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しゅごれい  作者: 千世
第七章 涼風夜宵サイド
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(12) 【死ゅ語霊】と守護





「助けて、あげまショウカ?」








「え?」

 顔を上げると、教卓の上に座っている少女が居た。魅力的と言うか魅惑的な笑みを浮かべ、僕を見下ろしている。

 あ……あれ? さっき、居たっけ?

 い、いや、居なかった。居なかったはず。女の子なんて……しかも、見知らぬ女の子なら余計に印象に残るはずだよね。







「私が、助けてあげマスヨ? 涼風夜宵クン」







 僕の目をじっと見つめ、ニッコリと微笑む。コスモスの花を連想させるような、ふんわりとした優しい笑顔。

 リラックスボブで金色の髪をしている少女は、瞳もパッチリしていて、一言で言うと天使と言っても良いかも。

 服も、カイと違って、牧師さんが着ているような白い服を見に纏っている。

 でも、おかげで一目でわかったよ。

 この子、人間じゃない……って。

「君、誰?」

 一応、警戒心は持っておく。

 見た目が天使のようだからって、味方という訳じゃないかもしれないし。カイのような奴かもしれないもんね。







「私は、アナタのような人を守る為に派遣された【守護霊】デス。名前は、ヒカリと申しマス。宜しくお願いしますデス」








「は、はあ……」

 ご丁寧にお辞儀をして来たので、僕も思わずお辞儀をしてしまった。

「…………」

 それにしても……。

 【死ゅ語霊】の次は、【守護霊】って……。

 つい最近まで普通……じゃないかもだけど、それなりの生活をしていたのに……。どうして、何時からファンタジーになっちゃったのかな……。

 考えてみれば、始まりからファンタジーみたいなものだったけどさ。

「……で、その【守護霊】さんが何の用なのかな?」

「さっき言いましたケド」

 はぐらかしはナシ、か……。

「……僕、守って貰う必要なんてないけど」

「本当デスカ?」

「うん。だから、帰ってよ」

 平静を装ったけど、『本当?』って言われた時、ドキッとした。

 本当は、もの凄く~困ってるから。……主に、カイという名のいきなり現れた【死ゅ語霊】の少女に。

 居なくなって欲しいとは思うけど、人に頼む程、落ちぶれちゃ居ない。

 自分で何とか出来る。

「そうデスカ。でも、【死ゅ語霊】は良いんデスカ?」

「良いんだよ! あんな、馬鹿で、威張りのアホな女は……!」








「ほおー。オレって、そんな風に思われてたんだー」








 馬鹿で、威張りのアホな少女……カイが現れた。













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