(22) 夜宵
前よりほんの少しだけ早く更新することが出来ました~。
次も頑張りたいです……。
……と思っていますが、わからないので予定ということにしておきます。
あれから、カイと三上さんと私でカフェに入ったけど、特に変わった話はしなかった。と言うか、終始カイが騒がしかっただけのような気がする。
何にも探れなかった、というのが結果だった。
わかったことと言えば、三上さんは優しくて気遣いが出来て……女の私から見てもとても良い人だということ。
夜宵が好きになるのも無理もないということ。
私なんか、ずっと夜宵から離れていたんだもの。好きになって貰おうと思う方が可笑しい。
カイに乗せられて、三上さんのことを知ろうとしていたけど……私、根本的なところから間違っていたのかもしれない。
だって、夜宵に好きになって貰うには、まず私という存在を認識させるところから始めないといけない。
今、私と夜宵は知り合い程度なのだから。
最近、二人きりになったこともないのだから。
「「え?」」
そう思っていたのに、次の日の朝。私はいつも通りに学校へ行く為に家を出たところで、バッタリと夜宵と会ってしまった。
いつもなら、家の前で会うことなんてないはずなのに。
なのに……。
「いのり……さん」
「夜宵……」
会ってしまうなんて。
私も夜宵もいつも通りじゃないことに戸惑っているのか、少し行動や言葉がぎこちなかった。
でも、仕方ない。
二人きりなったのは、とてもとても久し振りのことだから。
「……おはよう、ございます」
「えっと……おはよう……」
何を話せば……。
普通の知り合いだったら、挨拶だけで済む。話題なんか……わざわざ考えなくても良いけれど、私と夜宵は違う。
どうやって、夜宵と喋ってた?
どういう風に、夜宵と接していた?
カイと三人で居る時は、考えもしなかったのに……。
「一緒に、行きますか?」
「え?」
「いのりさんが良ければ、ですけど」
夢じゃないわよね……?