表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
しゅごれい  作者: 千世
第二章 朝野いのりサイド
5/54

(0) 親友




 ――神様。私の罪は一体何だと言うのでしょう……。







 私には、仲の良い友達が居た。

 居る、と言わないのは、もう既に現在には居ないからだ。察して貰えると助かる。

 もし生きていれば、私の人生はどうなっていたのだろうかと、今でも時々考える。

 一緒の高校に行って、一緒に勉強したり遊んだり……していただろうか。中学の時のように毎日が満ち足りていただろうか。

 高校に行っても、大学に行っても、大人になっても、ずっと関係は続いていくものだと思っていた。永遠に続いていくものだと……。

 しかし、ひょんな事でそれはすぐ崩れ去ってしまう。そんな事、誰にでもわかる事だったはずなのに。

 もう、私の親友は居ない。

 もし、なんて……今更考えたところで、どうにもならない……。




 私たち子どもは、嫌でも大人になっていく。

 それは、私も例外じゃない。

 少しずつ身長も伸び、遊び方も変わり、友達も大人っぽくなる。小さな事だから誰も気付かないけど、私にはわかる。

 でも、私は変わりたくなんかない。

 親友は……どう望んでも、大人にはなれないのに。

 そう、私の親友は死んでしまった。もう私の前に現れる事はなく、二度と会えない。

 ――はず、だった。



「久し振り~。いのりん。オレ、【死ゅ語霊】になって戻って来ちゃったんだよね」



 そう言った私の親友・カイは、死ぬ前と同じ笑顔で突然私の前に現れた。

 死ぬ前とは違って、少し大人っぽくなっていた……。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