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たたかう奇術師  作者: 金箔
2日目
13/45

名前だけ見て決めると後悔する。

前回のあらすじ

杖の作成依頼。

1:30 pm 第2の町周辺 洞窟エリア

杖ができるまでの間、一度狩りへ出てみた。第2の町は、第1の町とは似て非なる存在だった。理由は立地。山の麓にある、もっと言えば鉱山が近くにある。つまりここは鉱山都市だったのだ。周辺は深い森か洞窟しか無かったので、洞窟に来た。

今俺はスコップを持っている。何故か?罠を作るためだ。草原では手や杖でもなんとかなったが、洞窟ということもあってか土が非常に固い。だからわざわざスコップを調達したのだ。これは先程パーティを組んでこの周辺を探索した時に決めていた。

さて、罠を作り終えた。今回も典型的な落とし穴だ。ただし、下に槍を植えてある。スコップと一緒に購入したのだ。新品の槍をなんか勿体無い…と思ったが、まあやってて楽しいからいいや。

罠に引っ掛けるためにライトを使う。使ってて分かったが、どうやらモンスターは光に誘導されるようだ。そしてさらに、

「〈カモフラージュ〉!」

闇魔法で自身を隠蔽した。この魔法、見られてなければ気配を薄くすることができる。これで岩陰に隠れて、罠に落ちたところにトドメの魔法だ。さすがに自分も飛び降りるのは危険だろう。槍に刺さったら痛そうだし。


静かだった洞窟に、ドシッドシッと足音が響く。複数。…あれ?複数?これはまずいのでは…

そっと窺い見ると、熊が3体照らされていた。唐突の危機に俺の頭は高速で回り始めた。まずは一体、落とし穴に放り込む。残りの二体は…一体の足に矢を縫い付け行動不能にすればいいか。そこで距離を取れば一体だけ追ってくるはず。そこで魔法を乱打し倒した後、矢で縫い付けている熊を倒し、穴に落ちている熊にトドメを刺そう。実に単純な各個撃破ではあるが、これで行けそうだ。一応鑑定しておこう。


ブラッディーベアー Lv9


ベアーソーサラー Lv4


キングベアー Lv8


ただの熊じゃない…だと…?これはレア素材が取れるかもしれないな。気合い入れてくか。

熊の一団が罠に近づいていく。俺は闇魔法〈ダークアロー〉を放つ準備をしていた。

あと二歩、あと一歩…ん?熊が止まった。いや、キングベアーが他の二体を制止したのか?どういうことだ…まさか、罠がバレた?

まずいな、頭がここまで回るとは思わなかった。引き返すか?…いや、冷静に立ち回れば行けるはずだ。どうする?

効果の切れていたライトをもう一度付け直そう。それも熊の目の前で。そうすれば…

「〈ライト〉!」

光球が熊の目と鼻の先に現れた。

「グアア!!??」

「ガアアアアア!!」

さすがに一体…キングベアーは事前に察知したのか、避けてしまったが問題ない。まずは

「〈ファイアボール〉!」

ゆっくりめに火球を投げた。すかさず、

「〈ダークアロー〉!」

横に動き、目立たぬところから闇の矢を放った。

火球に気を取られていたキングベアーは闇の矢に足を縫い付けられた。まずは成功か。

火球を避けたベアーソーサラーがヤケクソ気味に土の球を投げてくる。常に動くことでなんとか回避しているが、これも当たればひとたまりもないだろう。

「〈ファイアアロー〉!」

なるべく時間をかけず、でもしっかり狙いをつける。難しい作業ではあるが、だんだんと慣れて来た。火の矢は狙い通り熊の頭に刺さる。あの熊は…ブラッディーベアーか。見分けにくいな。

「ゴアアアアアアア!!」

怒り狂ったブラッディーベアーは突進を開始する。罠が足元にあるのを忘れて。

結果、罠を踏み抜き、下へ落ちていった。おそらくもう生きてはいられないだろう。これで残り二体。

「〈ダークアロー〉!」

矢を強引に抜き、穴を超えて突進してくるキングベアーに放つ。片足をやられているキングベアーは避けることはできない、いやしなかった。右手に矢を受けながらも突っ込んでくる。後ろからは土の球の援護射撃。…

まずは距離を取り続けるために後退、しながら球の直撃を避ける為に左右にも動き続ける。怖いが、後ろを向いてはダメだ。向けばキングベアーからは逃げられるが球を見失う。

光陰付けた矢でダメージを重ねる。

「〈ダークアロー〉!…〈ファイアアロー〉!」

もっと早く!

