表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
しゅごれい  作者: 千世
第五章 涼風夜宵サイド
20/54

(11) 【死ゅ語霊】と救助



「え? 部活に?」

「はい。駄目、ですか?」

 ちょ……カイは何言ってんの? 三上さんと同じ部活に入るなんて無理だよ!! 今話すのでさえ、一杯一杯なのに……!






「良いよ」






 また即答だった。

 三上さんはこういう性格だよね……来るもの拒まず、って言うかさ……。それが良いところでもあるんだけどね……。






「でも、条件付きだけど」






「「条件付き?」」

 僕とカイは首を傾げる。条件を付けてくる、なんて事は、さすがのカイも予想していなかったみたい。

「そう。簡単な事だよ~。副部長やってくれるなら、良いよ。何でか、誰もやりたがらないなんだよ。どうかな?」

「そ……そんな条件、駄目に……」

「ハイ。勿論、やります」

 途中でカイの言葉によって、僕の言葉は遮られてしまう。

 あくまでも、僕の意見は聞かないつもりなんだ……。

「じゃあ、わかった。部長にも話通しておくね。これから宜しくね」

 これから、変な事に巻き込まれるに違いない。

 そう思ったけど、三上さんに手を握られた瞬間、そんなどうでもいい考えは一瞬で吹き飛ばされてしまった。

 三上さんと、手を繋げる(握手だけど、気にしない)なんて……!






「……ばーか……」

























 放課後。

 先生に呼ばれて雑用をしていたので、教室に戻るのが遅くなってしまった。教室に帰ると、誰も居なかった。

 誰も居なくて、無音な教室。何だか、別世界に思えてくる。窓からは、真っ赤な夕陽が入り込んでくる。

 ふと時計を見ると、午後五時半を回っていた。

「ふう……」

 確か、部活は明日からって言ってたよね。

 そう言えば、カイは何処に行ったんだよ。あの後、転校生で本当に教室に居座るかと思ったけど、紹介も何もなかったし。何処に行ったのやら。

 ……僕、どうなってしまうのかな……。

 本当に、条件をクリア出来なかったら死んじゃうの? それだけは、嫌だ……。僕だって、まだ生きていたい。

「誰か、助けてくれないかな……」

 カイを諦めさせるとか、排除するとか方法は何でも良いからさ……。神様、みたいな人、出てこないのかな……。

 と僕は呟きながら、黒板の前の台に座り込んだと同時に。






「助けてあげまショウカ?」






 と返事があった。

「え……?」




















評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