表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/12

異世界で猫を広める!

熱いファンタジー!短編オムニバスです

 俺は、猫が大好きだ。

 猫がいないと、生きていけない。


 目の前に広がるのは、異世界。剣と魔法の王国。


 でも、人々の顔は、とても疲れ切っていた。

 街はどこか殺伐としていて、笑顔が少ない。

 そして何より、どこを探しても……猫の姿がない!


「……この世界って、もしかして、猫がいないのか?」

「猫? 何それ、おいしいの?」


 絶望だった。


 もふもふ三昧の猫カフェどころか、ペットという概念すら存在しない。

 家畜はいるが、みんな労働力として扱われ、ふわふわ動物にぬくもりを感じる生活がどこにもいない。


「こんな世界、やってられるか!」


 だけど、ここで俺は決意した。


「猫を広めなくちゃ!」


 もふもふで、ふわふわで、ぬくぬくの毛並み。自由気ままな仕草。ゴロゴロと鳴らす喉の音を聞く癒し……

 この可愛さを、俺がこの世界に伝えるんだ!


 まずは街の広場で、手作りの猫耳カチューシャをつけて猫の魅力を語りまくった。

 だが、人々の反応は冷たかった。


「なんだその奇妙な耳は……呪いか?」

「役に立たない動物を飼うなんて、時間の無駄だ!」


 そして、俺は異端者扱いされ、とうとう追放された。


「辺境でおとなしくしていろ。お前は危険だ、危険なんだ!」


 ……だが、運命は俺を見捨てなかった。


 追放の地へ向かう旅の途中、俺は見つけた。

 この世界にも、人に知られぬまま生きる伝説の猫がいることを。


「レベルアップ、おめでとうございます!」


 謎の声が虚空に響いた。伝説の猫を撫でると、俺だけがどんどん〈レベルアップ〉した。

 猫の力で、すばやさが増し、魔力が高まり、猫のような優雅な仕草で人々を魅了し奴隷化することも可能に!


 こうして、王国最強の猫使い(ネコマンサー)となったのだ。


 新たなもふもふの猫と出会うため、俺の冒険はまだまだ続く。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