第一編 どうなるの?俺の執筆活動
初執筆で連載作品です。
無謀極まりないですね(笑)
【プロローグ】
今日は散々な1日だ。
ハロー、皆さん超大物小説家を目指しほそぼそと執筆してる売れない小説家です。
昔は売れてたんです、本当です。
本も出しました、予定数売れなくて次はなかったけど。
時代が俺に追いついてないだけ、俺が先に行ってるだけw
三徹してひねりにひねり出したアイデアから文字に起こす作業は苦労したが文字が乗ればなんてことはなかった。
しかし、そこから二徹して執筆をしていた為だろうか…寝坊した。
もうノリにのった。この活動の中で一番ではないかというぐらいに我ながら天才という出来だ。
で…約束の時間は10時。只今の時刻は10時過ぎ…。
ここから急いでも、2時間はかかる
絶望的である。
いや、ここで諦めてたまるか!!
「や、や、ヤバい!!」
慌てて出来たばかりの原稿や荷物をカバンに詰め込んで家を出てチャリで駅に向かう。
ここで俺の脚力が唸りホームには駆け込むと目の前にはまだ電車が停車していた。
息は続かず、汗を吹き出し「もうここで終わっていいかな。」と弱音を吐く自分を叱咤しながら。
激しい汽笛を背に電車に飛び乗り安堵の息を漏らす。
……なんて奇跡のような展開になるのがお話の話。
現実は、日頃から運動もせず日がな一日机にかじりつき寝不足の体には到底無理な話で無情にも電車は俺がホームに付く前に行ってしまった。
次に来る電車は一時間後。ど田舎の弊害。
呆然としてると、携帯からの電子音が聞こえる。
着信画面は編集者さん。
気分は憂鬱…だが電話には出なければいけない。
出たら、大変御立腹な様子で平謝りする俺
しかし、相手の怒りは収まらない。それもそうだ、折角時間を作ってくれたのに。
とりあえず、今日の持ち込みは無しになった。
もう何回目のチャンスを逃しただろうか…幾度となく持ち込んではいるがボツ、ボツ、ボツのボツの嵐で流石に、涙で前が見えない。
なんとなく、今回で駄目ならもう無理かなと思ってた矢先の天啓だった。
これを逃したらその一心で書き上げた原稿が重い。
その場で崩れ落ちる。
「どうするんだよ…せっかくのチャンスだったのに」
もうどうしようもないのに落ち込む俺に何処からか視線を感じる。
顔を上げると目の前には女の子がいた。
16ぐらいで青のキレイな短髪で背は少し低い可愛らしい感じの女の子。
でも、どこか違和感を感じる?
ふと、目線を上げれば
「はっ?なに…、そのみ、み?」
そう、その子にはウサミミが付いていた。
もうそれはまごとうなきウサミミ。ときおり、何かに反応するようにピクピクと動いている。
そして、いつの間に盗んだのか俺の血と汗と涙の結晶が詰まった原稿が入っているカバンを持っている。
「おい!それ、俺のカバン!!ドロボー!!!」
俺が大声を出すと驚いたらしく小さく悲鳴を上げて逃げ出した。
息が切れるぐらい全速力で追いかけた。
「なななで、きょははははしししsっって」
「ま、まmwmwmwmwm、まっっっっっっtーーー」
突然、視界が落ちて空が見える。
足下不注意。
俺は………穴に落ちた。