海だ!水着だ!魚だ!ウオアアアアア!!!!
前回のあらすじ
夜の逢瀬パート2
6:00 am 研究所内・211
3日目の朝が来た。昨日と同じく、着替えてドアを開ける。まあ当然のごとくカイがいた。
「おは」
「おはよ」
なぜかカイは眠そうだ。珍しくテンションが低い。
「どうした?寝不足か?」
「ああ、情報を集めていたら深夜越してた」
「そりゃまた。なんのだ?」
「あとでまた言うよ…」
「おはよー!」
「うわっゆきか…びっくりした…」
「あんまり耳元で叫ばないでくれ…頭がガンガンする…」
「お前は少し仮眠しとけ…」
ゆきはどうやら部屋が近かったらしい。3人でガヤガヤしながら食堂へ進んだ。
6:30 am 研究所内・食堂
「と言うわけで!次の目標は第3の町だ!」
「「「「「おおー!」」」」」
「みんな水着の準備はできてるか!?」
「「「「おおー!」」」」「おい待てどう言うことだ」
水着なんて一言も聞いてないぞ。
「昨日お前が着替えてた時に言っただろ?第3の町は水中にあるんだ。そこに行くには泳ぐしかない。てことは水着だろ?」
「聞いてないぞ。まあ水の中にあるなら…そうなるな。って、呼吸できるのか?」
「それなら心配はいらない。ゆきが水魔法で呼吸できるようにしてくれる」
「任せて!」
「あと俺、水着持って来てないぞ?」
「それは問題ない。俺が買った」
カイ…いつの間に…
「出現するモンスターは魚系、貝系、なまこ系らしいぞ。ボスはタコだとか」
「ドロップ品は?」
「魚介類だ。終わったらパーティでもするか?」
「「「「賛成!」」」」
と言うわけで、またボス攻略することになった。
8:30 am 第1の町・中央広場
ログインした。今日も変わらずいい天気である。変わったことといえば少し暑いくらいか?燕尾服を着込んでいるからかもしれない。
まだみんな揃ってないので、今のうちにできることをしておく。何かって?ステータス操作だ。やはりボス戦前に上げておいたほうがいいだろう。前回と同じようなあげればいいか。
ソバタ
人間 男 種族Lv15
職業 マジシャンLv3
ボーナスポイント0
ATK10
DEF2
MATK12
MDEF2
SPD11
DEX11
LUK2
セットスキル
SP残28
火魔法Lv13 光魔法Lv12 闇魔法Lv9 雷魔法Lv3
鑑定Lv18 軽業Lv15 識字Lv10
魔力回復上昇(微)Lv13 持久走Lv5 罠Lv4
ダッシュLv7 敵感知Lv10 回避Lv6
隠蔽Lv3 殴打Lv1 高速詠唱Lv4
奇術Lv7 杖術Lv2 水泳Lv1
ついでに水泳というスキルを取得しておいた。これで水中戦闘も向上する…かもしれない。
「よし、みんな揃ったな?それじゃいくぞ!」
今回目指す場所は第1の町からずっと南にあるそうだ。陸地を歩いて少しすれば海岸があり、そこからは海である。女子の水着かあ…フェイのが見たか…ゲフン。
海岸に着くまでは野犬が相手だ。懐かしさを感じるが、正直、前衛職の作業である。俺たち魔法職は専ら観戦であった。
「そうや、ソバタの鳩見たいなあ。可愛いんやろ?」
「えっ可愛いの?見たい!」
「せっかくだからハットの中から出してよ」
女性陣が次々言ってくる。って、カナさん、ハットの中からって…まあやってみるか。
「ハットの中…良いですよ」
「こう、手品師っぽくやれよ?」
「難しい注文をするな…よし、ではみなさん。このハットの中、確認してください。なにもありませんね?はい、ではここから1、2の3で鳩を出したいと思います。1!2の…3!〈マジカルピジョン〉!」
7匹の鳩が出てきた。ハットの中から。魔法発現の場所は指定できた。
