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しゅごれい  作者: 千世
第六章 朝野いのりサイド
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(9) 【死ゅ語霊】と驚き




 嘘……。

 夜宵に加えて、カイまで入部……?

 何考えているの? どうしたいの? と言うか、夜宵が入部??

 駄目だ。緊張し過ぎて、倒れてしまうに違いない。今まで、長時間一緒に居た事なんてないから無理!

 休む?

 いや、そんな事出来ない……。カイとはもう提案して来たゲームを受けて立つ、と言ってしまっている。

 夜宵を救う為には、傍に行って邪魔をしなくちゃいけない。

 でも、でも!







「何時から……入部するの?」

 不自然な態度にならないように注意しながら、私は三上さんに尋ねる。

「うーんとね、確か明日からって言ってたような気がする。いきなり今日からって言うのも何だからさ」

「そう……」

 良かった……まだ心の準備が出来る。

 夜宵と会いたくない訳じゃないけど、何か気まずくなるような気がして……。それだけは、どうしても避けたい。






 ちなみに、今更な説明かもしれないけど。

 私たちの部活は、先輩後輩は気にしない事にしている。

 上下関係は確かに大切かもしれない。

 でも、部活はリラックスして楽しむ場にしたいっていうのが方針だから、上下関係はなしって事になってる。

 だから、年下の三上さんがタメ口で喋っている理由は、そういう理由から。

 あ、三上さん、とか名前のさん付けは別ね。名前は各自自由に呼んで良いって事になっているから。

 変な決め事だけどね。







「楽しみだね~。今になって、新入部員が二名なんて、中々ないよ~」

「そう、だね。三上さんは、知ってるの?」

「何を?」

「その、新入部員の人たちの事」

「一人はクラスメイトだから、知ってるよ~。でも、涼風カイさんは転校生らしいからよく知らないんだよね。何組だか聞くのも忘れちゃった」

 そもそも、本当に転校生として存在しているのか怪しい。

 カイは行事は好きだったし、生徒会長にもなったけど、勉強の方は嫌いだったからね……。

 あ、成績が悪かった訳じゃないけど。サボリがちだったから、ほとんどが補習だったような気がする……。

「朝野さんは知ってるの?」

「え。えっと……」

 正直に答えるべきか。

 でも、カイと知り合いだったなんて、あんまり知られたくないかも。








「酷いな~。いのりんは」









「うっ」

 私の肩に、見知っている人物が手を回して来た。

 神出鬼没の、カイだった……。








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