「〈シャインアロー〉!〈ダークアロー〉!よし!」

矢が刺さりまくったキングベアーは残り3mかそこらで轟沈した。本気で怖かった…。

「残りはお前だけだ!〈ファイアアロー〉!」

飛んでくる土の球も少なくなって来た。おそらく魔力がないのだろう。また、火の矢を受けたベアーソーサラーはすでに瀕死であった。あと一撃か?

「ファイアアロー…ってあれ?」

火の矢が精製されない。…魔力切れか!

どうする俺。考えられる選択肢は…

1.殴る

2.…あれ?1しかないぞ?

ソーサラーとはいえ熊。一撃の威力は明らかに強い。そもそも殴ってダメージが入るかわからないが…

行くしかない!

「おおおおおおおお!!!」

俺の方から突進する。距離は10m、5m、2m、…

「おらああ!」

熊も殴ろうとするが、体格が小さいぶん俺の方が小回りがきく。腕の回らない位置に回り込んで、とりあえずグーパンしてみた。

「グアア!」

「あーいってえ!くそ、どこなぐりゃいいんだ…待てよ?首を締めればいいのでは?」

思いついたら即実行、後ろに回り込んで首を締めてみた。

「ガアア…アアア…」

素早く締めたためか、反撃が来る前に沈められたようだ。はあ、緊張した…

『戦闘に勝利しました!』

『種族レベルがレベルアップしました!』

『職業レベルがレベルアップしました!』

『転職が可能になります!』

『罠がレベルアップしました!』

『敵感知がレベルアップしました!』

『鑑定がレベルアップしました!』

『軽業がレベルアップしました!』

『持久走がレベルアップしました!』

『光魔法がレベルアップしました!』

『闇魔法がレベルアップしました!』

『取得条件を満たしました!雷魔法を取得しました!』

『取得条件を満たしました!隠蔽を取得しました!』

『火魔法がレベルアップしました!』

『回避がレベルアップしました!』

『ダッシュがレベルアップしました!』

『取得条件を満たしました!高速詠唱を取得しました!』

『取得条件を満たしました!殴打を取得しました!』

心地よい疲労感と同時に、怒涛のレベルアップだ。さらに気になるインフォもいくつかある。隠蔽、高速詠唱、殴打はそのままの意味だろう。雷魔法は…何が条件なのだろう?ゆきの氷魔法と同じで後から出て来るタイプなのだろうか。あとで試してみよう。まあただで取れて得した気分だ。そして転職。俺は何になれるのだろうか。


『転職します!職業を選んでください』

エレメンタルソーサラー【火】

エレメンタルソーサラー【光】

エレメンタルソーサラー【闇】

メイジ

マジシャン

ファイター

ハンター

マーチャント


何やらたくさん出て来た…が、よく見れば3つは最初にも選択できた職業だ。これは除外していいだろう。エレメンタルソーサラーというのは、恐らく属性の特化だ。メイジとマジシャンって何が違うんだろう…マジシャンって聞いたことあるな。聞いたことあるのってすごい気になるよな…よく考えてから選ばなきゃ…選ば…


『おめでとうございます!マジシャンに転職しました!』

つい押してしまった。まあ上位職なら強くなれている…はずだ。

とりあえず退却しながら説明を読んでみる。


マジシャン

奇術に特化したソーサラー


説明少なっ!てか奇術ってなんだ。魔術でもないのか?

『マジシャン固有魔法【奇術】を取得しました!』

おお、魔法が増えた。どんな魔法だ…?


マジカルピジョン 複数攻撃魔法

虚空から属性を持った鳩が飛び出し、相手めがけて飛んで行く。数はレベル依存。属性指定可能


ピジョン…鳩?

…俺はもしかして、手品師にでもなったのか?

ここから本番です。今まで序章です。むしろここまでこんなに長くするつもりではなかった。

マジカルピジョンはアレです。よくテレビでやってるハトを飛ばすやつです。あれが飛んで来ます。


いつのまにか5000超えてました…ブックマークもしてくださる方がいて、とても感慨深いです。完結できるように頑張ります!


ソバタ

人間 男 種族Lv13

職業 マジシャンLv1

ボーナスポイント17

ATK5

DEF2

MATK6

MDEF2

SPD6

DEX6

LUK2

セットスキル

SP残14

火魔法Lv11 光魔法Lv10 闇魔法Lv6 雷魔法Lv1

鑑定Lv15 軽業Lv10 識字Lv5

魔力回復上昇(微)Lv9 持久走Lv4 罠Lv3

ダッシュLv6 敵感知Lv8 回避Lv5

隠蔽Lv1 殴打Lv1 高速詠唱Lv1

奇術Lv1

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