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2.幻覚は立ち向かう



 ある日が高い晴天の昼頃。


 ある館に馬車が一台止まった。ヴァンモス家の館だ。

 すると、その馬車から白銀の髪をなびかせた一人の少女が、白い王都の騎士団の制服を着こなし降りてきた。降りた拍子にチャキっと腰に下げた剣と金具がすれる音が聞こえる。少女はそのまま館に向かい、足を踏み入れた。「おかえりなさいませ」と家の管轄を任せている執事に声をかけられ、少女は手をあげて答えた。そして少女はそのまま真っすぐ目の前の階段を上り、自身の部屋へと速足で向かい部屋へと入った。


「……」


 決して広いとは言えない簡素で質素な部屋だ。しかし、少女は広い部屋よりも日当たりも良くちょうどよく物を置けるこの部屋の方が好きだった。

 後ろ手で扉を閉めたまま、ふうっと息を吐く。先ほど目の前で起こっていた出来事を思い出していた。


「ふふ……」


 すると少女は息を吐くような笑いを漏らし、そして……


「ふはははははははははははは‼」


 大声を出して、高笑いをあげた。そしてくるくるとご機嫌にバレエでも踊っているかのように回り、ベットにその勢いのままはね上げるようにして飛び乗った。枕に顔をうずめ、パタパタと足をバタつかせる。その間にも少女は高笑いをやめない。まるで、誕生日にたくさんのプレゼントをもらってはしゃいでいる子どものようだ。


「……お嬢様。高笑はやめてください。はしたないです」


 すると扉の方から、呆れたような表情をしたメイドが立っていた。いつの間に入ったのか、などとは驚かない。ベットでご機嫌だった少女は彼女が部屋に入ってきたことを知っていた。


「今日くらい多めに見てくれ、サヤ。なぜなら……」


 少女は身体を起こし、枕を抱きかかえて得意げに微笑んだ。


「あんのクソ王子に一泡ふかしてやったのだから……‼」


 少女、いやユキは自身の機嫌のよさを表すかのように高く枕を放り投げた。

 その様子をサヤは、溜息をつき据わった瞳で自分の主を身つめた。


 この変わりようというか。なんというか。

 まず、話し方が変わった。剣を覚えてからは男性のような口調になり、昔の令嬢の影など微塵も見当たらなくなった。それにともなって、雰囲気もだいぶ変わった。大人しそうで穏やかな令嬢らしい雰囲気が、今では自信にあふれた堂々とした雰囲気を出している。柔らかく、優しい笑顔をしていた顔つきも、今では得意げに微笑むばかりだ。


 ああ、あの頃が懐かしい。少し心で涙ぐむ。

 そして、そんなユキにも慣れてしまった自分にも涙を流さずにはいられない。


 そのころ、ユキは昔ではしなかった楽し気な笑顔で、枕で遊んではしゃいでいた。


「ふふふ……。あの王子のアホ面を思い出すたびに……ぶは……ッ! あはははははは‼ かつての婚約者に? しかも一方的に破棄した? 下に見ていた女に? 守られるってどんな気分なんだろうな⁉」


「……あんまりよい気分ではないでしょうね」


「だろ⁉ 女が男に捨てられたら泣き寝入りするばかりだと思ったら大間違いだ! 私はこの瞬間、嫌がらせという目標を達成するためにこの三年を費やしたのだから!」


 そう言ってユキはぐっと拳を握って得意げに微笑む。その拳をサヤはじっと見つめた。

 マメだらけの手だ。とても女性がもつ手ではない。しかしそれは、ユキの努力の証。

 始めは女性であるユキが、こんなマメや傷を作るなど卒倒しそうになったが、こうして結果が表れると誇りの傷のように思えるから不思議だ。サヤもユキの努力が報われて、うれしくなる。

 しかし本当に、その根性だけは尊敬する。

 普通、そんな嫌がらせのために三年も捧げるなんて考えもしないし、しようとも思わない。しかしこの人はやってのけた。普通は三年だけで令嬢だった少女が騎士になんてなれるわけがない、ましてや騎士団団長の候補などに選ばれるわけがない。けれど、並々ならぬ努力をしてきたのは、サヤもよく知っているのだ。

 昔のことを思い出してながら、サヤは同じようにベットに座り櫛を取り出し、ユキの乱れた髪を整えた。


「お嬢様はすごいですよ。ほんと尊敬します」


「尊敬だなんて照れるじゃないか」


 茶化すように話すユキに、サヤは本当に思っていることを素直に話した。


「普通はこんなことやれっこありません。もっと誇ってもおかしくありませんよ」


「……」


 するとユキは黙り込んで少し俯く。サヤはその様子にふふっと笑いを漏らす。

 照れているのだ。こういうところは変わっていない。

 しかしユキは、思い出したのかクスクスと肩を揺らして笑いだした。


「あの人、今頃怒りで震えているだろうなー。だけど解任するにしても私以上に腕の立つものもいないから、実質無理だろうし。どうすることもできずに、あの人は大人しく私に守られるしかないんだろうなぁ。屈辱的なんだろうなぁ……うふふふふふ……」




