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たたかう奇術師  作者: 金箔
3日目
20/45

美味しい展開には中々出会えない

前回のあらすじ

空中レース。

0:10 pm 研究所内・食堂

お昼の時間になったため、ログアウトして食堂に来た。食べながら作戦会議するらしい。

カイを伴って机を探すと、奥の方に4人が既に座っていた。

「カイ、またカレー?もう何度目?」

「カナ姉…もう突っ込んだら負けの領域だよ…」

カナさんにゆきが突っ込む。ゆき、お前も悟りを開いたんだな…

「さて、じゃあ作戦会議だ。そろそろボス部屋…部屋?とにかくボス戦になるだろう。相手はタコだ。それも巨大な」

「こんな感じー」

ゆきがサッと概要を描いてくれた。何気に上手い。上手いのだが…

「こーら、食べ物で遊んじゃダメでしょ」

「そうだな、せめて紙に描いてくれ」

「ぶー…」

頬を膨らませながら描いた絵を食べた。挙動がリスみたいで可愛らしいな。

「んで、そのタコは主にスミを吐いたり、巻きついたりするそうだ」

「つまり普通のタコか」

「大きさ以外はな」

「大体たこ焼き何こ分くらいなん?」

プロムさんも質問する。が、なんだその例えは…

「プロム、関西特有のギャグか?それは。…全容は不明だが、アホみたいに大きいらしい」

「そんなやつどう倒すんだよ」

どう考えても人が倒せる領域じゃない。

「迫ってくる触手を切ればダメージが入るそうだ。それでダメージを稼ぐ」

「終わったらたこ焼きパーティかな?」

「ああーいっすねぇー」

「2人1組でタッグを作って適度に散開、片方が触手に取られたらもう片方が助けに行く。これでいいな?」

「「「「「了解」」」」」

「どう組むんだ?」

ここまで完璧な説明をしてきたカイは、こちらを向いた。そして、

「まだ決めてない」

テヘッとでもいいそうな顔で言い放った。

「おい…」

「カイとソバタはもう決まりだろ?て事は俺はゆきかカナだな」

「そうね、じゃあ私が三条と組むわ」

「ほな、うちはゆきやな!」

次々決まって行く。…

「ってちょい待て。なんで俺とカイが決定なんだ?」

「1番息ぴったりだろ?」

はたから見るとそうなのか。女性と組みた…ゲフン。

「じゃあ俺とソバタ、カナと三条、プロムとゆきで決まりな。張り切っていこうか!」

そうしてお昼は過ぎていった。


1:01 pm 海エリア

「よし、みんな集まったな。じゃあ探索続けようか」

「俺さっき攻略したやつの話聞いてきたんだが、範囲内のどこかに浮遊してるらしいぞ。ここも一応範囲内だ」

「それってもう運のレベル?」

こんな広い海域で探すってキツイな。

「とりあえず探すか。敵感知あるから近づいたら…?」

突然敵感知が反応した。方向は…ん?

「敵感知反応した…けど、方向がわからん…」

「どういうこと?」

「狂ってんのかな。下全部みたいな反応示してる」

みんなの顔が青ざめたように見えた。なんで?

「てことは…」

「下の海底っぽいの全部タコなんじゃ?」

まさか…と思い、下をよく見る。…鑑定すればわかるんじゃないか?


ギガントオクトパス Lv??


見た瞬間、俺は声を上げていた。

「敵、ギガントオクトパス!下全部そうだ!」

「おいおいマジか、攻撃準備!」

みんな慌てて準備をする。俺も杖を握り直した。2人1組で散開したようだ。

「攻撃…開始!」

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉!〈カード〉!」

レベル7の奇術で4回鳩を呼び出し、28羽を周りに就かせた。さらにトランプを虚空から5枚引く。…4が3枚、7が2枚だ。これはフルハウスか?揃えるって何をどうすればいいんだこれ。宣言すればいいのか?

「…フルハウス!」

突然、トランプが光り出した。どうやら当たりだったのか?まあいい、投げるか!

