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どうなる、俺の異世界執筆活動。  作者: 土塊ナパンナ
6/22

第六編 そう言って本当は何も考えていない。

 ……思えば、僕の人生は失敗ばかりだった。


 親に失敗して、勉強に失敗して、友達にも失敗してしまった。

 何度も何度も失敗を繰り返したけど、その度に次は頑張ろう次は頑張ろうと必死にやってきたつもりだった。


 …………「()()()」だったんだ。

 もう何回繰り返したんだろう。同じことを繰り返してきて今、……僕はこの場所にいる。


「綺麗な景色だなぁ」


 僕は…次は失敗しないと…いいな……………


 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


  どうも、ひと仕事を終えた野田翔吾です。

 あれから、いくつの時間が経ったのでしょうか。

 《スキル:執筆》の力でなんとかかんとか召喚したグリンゴブリンの力を借りてゴブリンを倒した俺は、目の前にあるゴブリンの死骸をどうしようかと頭を抱えていた。

  やっぱり、異世界もののセオリー通りに耳や牙を回収するべきか、それともこのまま放置していくのか……。

  回収するにしても俺は刃物なんて便利な物は持っていない。あるのは、原稿、ネタ帳、財布、携帯etc...つまりは、持って行く場合はこの死骸丸々持っていかないといけない。


「どーするんだよ、触りたくねぇな…しょうがない、カバンに入れりゃあ…入るか?」


  背負っていたカバンを肩から外し、ゴブリンの死骸に近付ける。すると、不思議な事が起きた。

  死骸がカバンに吸い込まれていく。カバンの中を覗き込むと中は…広大で何もない空間がそこにはあった。


「はぁーーー!!なんじゃこりゃ!?アレか?四次…マジックボックスとかいうやつか?」


 《スキル:観察》を使い、カバンを観察してみる。

 《カバン:リュックサックタイプ

数多くのアイテムを収納出来て持ち運びに便利。時間停止、容量無限大。生き物の収納は出来ません。》


「オッシャー!!神アイテムキター」


 どうやら、神は俺を見捨ててなかったみたいだ。

 これで、荷物問題は解決だ。


 《スキル:観察がLevel2になりました。》


  俺は乗っている、ノリに乗っている。こんなときだからこそ次の行動を起こすんだ。

 ポケットから出した鍵を目の前に空間に挿して呼ぶ。

「ノカ爺〜、開~け~て~」

 戦略的撤退だ。休憩したい、メチャクチャ疲れた。

小さな光が集まり、木製のドアが目の前に現れる。


「なんじゃ、お前さんもう呼ぶのか?早いの〜」

「いいから、開けてくれよ。俺は疲れた。」

「まったく、最近の若いもんは根性が足りん。」


  挨拶もそこそこにドアノブを掴んでスライドさせる。

 そこには、出発してから何ひとつ変わりない部屋がある。部屋に入りしっかりと閉めてからその場に座り込んだ。


「いやー、参った。いきなり、襲われんだもん。死にものぐるいで森に逃げたはいいけど次はグリンゴブリンに襲われるし…まぁ、俺のスキルで華麗に倒してやったけどな。」

「ほお、グリンゴブリンを倒したか。お主は、なかなかやりおるの。」

「だろぉ、俺もやることはヤる男だからな。」

「ホッホッホ、グリンゴブリンなぞランクEの魔物。まぁ、スキルを使えば倒せるのは当たり前じゃろう。」

「ランクE!!やっぱり、あるんだな!!!魔物のランク!!!!な~ぁ、ノカじ~ぃ、その魔物ランクの事もうチョッ〜ト、詳し〜く教えてくれよ〜」

 なるべく可愛く甘えたな声でドアにもたれ掛かりながらのの字を書く。

「ええい、気色悪い。いい大人が猫なで声など出しおってからに、しょうのない奴じゃ。」

扉が少しブルブルと震えながらも答えてくれた。


 この世界では、魔物の強さを5つのランクでランク分けしているらしい。

 上級のAランクから低級がEランクの5つ。しかし、単純にAランクが1番強いというわけでもない。Aランクの中でも「A+」「A」「A−」とあり、全てのランクにもそれぞれ個々の魔物の強さによってプラスかマイナスが付く。

しかし、なんにでも例外というのはあり中でもAより強いのはSクラスとしている。

 因みに、この判断基準は魔物だけじゃなく人間の強さを計るときも使うらしい。


「なるほど、じゃあレッドドラゴンのランクはどんぐらいなんだよ。」

「レッドドラゴンじゃと!!お主、よもや戦っておらんじゃろうな?」


  俺は部屋に出た後のレッドドラゴンに追い掛け回されたことを話した。


「お主は本当に運がいいの〜、そのレッドドラゴンは『紅の女王』カーア・エリティア女王のペットじゃ。もし万が一でもカーア女王のレッドドラゴンを傷つけでもしたら……死刑は免れん。

 また、会うようなことがあれば次も全力で逃げるのじゃな。」


 ……本当に今日はついてるみたいだ。

 他にも、スキルレベルが上がったことやカバンがマジックボックス化してることなどを話しているとノカ爺が唐突に言った。


「珍しいの、また夢追い人が来たようじゃ。」


  後ろで、ボスッという軽い音がする。

 うず高く重なっていたクッションが天高く舞い踊っている。その中心には、黒髪で学ラン姿の少年が倒れている。

目を見開き暫く固まっていただろうか。

「なにをしておる。はよう、その子をソファに寝かしてやりなさい。」

 慌てて学ラン姿の少年を持ち上げ、部屋の中にあるソファに寝かしてやる。

 息はしているし、脈もある。ただ気を失っているようだった。

 それよりも、ノカ爺が気になることを言っていたような。


「……また?夢追い人ってそんなに何人も来るもんなのか?」

「いや違うのぉ、こんな短時間で続けてココに来たのは今回が初めてのことじゃ。」


 この少年は誰なんだろうか?

 この子も夢追い人なのだろうか?

 この少年が起きるまで、俺は自分に起こった謎を考える。


勉強のためにいろんな作品を読んだ後の自分の作品を変えたいあるある。

文を書く人あるあるに任命したし。

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