――――

―――――――――



 一方そのころ。


 ユキの思惑通り、謁見が終わったあとスバルは怒りまかせに自身の執務室の扉を開けた。いつもより足音が乱れている。その後ろから補佐役のユウトもついてくる。


「くそッ‼」


 スバルは部屋に入るやいなや、机を勢いよく殴った。その拍子に何枚か書類が零れ落ちる。


「なんで今まで気づかなかったんだ!」


 スバルは、怒りに染まった表情でユウトに振り返った。


「……たぶん、髪色が違うからっすよ。『赤みがかった茶髪の女性』で探してましたからね。手配書配りましたけど、印象全く違いますし。あんな銀髪、目立つけどスルーっすよ」


 対してユウトは冷静に肩をすくませながら答えた。


「チッ……!」


 その冷静すぎる答えにスバルは苛ついて舌打ちをした。ユウトは、考えるように顎に手をあて首を傾げた。


「あの白銀の髪、どう考えても染めてできる色じゃないっすよね。もしかしてあっちが地毛?」


 スバルは、イライラした様子で自身の黒髪をかき混ぜた。


「ああ、かもな。そういえばあいつ、髪に触れようとしたときはやけに避けてた」


「へえ、髪に触れようとしてたんすね……いってぇ‼」


 余計なことを言ったユウトに、スバルは思いっきり足を踏んで制裁を与えた。痛みに悶えていたユウトは、仕返しというようにスバルを睨んでユキの手配書を目の前に突きつけた。


「てか、印象違いすぎますって! なに⁉ さっきのしてやったりというような自信にあふれた顔。捜索用に書いた大人しい感じの絵と全く違うじゃないっすか! もしかしてスバル殿下、だいぶ美化して描きました? だったら引きますわ」


 スバルは今度はユウトのもう片方の足を力いっぱい踏んづけた。


「それは、見合い用の絵を代用しただけだ!……昔はこんなんだったんだよ!」


 スバルはユウトの手から手配書を奪いとり、ぐしゃっと握りつぶす。その間足を痛めつけられたユウトは「ぎゃあああ‼」と叫びながら両足を抱え、床にゴロゴロと転がって痛みに耐えていた。そんなユウトをスバルは無視して、自分の椅子に座り額に手をあて、今後のことを考える。

 さすがに、参っている様子の自分の主にさすがのユウトも心配する。


「うーん……。ツクヨ男爵って髪色ブラウンっすよね。なんか複雑な事情でもあるんすかね?」


「そんなことはもうどうでもいい。それより、あのバカ女の件だ」


「バカ女って……。元婚約者なのに」


「どこに、元婚約者の男の護衛に就く元婚約者の女なんかいんだよ! バカ女で十分だ」


 スバルは、目つきの悪い目をさらに悪くしてどこともなく睨みつけている。先ほどの謁見の出来事を思い出しているに違いない。


「なんとか解任できねぇのか⁉」


「周りに人を置くことを嫌うあんたが、護衛話を延ばしに延ばして、やっと護衛をつけるって折れたのに……。もう頷いちゃった以上、厳しいんじゃないんすか?」


「……ッ」


 まさか自分の今までしてきたことが、こんな形で返ってくるとは思わなかった。


「それに、聞いた話だとあの人、すごい強いらしいじゃないっすか。王都の騎士団の中でも群を抜いてますし、今まで負けたことがないって話しっすよ。周りから見ればこんな優良物件ないっすよ。拒否する理由がわかりません。周りからしたらね」


 スバルはさらに頭が痛くなった。


 なんで、元婚約者の女に好き好んで守られなくちゃならない。

 ユキがこんなにも行動力のある、というか頭の悪いことをしでかすなんて思わなかった。


「……わかった。お前を護衛騎士に昇格させてやる」


「……は⁉」


 思いがけない提案に、ユウトは目を見開いて驚く。それを気にせずスバルは続けた。


「今度、ヤツの才覚を見極めるとして試合を行う。それにお前が出場して勝ってこい」


「ええええ⁉ むちゃっすよ! 勝てる気しないっす! 俺もそこそこ強いつもりだけど、それは王国騎士団で混ざっても違和感ないって意味で、全員で勝てないっていう化け物に勝てるはずないじゃないっすか!」


