぞ!』

『のった。ビリは罰ゲームな!』

『ええやーん!じゃあお先!』

『『待てズルいぞ!』』

前衛3人は競争すらし出す始末だ。こいつら…

『ね、ソバタくん。これはゲームなんだから。楽しまないとね!〈ロックニードル〉!』

恐れ慄く俺にカナさんが寄ってきて言う。左手を俺の方に置いて励ましてくれたようだ。右手は杖を持って岩石で作られた巨大な針を魚人の群れに撃ち込んでいるが。

そういえば、と。ゆきはどこへ行ったのだろうか。すでに戦場と化している城門前を探す。と…

『あははははは!遅いよマーマン!〈アイスアロー〉!〈アイシクルピラー〉!おりゃあ!』

敵陣のど真ん中で盛大に魚人を氷漬けにしていた。周りに浮かんでいるのは氷に閉じ込められた魚人。しかもかなりの勢いで渦巻いている。水中は完全にゆきの領域なのか…

「みんなこんなに楽しんで…ええい、俺も男だ!」

膝に力を入れ、気合いを入れ直す。まずは!

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉!〈カード〉!」

鳩の群体を召喚しながら右手でカードを引き、カイたちのいる場所まで全速で泳ぐ。左手にはいつでも振り抜けるように準備した杖がある。まずは前方にいる魚人を!

「はああああああ!」

泳ぐ勢いを杖に乗せて、渾身の突きを放つ!

どうやら今ので瀕死になったようだ。よし、鳩に任せて次だ!

『やっと来たか!調子はどうだ!』

『遅くなってすまん!俺もやれるだけやる!』

押し寄せる魚人を捌いているとカイが声をかけて来た。返事を返していると、左から大量の魚人が迫って来た。こんなとき鳩がさらに多ければな…


乱れる戦場のさなか、ふと新しい呪文があったことを思い出した。リストをチェックすると…あった。これは!

「〈ジャンボ〉!」

奇術レベル19で取得したこの呪文、おそらく効果は名前の通りだろう。

『ジャンボを行使する範囲を決定してください!』

対象ではなく範囲なのか。つまり鳩全員をでかくできるんじゃないか?

俺は鳩を一箇所にまとめ、ジャンボの範囲を指定した。すると、鳩たちは風船が膨らむようにでかくなり始めた。体長は倍になり、1m、2m、…ん?これ、どこまで大きくなるんだ?

『おおお!?ソバタ!なにやった!?』

「俺もびっくりだよ!新しい呪文だ!」

概算3mで巨大化は終わった。大きくなった鳩は、猛禽類の顔でありながらどこか愛嬌を残している。これなら魚人を一掃できそうだ!

「行け!」

俺の号令で、鳩は一斉に散開し、魚人の群れへ突撃していく。

ズドーン!ズドーン!

『…鳩にしては音が大砲なんだが?』

小さかった頃の鳩はその質量も小さめで、突撃を食らっても相手はよろけるくらいだった。しかし今の鳩はおそらく質量も相応に増えているのだろう。上から降下し魚人を叩き潰していく。鳩が消えた後はなにも残らない。みんなその絶大な火力に開いた口が塞がらなくなっていた。俺もさすがに予想外だ。

『これ、キル数はソバタが一番になるんじゃないか?』

鳩が爆撃し終えた後の奇妙な静寂は、三条の一言で破られた。


4:50 pm 秘蒼城・1階ロビー

残党を刈り尽くした俺たちは、城の中へ堂々入城した。破壊された門をくぐり巨大なドアをなんとか開けると、そこには巨大な吹き抜けが広がっていた。中は無人である。正面奥には巨大な階段があり、見上げればこれまた巨大なシャンデリアも飾ってある。

『なんつーか、凄えなあ』

カイの一言が全てを表していた。

「とりあえず、手分けして探索か?」

左右にはには所狭しと扉が並んでいる。これを1つ1つ確認するのは大変だが、6人で分担すれば30分程度で終わるだろう。戦闘がなければではあるが。

『そうだな、じゃあ分担するか』

そうして俺たちはドアを開けて中を確認する作業を開始するのだった。

ソバタ

人間 男 種族Lv20

職業 マジシャンLv8

ボーナスポイント10

ATK10

DEF2

MATK12

MDEF2

SPD11

DEX11

LUK2

セットスキル

SP残28

火魔法Lv13 光魔法Lv20 闇魔法Lv17

雷魔法Lv7 時空魔法Lv17 奇術Lv21

鑑定Lv30 軽業Lv30 識字Lv10

魔力回復上昇(微)Lv23 持久走Lv5 罠Lv4

ダッシュLv8 敵感知Lv20 回避Lv15

隠蔽Lv5 殴打Lv3 高速詠唱Lv13 杖術Lv8

水泳Lv21 マッピングLv-


取得呪文

ファイアボール

ヒートタッチ

ファイアアロー

フレイムラジエーション

シャインボール

ライト

シャインアロー

ホーリーライト

???

ダークボール

カモフラージュ

ダークアロー

イビルスピリッツ

ライトニングアロー

ボルトタッチ

ディメンションアロー

フライ

テレパス

マジカルピジョン

カード

アテンション

ジャンボ

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