ヒューマンタイプ
カニの後を追うと、
何か、生き物が住んでいる気配がしてきた。
マキだ、
火を起こしているのは、明白だ。
それと……、
なにで出来ているのかは解らないが、容器が積んである。
「カニさん!」
カニは、その声で止まった。
「ありがとう、その……」
カニは、また走り出した。
「待って」
その後を追うと、
「ー¥p@;・」
「;、¥@p¥」
なにか、会話のような……、
しかし、ミュシュは驚いた。
「入りなさい」
私の国の、イタリアの言葉だ。
「……はい」
ミュシュは、ドキドキして入ると、
たくましい身体をしていて、しかし、すごく毛深い、人に似た者が座っていた。
「僕は、オイル。君は?」
ヒューマンタイプが言った。
「私は、ミュシュ」
ミュシュは、言葉をつづけた。
「なぜ、貴方は私の言葉が解るの?」
「それはね……」
なにやら、機械を手に取った。
「この、通称”通訳さん”でね」
「通訳さん……すごい」
「君、可愛いね」
「……ありがとう……貴男も、かっこいいですね」
オイルが微笑んだ。
「君と僕は、美意識が合っているようだね」
「ええ……そうかもしれない」
「君の、乗ってきた宇宙船。見せてはくれないか?」
「……ええ、いいですけど……」
そう、ミュシュが言うと、オイルは立ち上がった。