「お前がもし勝てば、休みを与えてやる。二週間で検討してやろう」


「いや、もし勝ってあんたの護衛騎士なんかやったらそれこそ年中無休じゃないっすか‼ できない約束しないでッ!」


「チッ! こういうときだけ頭回んな……ッ」


「あんたは悪魔かッ!」


 お互い言い合っていると、ユウトはふと先ほどスバルが床にこぼした書類が目に入り拾い上げた。そこには、大人しそうな茶髪の令嬢が描かれている。ユウトは感慨深げに目を細めた。


「それにしても、大変だっただろうなぁ」


「あ?」


「女性の身で、それに元ご令嬢っすよ? 女性が管理職に就くのだって難しいのに、男社会の権化のような剣士の道を行くなんて、想像できないくらいの苦労があったんだろうなって。しかも綺麗なドレスしか着た事のない令嬢が汗水たらして、泥だらけになって、重い剣を握って手にマメを作ってさ。周りからもいろいろ言われただろうに」


「………」


 ユウトの発言にスバルも目を細めた。



『あの、秘密なのですけれど。……実は、花が、好きなんです……』



 そう言って、花に優しく触れていたユキを思い出す。

 花が好きだと小さくこぼしていた。花が好きなんてことは、秘密にすることのほどでもない。むしろ一般の女性が持つ普通の感性だろう。それをまるで悪いことのように小さく打ち明けた彼女は、何かを好きになること自体悪いことだと思わされていたのだろう。


 そんな弱い彼女だからこそ、スバルは――……


 そこまで思って首を振る。今思い出してもどうしようもないことだ。そんなスバルに気づかずにユウトは首を傾げた。


「てか、それでもここまで這い上がってきたって……何したかったんすかね?」


「……さあな」


 そう言ってスバルは窓の外を見つめた。見つめた先はヴァンモス家の館のある方向だ。


(あのバカ女が……)


 そう悪態をついて、スバルは護衛解除のための作戦の準備を始めた。



@@@@@@@@@



 その次の日、城からユキ宛の書面がヴァンモス家に届いた。


「ふうん。スバル殿下も考えたな」


 ユキは書面を読みながら、ほくそ笑む。

 内容は、第二王子の護衛騎士候補であるユキの強さを測る公の試合だ。スバルの推す騎士と護衛候補のユキが試合をして、勝った方がスバルの護衛になる。

 表向きはぽっと出てきて、しかも女という得体のしれない騎士を公に認めさせるためのものであるが、裏側では違う。明らかにスバルは何かをしかけてユキを護衛騎士にさせないつもりだ。

 こんなことをしても無駄だというのに。まるで子どもの悪あがきのようで逆に滑稽だ。


「いいだろう。受けて立とうじゃないか。……相手は、ユウト? 知らないな」


 スバルの補佐のような立場で、それなりに剣の腕もたつらしい。しかしユキは首を傾げた。

 そんな人、スバルにいただろうか?

 ユキは、かつてスバルの婚約者だったのでそれなりに彼と近しい関係も人とは仲良くなっていたつもりだ。しかしこのユウトという補佐役のことは全く知らなかった。


「……まあいいか」


 この三年でおおざっぱになった思考で、考えるのをやめる。

 ふふっと口元を押さえて微笑む。自分の力量が公の場で認められる機会を与えてくれるなんて、気持ちが昂る。早く試合が来ないかと待ち遠しく、ユキはスキップしながら稽古場に向かった。



@@@@@@@@@



 コントラス王国の王城の離れにある円形闘技場。この日は、噂の第二王子の護衛騎士候補が剣技を披露すると聞いて、多くの貴族が足を踏み入れていた。多くがちょっとした娯楽程度の者であったが、すでに会場が満員近くになっていた。そのためいつもは使われていない闘技場が活気づき、人や話し声で埋め尽くされていた。

 そんな中闘技場の控えで、その様子を見ているひとりの男がいた。


「ああ……本当に開催しちゃったよ……」


 盛り上がっている観客とは逆に、落ち込んでいる様子の男、ユウトは後ろに立っていた主に嫌そうに顔を向けた。


「ほんとにやるんすか?」


 問いかけた先にはこの国の第二王子のスバルがいた。スバルは、公の場というのもあっていつもと違った服装をしていた。いつもは絶対に着ない白いジャボに紺色の長いジャケットを羽織り、そこらには金糸の模様が細かく描かれている。いつもより王子然とした姿にユウトは内心やっぱり王子なんだと感嘆するが、今から起こることを考えてすぐに打ち消される。

