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しゅごれい  作者: 千世
第八章 朝野いのりサイド
29/54

(12) 下校

久し振りの更新です。

いのり編に突入しました。

更新は時々ですが、根気強く読んで貰えると嬉しいです。




『夜宵の好きな人が知れただけでも、ラッキーだと思うぜ。頑張れよ』







 何よ、何よ、何よ!

 何が、頑張れよ……なのよ!

 楽しんでいるだけのクセに。本当は、真剣に頑張れなんて思ってないクセに!

 いつも、そうだ。

 中学生の時も、面白くする為に、思ってもない事をペラペラと話していた。そう、カイは話が上手いんだ……。

 親切心なんて、ちっとも持ってないクセに!

 頑張るものか!

















 ――と、思いつつ……。







「いや~。朝野さんと帰るなんて、久し振りだねー」

「そう、だね……」








 私は、三上さんと一緒に帰っていた。

 頑張らないとは思ったものの、夜宵の命もかかっている以上、邪魔するかどうかは別として……三上さんの事をよく知る事は悪くないと思う。

 同じ、部員なんだし。

 明日からは部活があるから、二人で帰る機会なんて、今日だけかもしれないし……。

 そう、決してカイの口車に乗った訳じゃないから!

 ……って、私、誰に言い訳しているんだろう……。







「本当は、朝野さんは先輩だから、敬語で話した方が良いんだよね。ごめんね、何か……後輩っぽくなくて」

「い……良いよ、良いよ。それに、部の方針だし。それに、敬語じゃない方が、仲が良くて良いと思わない?」







 伝わった……かな。

 私、てんぱったら、何言っているのかわからなくなってくるから……自分の言いたい事が言えてるのか、不安になるんだよね……。

 考え事はしないでおこう。

 てんぱっちゃうもんね。今は会話に集中しよう。

 カイの事なんか、今は関係ない。あの後、言いたい事を言って何処かへ行っちゃう奴なんて、思い出す必要なし!

「やっぱり、朝野さんは凄いね~」

「え、別に凄い事は言ってないけど……」

 凄い事も、珍しい事も言っていないと思う。

「部活の時は、あんまり話した事なかったし……どういう人かわかってなかったけど、とっても良い人なんだね」

 良い人なのは、三上さんだと思う。

 夜宵が好きになるのも、無理ないかも……。きっとこういう性格は、クラスでも……誰と話していても、変わらないんだろう。

 私なんか、夜宵とまともに話も出来なくて……。

 それで、好きになって貰おうなんて……虫が良過ぎるよね……。








「ではでは、ガールズトークしましょ!」








「はい?」

「ガールズトークと言えば、好きな人を暴露する! でしょ!」

 ……三上さんって、何となくカイに似ているかも。はじけてるところとか。













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