表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
たたかう奇術師  作者: 金箔
3日目
25/45

この日、俺は天国を見た。

前回のあらすじ

デート(洞窟探索)

9:50 pm 洞窟エリア・ボス部屋

部屋に入ると、松明が灯っていく。暗かった部屋が明るくなっていく。部屋の奥には、予想違わず牛頭馬頭が跪いていた。

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈カード〉」

まあ、相手が誰であろうが、俺のやることは変わらないだろう。奇術のレベルアップで更に増えたーー現在56羽ーー光り輝く鳩をホバリングさせる。なるべく俺に注意を引かせるため、光属性をセットした。更にカードを引く。カードの組み合わせによっては俺やフェイのステータスを上げる効果が期待できることはわかっている。だから引き続ける必要があった。

「カードは…ブタか…」

俺がカードを確認し終えたのを見計らったかのように、牛頭馬頭が動き出す。フェイを見れば矢を手に取り、すでに臨戦態勢だ。

「フェイ!〈フライ〉!」

「行くわよ!」

フェイの合図で俺たちは散開した。

「鳩行け!フェイに近づかせるな!〈カード〉!またブタかよ!」

飛びながらカードを確認するが、一向に組み合わせが出ない。ブタのカードたちを投げつける。こんな時に出ないのか…


「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈カード〉…ブタ!」

何度も、何十度も鳩をひっきりなしに出しては突撃させる。魔力が切れそうになればマナポーションを飲み干す。一方の牛頭と馬頭は反撃とばかりに釘バットもどきを振り回すが、高速で飛び回る俺には今のところ当たっていない。二体の間をすり抜けるように挑発している為か、矢を射続けるフェイに向かうことはない。このままこれを続ければ削りきれるはずだ。そう思った時。

「ガアアアアアアア!!」

フェイの矢が馬頭の右目に当たったようだ。怒り狂ってフェイの方を向いた。これはまずい!

「鳩行け!くそッどうすれば…」

鳩だけではおそらくこちらに戻ってこないだろう。こちらに注意を引きつける…注意?そうか!

「〈アテンション〉!〈マジカルピジョン〉!」

アテンションを発動した後、虚空から素早く鳩を出す。と、その隣には幻影であろう別の鳩の一団があった。これを飛ばして目の前を通せば!

「鳩行け!馬頭の目の前を通過だ!」

普段は自動で飛ばしている鳩を、今は自分で制御する。幻影の鳩達は本物と共に綺麗なカーブを描いて、馬頭の目の前を通った。

「グアア?アアアアア!」

馬頭の注意が鳩へ逸れる。よし!このまま…

俺は次の行動に出る。未だ追いかけてくる牛頭を無視し、馬頭の顔面へ迫った。俺の左手には杖。目を両方潰されたらこいつはフェイに近づけないだろう。

「はああああああ!!」

奥から前に、杖を突き出す。右手は軽く添え、ブレないように。確か、前に見た本では、力を入れるのは始める時と当てる時と書いてあったか。そんなことを思い出す。

フライによるトップスピードを加え、俺の出せる全力の力を込めた杖は、こちらをようやく振り返った馬頭の左目に突き刺さる!

「そのままあ!〈ボルトタッチ〉!」

しばらく呪文リストの倉庫番となっていた雷魔法の接触呪文を行使する。杖を通じて電気が目の奥…つまり脳にダメージを与える筈と思ったが、どうやら杖そのものも自分の体の一部と認識されるのだろうか。杖の先から電気がほとばしっているようだ。これはこれで収穫だな。と、危機感のない感想が頭をよぎる。

ボルトタッチは10秒ほどで効力が切れた。魔法が切れると、馬頭は力なく倒れ始める。これでまずは一体。残りの牛頭は…と考えたところで、俺の周囲に影がさした。急いで首をひねれば、眼前には釘バッドを振りかぶった牛頭がいた。馬頭の仇とでも言いたげな顔つきであった。これは死ぬかも…

「ソバタくん!〈スナイプシュート〉!」

フェイの声が響いた後、完全に直撃する軌道にあった釘バットが、牛頭の手からすっぽ抜け、慣性に従いあらぬ方向へ飛んで行った。よく見れば、牛頭の右手には矢が刺さっていた。「フェイ!ナイス!〈アテンション〉!〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉!」

牛頭も今までの鳩による爆撃、それにフェイの矢によって瀕死であった。ここで畳み掛ける!

アテンションで幻の鳩を作り出し、上から下へ下ろすカーブを描かせる。その間に本物は下から上へ突撃させる。牛頭は予想通り、上を向き、鳩をなぎ払おうとするが、それは幻。上を向いてお留守になっている首へ、鳩が殺到した。

「ガアアアアアアア!」

牛頭が悲鳴をあげる。が、まだ踏ん張っているようだ。と、そこへ同じ場所へ矢が二本刺さった。よく見れば刺さったところが紫に染まっている。あれは毒か、エグい…

矢が決め手になったのか、牛頭の身体が急に前のめり、つまり俺の方へ落ちてきた。俺は危なげなく横へ…あれ?なんで俺落ちてるの?

「ソバタくん!フライが終わってる!」

「あああああああ!〈フライ〉!」

フェイに指摘され、初めて気づいた。フライの効力が切れていた。地面まで残り少ないが、これで衝突は防げるのだろうか。全力で飛び上がるイメージを作る!

「おおおお!やった!…ふべっ!?」

なんとか間に合ったようだ。俺はそのまま気を抜き、そのスピードのまま上へ昇っていった。牛頭の身体へ。ゴチンと嫌な音がし、俺は意識を失った。


微睡みの中、後頭部に何か温かいものを感じた。鼻腔をくすぐるいい匂いは、なんだろう…

「…ん…ハッ!?」

突然目が覚めた。ここは…

「あ、やっと起きたわね。あなたがあんな死に戻りしたらどうしようかと思ったけど、HPバーが残っていてよかったわ」

フェイの顔が反対向きで見えた。ん?この体勢はもしや…膝枕?

「ここは…天国か…」

安心したからなのか、また意識が遠くなり始めた。

祝PV90000!


ちょっと金箔は風邪を引いたようで朦朧とした中執筆した為か誤字や意味不明な文章がある気がします。ごめんなさい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