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動き始めた時_7

「やっと見つけましたぞ。タナカ譲」


茶目っ気たっぷりの顔で笑うその人は

国内外に店舗を持つと言う商家の楽隠居、ウーチャン。


キョトンと私が首を傾げたのは当然。


今日は上位貴族の中でも特に、高位の貴族で、かつ、

重要なポストを務めていたり、努めていた者のみが集まると言われた夜会。


そんな所で会うはずのない人に会えば、混乱し、

思わず、素で答えてしまうのも仕方がないと言うもの。


「え???ウーチャンさん?あれ?なんで??」


フフフッとウーチャンはその愛嬌たっぷりの顔でウィンクする。

「タナカ譲と一緒ですよ。

本当の名で動くと面倒が多いので、お忍びでフラフラしていたのです」


まぁ、と驚く私に、いつもの好々爺とした老人の仮面を捨て、

パキッとした完璧な紳士の所作で挨拶する。

「戯れをお許しください、王太子妃様。


改めて、ご挨拶をさせて下さい。私、ベオウルク・ウーガルドと申します」


ふふっ、と私も笑みが漏れ、精一杯の淑女の礼で応える。

「シオン・アースランドです。

改めて、お会いできて、本当に嬉しいですわ」


にっこり笑った顔はもう私の知るウーチャンだった。

「辺境に飽きて、当主をこちらにいる息子に抛り出して、

王都をフラフラしておりますので、

これからも是非、茶飲み相手になっていただけるとありがたいですな」


こちらこそ、と私は喜んで頷いた後、

ウーチャン、改め、ベオウルクの家族に挨拶をする。

「シオン・アースランドです。

ベオウルク様には大変お世話になっていて・・・・・・


これからも親しくさせて頂けると嬉しく思います」



好々爺としているが、大きな身体で策士顔のベオウルク。


そんなベオウルクより大きな身体にベオウルクとそっくりな顔をした中年の紳士と

祖父や父とは違い、

精悍な男前で女性にさぞモテるだろうなと思わせる美形だが

穏やかな笑みを浮かべる表情がベオウルク達とソックリな若き紳士が

順に挨拶をしてくれる。


「ガジウルク・ウーガルドと申します。

父がよく貴女様の話をするもので、初めてお会いしたとは思えない程です。


どうか、暇を持て余した父が余計な事をしないように、お相手して下さると

安心して、領を守る事が出来ます」


「ダウウルク・ウーガルドです。

王都で騎士をしております故、祖父にお困りの際はお申し付け下さい。

すぐにお助けに参上いたしましょう」


まぁ、と4人で笑っていると、ベオウルクを訪ねて、年配の方が集まってくる。

その中にはタナカ譲として会った人も沢山いて、話が弾んだ。


##補足##

ちなみに、各キャラの詳細を。

名前    :年齢 (キャライメージ)

―――――――――――――――――――――――――

ベオウルク :78(セントバーナード)

ガジウルク :45(セントバーナード)

ダウウルク :21(ロットワイラー)


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