「すごーい!魔法みたい!」
「魔法だけどな」
鳩は俺たちの周りを回っている。
「もったいないから攻撃に使うか。いけ!」
俺の指示通り、7匹の鳩はそれぞれ別の野犬めがけて突撃し、沈めた。
『戦闘に勝利しました!』
「ちょっと!可哀想でしょ!」
「いやゆき…これ攻撃魔法…」
ゆきは筋金入りの可愛いもの好きだった。
9:00 am 海岸エリア
「「海だああああああ!!!」」
突然三条とカイが走り出した。いや、はしゃぎ過ぎだろ…
「じゃあうちらも着替えますか」
「てーぃ!実はボク、すでに下に着ていたのだー!」
「ゆき、はしたないわよ?」
女性陣が着替え…いや、選択すれば一瞬で着替えられるのか。何だろうこの失望感。
ゆきは紺色の…スク水だった。しかも旧式。空の青、海の青に負けない紺色がたまらなく…ってなに言ってんだ俺。
プロムさんは赤色のビキニだ。なんというか、ナイスバデーと言いたい。印象にもピッタリあっていた。
カナさんは薄緑のゆったりした…なんていうんだっけか。パレオ?露出度だけではないということを教えられました。鼻血でそう…
俺?さっき手渡された普通のハーフパンツみたいなやつに着替えた。無難なやつでよかった…いや、割と本気で。
「じゃあ入水するか!ゆき、よろしく」
「はーい。〈アンダーウォーター〉!」
…なにか変化があるかと思ったが、なにもない。
「どう変わったんだ?」
「水に入ったらわかるよー」
というわけで水に入ってみた。
「おお、水中で呼吸ができる!目が開ける!」
水中に入ると、冷たい感触が全身にあったが、顔に水は来なかった。周りを見ると、みんな泡の仮面をかぶったみたいになっていた。俺もそうなのだろう。これはゲームならではだな。
「進むぞー」
「「「「「おう!」」」」」
少し進んだところで、敵感知が反応した。
「前方、未確認6体!」
目を凝らせば、魚が猛スピードで迫ってきていた。え、これは当たったら死ねるのでは?
「突撃は躱せ!脆いから攻撃を当てれば沈むぞ!」
「了解!〈マジカルピジョン〉!」
水中で鳩が出せるのかと心配にはなったが、ちゃんと発動したようだ。7匹の鳩はカーブを描きながら魚に命中する。これで魚は沈んだようだ。他を見れば、各々がきちんと仕留めていた。
『戦闘に勝利しました!』
ドロップ品を鑑定してみる。
鰹節 品質D
カツオの肉を加熱してから乾燥させたもの。硬い。
「本当に食べ物だな…」
カツオを仕留めて鰹節を手に入れるという行為にいささか疑問を覚えたが、ここはゲーム。なんでもありなのだろうと思い直した。
11:50 am 海エリア
俺たちは今、途中にあった島に上陸していた。
「うーん、なかなかたどり着かないな…」
「方向は合ってるんだよね?」
「その筈やね」
「じゃあまた棒倒ししてみる?」
「いくぜ!おおおおおお!」
カイが剣を地面に垂直に立て、倒した。
「左!つまりあっちだ!」
「んなまた適当な…」
「まあ一休憩入れたらそっち行ってみましょ?」
「わかった」
そういえば新しい呪文が追加されていた気がする、とふと思い出す。
「今のうちに呪文の試し撃ちしていいか?」
「いいぞ!俺が被験体になってやる!煮るなり焼くなり好きにしろ!」
三条、ずっとテンション高いな…
「三条は内陸生まれ、内陸育ちなのよ」
「ああ、だから海でテンション高いのか」
「三条、死ぬなよ?まずは…火魔法、〈フレイムラジエーション〉!」
少しの時間の後、俺の手から火が放射された。MPバーを見れば、少しずつ減っている。どうやら放射している間はずっと消費するらしい。距離はそんなに遠くないから、あまり使えるものでもないかもしれない。接近したら使ってみるか。
