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タロ_2

後宮にマリアが入ってからは特に悪化した。


サークリットの剣稽古が増えた、とサークリットの剣を唯一受けられるため、

稽古に必ず付き合わされ、生傷が絶えないダウウルクがぼやくほど、

サークリットの精神状態は悪化していった。



その上、事ある毎に、子が欲しいと揺すられ、サークリットは辟易としていた。


一度なんか、自分との子どもは欲しくないのか、と詰め寄られて、

子どもは欲しい、と仕方なく答えると、

その日から毎晩閨を揺する便りを送られてきたらしい。



サークリットは根っから、真面目な男だ。


この国では成人するとすぐ、親切ぶった先輩たちが挙って、

成人仕立てのガキどもをその手の店へ連れていく。


それは学園でも、神殿でも一緒。


タロも渋々、着いて行って、男として馬鹿にされない程度、女を抱いた。


だが、サークリットはその誘いをきっぱり断った。


閨指導は受けているから結構、と・・・・・・



王家の男子は精通を終えるとすぐ、未亡人となった貴族女性を宛がわれ、

身体を合わせる事を強いられる。


しかも、一度ではなく、妃に子が出来るまでずっと、だ。


それは王家男子に強いられる義務だ。


子を成す機能がちゃんと問題なく、動く事を示すために、

最低でも、年に一度は強いられる。


サークリットにとって、閨さえ、義務、なのだ。



だからこそ、表向きとはいえ、側妃として召し上げているマリアを抱くのは

サークリットにとって、義務の一環だった。


もちろん、

マリアが最もサークリットが嫌悪するタイプの女性だったのもあるだろうが、

マリアの揺すり方はそれを重々理解しているはずのサークリットが

苦痛を感じる程のしつこさだった。



マリアは男に媚び、多くの愛を求め、恋に溺れる、そんな娘だった。


アドリアンやタロを護るためとはいえ、

もっとも、嫌悪する女を抱き続けなければいけない事に、

次第に、サークリットの精神は擦り切れていった。



後から聞くと、マリアはリョク一族の末裔で、

無意識に、禁術である暗示を使っていたらしい。


その影響もあったらしいが、

とにかく、その時のサークリットの疲弊具合は目に余るものがあった。



だから、タロは決めたのだ。


マリアを抱く役目は自分が負おう、と・・・・・・

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