「ピジョン、突っ込め!てえい!」

時空属性を備えさせた鳩を突撃させる。と同時にトランプを投げた。他の人の攻撃を受けたからか、ようやくタコが動き出すが、鳩の方が断然早い。その特性により貫通し、触手ーーに見える巨大な何かーーを何本か割いた。さらに、一拍遅れて投げられたトランプはタコに突き刺さり…爆ぜた。

「え、これまじ?トランプ強くない?」

「割と使えるかもな…いいカードが引けたらの話だが」

カイは俺の護衛としてそばにいてくれている。まだ喋れる余裕もある。

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉」

これはこの前気づいたのだが、同時に呼べる鳩は呪文四回分のようだ。まあそれもそう、無限に呼んだら無敵だもんな。

「カイ、くるぞ」

タコは怒ったのか、触手を本格的に伸ばしてきた。

「やっと俺の出番か!任せろ!」

カイは剣を構え…切った。もう清々しいまでに、触手を真っ二つにしていた。

「これなら突っ込んでもいいかもな。カイもいけるだろ?」

「ああ、少し前進してみるか」

そうして俺たちは徐々にタコへ近づいていった。


2:10 pm 海エリア

かれこれ何時間も戦っている気がする。あとどれほどでタコは沈むのだろう。俺もそろそろ魔力がなくなってきた。持っているマナポーションも底をつきつつある。

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉」

再び鳩を突撃させる。迫ってくる触手に対して俺は切ることができないので、泳いで避け回る。結構辛い。

「オラァ!〈ダブルスラッシュ〉!」

カイも隣で奮戦している。が、消耗をうかがわせる顔つきだ。他の場所にいるみんなも、疲れてきている頃だろう。

「〈カード〉!」

もうこれを終わらせたい。そんな思いで引いたカードは…!?ダイヤの56789!これは…

「ストレートフラッシュ!」

カードがまばゆく光る。と同時に、俺に力が湧いてきた気がした。

「おいソバタ!何した!?」

カイが焦った声で聞いてきた。見ると、カイの体が淡く光っている。

「カード引いた!」

「なんか力が湧いてきたぞ!〈斬鉄剣〉!」

カイ渾身の大技は、心なしか威力を増し、触手を何本も切り…胴体に突き刺さった。

「よし!この刺さったところに鳩撃ち込め!」

カイが剣を引き抜く。そこには小さいながら穴ができていた。

「〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉〈マジカルピジョン〉」

呼び出した鳩を、一列縦隊に並ばせ、突っ込ませる。そして、穴の中へ。

突然、海が振動した気がした。

「これは…タコが怒っているのか?」

「いいぞ!あと一押しだ!」

「行くぞ!はああああああ!!!」

俺は杖を構え、突っ込んだ。

「てやああああ!!」

そして、穴にねじ込む!おそらくストレートフラッシュの効果で筋力値も増えているのだろう。杖が軽い。と次の瞬間、タコが消失した。

これは…

「勝った!やっと終わったぞ!」

「ふう…もう疲れた…」


『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルがレベルアップしました!』

『職業レベルがレベルアップしました!』

『敵感知がレベルアップしました!』

『水泳がレベルアップしました!』

『回避がレベルアップしました!』

『鑑定がレベルアップしました!』

『軽業がレベルアップしました!』

『時空魔法がレベルアップしました!』

『高速詠唱がレベルアップしました!』

『奇術がレベルアップしました!』

『杖術がレベルアップしました!』


たくさんのインフォを聞き流しながら、戦闘後の余韻に浸る。と、

「おーい!無事かー?」

「ああ!こっちは問題ない!ゆきたちは?」

「ボクらも大丈夫だよ!プロム姉が触手に巻かれて大変だったけど!」

「それは言わんでええわ!」

みんなが集まってきた。無事だったようだ。プロムを除けば。見たか…ゲフン。

『ボスを倒しました!これより第3の町に転送されます!』

そして意識はぼやけていった。

感想、ありがとうございます!金箔、とっても嬉しゅうございます。これからもドシドシ感想くれたら嬉しいなー(チラッ)


ソバタ

人間 男 種族Lv16

職業 マジシャンLv4

ボーナスポイント2

ATK10

DEF2

MATK12

MDEF2

SPD11

DEX11

LUK2

セットスキル

SP残20

火魔法Lv13 光魔法Lv12 闇魔法Lv11 雷魔法Lv4 時空魔法Lv2

鑑定Lv21 軽業Lv19 識字Lv10

魔力回復上昇(微)Lv15 持久走Lv5 罠Lv4

ダッシュLv7 敵感知Lv14 回避Lv10

隠蔽Lv3 殴打Lv1 高速詠唱Lv7

奇術Lv8 杖術Lv5 水泳Lv8


取得呪文

ファイアボール

ヒートタッチ

ファイアアロー

フレイムラジエーション

シャインボール

ライト

シャインアロー

ダークボール

カモフラージュ

ダークアロー

ライトニングアロー

ボルトタッチ

ディメンションアロー

フライ

マジカルピジョン

カード

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