「アアアチッ!熱い!」
三条が丸焼きになりそうだったので止めた。
「どうだった?」
「これは脅威だな。ただ魔法職としては微妙じゃないか?」
「そうだね、近距離じゃないと使えないって、軽業でもないと難しいよ〈ヒール〉!」
カナさんがコメントしながら三条にヒールを唱えた。
「じゃあ次は…新しく取得した時空魔法だな」
先ほど、闇魔法がレベル10になった段階で時空魔法を取得していた。狙い通りだ。なんというか、少し達成感があった。
「おおおすごい!どんなの?」
「えっと…〈ディメンションアロー〉!」
透明の矢が生成され、飛んで行った。
「イテッ!ってあれ?刺さったというか、通り抜けた…?」
「時空属性には貫通する特性があるそうだ。どんな硬いやつでも抜けるってことだと思う」
「それはまた良い魔法ね〈ヒール〉!」
「次は…みんなにかけるか。〈フライ〉!」
「おおお?なんか浮いてる!」「すごーい!こうすれば加速するんだね!」「これは戦術の幅が広がるな!」「これは凄いなあ。この速度で槍の一撃を入れたら…どうなってしまうんやろなあ?」「これはいいなあ!」
みんな説明する前に飛び立って行った。ちなみに加速減速、方向転換など色々説明書きがあったのだが…こいつら説明書読まないゲーマーか…
「みんな戻ってこーい…最後に奇術だ。〈カード〉!」
魔力で模った5枚のトランプが出現した。説明によれば、役が揃ったら大技ができるそうだ。ポーカーみたいだな。主な攻撃手段は飛ばす、切るだろうだ。ちなみに引いたカードはハートの2、8、クローバーの4、12、スペードの1だ。
「なんやそれ。トランプ?」
「そうだな。これで…投げるのか?」
「トランプはね、こう投げるのよ?」
プロムさんとカナさんが降りてきた。トランプの扱い方がわからないでいると、カナさんが身振り手振りで教えてくれた。何かそういう職業でもしているのかな?
「こうか。てい!」
シュッと、カードはいい勢いで飛んで行った。
「ありゃあ当たったら痛いな。普通に凶器じゃん」
「そうだな。小さいから見辛いし」
三条とカイも降りてきた。と、続いて凄い勢いでゆきも降りてきた。
「ソバタが披露したし、じゃあボクも!〈アイスバーン〉!〈スケーティング〉!」
海の一部が雪の掛け声と同時に氷になった。
「これで氷の上をスケートできるよ!」
それを聞いた俺たちは恐る恐る氷の上に降り立った。冷たい。そういえば海泳いでたからはだしであったことを忘れていた。また、滑って転ぶなんてことはなかった。
「おお、すごい!スケートしてるみたい!」
「はだしなのに滑ってる…」
「すげー!」
そうこうしてるうちに、12時になった。
PV20000…嬉しい(白目)
奇術の呪文を絶賛募集中です^ ^
ソバタ
人間 男 種族Lv15
職業 マジシャンLv3
ボーナスポイント0
ATK10
DEF2
MATK12
MDEF2
SPD11
DEX11
LUK2
セットスキル
SP残18
火魔法Lv13 光魔法Lv12 闇魔法Lv11 雷魔法Lv4 時空魔法Lv1
鑑定Lv20 軽業Lv18 識字Lv10
魔力回復上昇(微)Lv15 持久走Lv5 罠Lv4
ダッシュLv7 敵感知Lv13 回避Lv9
隠蔽Lv3 殴打Lv1 高速詠唱Lv6
奇術Lv7 杖術Lv4 水泳Lv7
取得呪文
ファイアボール
ヒートタッチ
ファイアアロー
フレイムラジエーション
シャインボール
ライト
シャインアロー
ダークボール
カモフラージュ
ダークアロー
ライトニングアロー
ボルトタッチ
ディメンションアロー
フライ
マジカルピジョン
カード