 スバルは腕を組んでユウトを見返した。


「やれ。何としてでも勝て。そのためならイカサマも許可する」


「あんた本当に王子か……?」


 国の領地を管理している王子とは思えないスバルの発言に思わず突っ込む。


「えぇ……。でも、頑張って努力してここまで来たのに、なんかかわいそうっすよ……」


「だからこそだ。ここで潰さなきゃならねぇ。……あいつには普通の令嬢に戻ってもらう」


 そう断固として言い切るスバルに、ユウトは少しためらいながらも、とうとうあきらめて降参のポーズをとった。


「……はあ、わかったすよ。やってきますよ! けど後で文句言わないでくださいっすね!」


「ああ」


 そう言ってユウトは、試合会場に剣を携えて向かう。その背中を送り、スバルも観覧席に戻る。しかし戻ろうと足を向けたとき、前方から歩いてくる一人の女騎士のユキがいた。

 相手もスバルに気づき、少し瞠目した後小馬鹿にするようにふっと口角をあげた。


「……」


 その表情に軽く腹が立ったが、それをこらえ内心を悟られないように冷めた目で見返した。

 すると、先にユキが口を開いた。


「その目でじっくりと見ていてくださいね。一体だれが強いのか。とくとご覧にいれましょう」


「……さっさと行け」


 スバルは、顎を使ってユキを催促する。それにユキは少し苦笑いを浮かべ、最後に敬礼をしてパタパタと試合会場に向かう。スバルの横を通り過ぎたその瞬間、白銀の髪が横でなびくのが目に入った。光に反射してきらきらと輝くその髪に、一瞬だけ見惚れた。その髪を追うようにスバルはユキの背中を見送った。少し不安げな表情で、じっとその背中を消えるまで見つめていたことに、ユキは気が付かなかった。




 開場からしばらく経った後、円形闘技場の両サイドから、選手が一人ずつ出てきた。

 今回のメインの護衛騎士候補ユキと補佐役のユウトだ。

 ユキとユウトは喝采を浴びながら、会場中央に向かい、一定の距離で向かい合うようにして立ち止まった。

 ユウトは改めて目の前のユキを見た。

 白銀の長い髪、満月のような黄金の丸い瞳。上衣、下衣はともに純白の地。前身頃には金のボタンが縦に並び、ネクタイをきちんとしめている。染み一つない透き通るかのような真っ白な肌、艶のある小さな唇は桜桃のような色合いをしている。


 美しい、人形のような女性だと、剣を下げた騎士姿でも思う。


 それに彼女の線の細さから、とても剣を振り回せるように思えないからだ。


「スバル殿下は、どうしても私を解任させたいらしいな。当然と言えば当然か」


 すると、ユキの方からユウトに話しかけてきた。意外にも男っぽい口調で少し驚く。


「ええまあ。あと、あんたのせいであの人のイライラのとばっちりを俺が受けてるんで」


「それはすまない。けど、私はどうしてもあの人の護衛につかなければならないんだ」


「……よくわからない人っすね。普通逆恨みで殺すとかあっても守りたいだなんて思うっすか?」


「無礼な。殺すだなんて思うものか。中身は別としても政治的立ち回りやあのずる賢さは必ずこの国の礎になる。中身は別だが」


「褒めの中に悪口挟んでるから。あんたの方がよっぽど無礼だよ」


 しかし、やっぱりわからない。褒めてはいても、やはりところどころ棘が感じる。やはり婚約破棄したことに怒っているのではないか。だったらなぜその張本人を守るようなことをしようと思うのか。降りかかった不幸と行動とが全く一致していない。不可解だ。

 ユウトは、全くユキの真意を掴めず眉を潜ませた。するとそれを察したようにユキが微笑みながら口を開いた。


「私はただ、証明したいだけ」


「証明?」


 ユウトが聞き返すと、ユキは剣の柄を握った。それに合わせてユウトも柄を手に体制をとる。


「女性でも、令嬢でも、道は一つではないと。こういう在り方もあると。そう証明したいんだよ」


「……」


 その言葉にユウトは目を見開いて驚く。まさかそんな考え方をする人間がいるとは思わなかった。この国では、まだ男性の方が優遇される。それは立場だったり権威だったりするものだ。女性はその男性を黙って支える。館で男性の言う通りのことを行い、男性の帰りを待つ、そんな役割程度しか女性はまだ生み出せていない。


 まさか、ユキは新しい可能性を生み出そうとしているのか――……


「……ま、ていうのは建前で」


「へ?」


 またもや、思いがけない発言で、思わず素っ頓狂な声をあげて、ユウトはユキを見返した。


「本当は、あの男に一発かましてやりたいだけだよ」


 そう微笑んだユキは、ゆっくりと剣を抜いた。

 剣を抜き、構えたその姿はまさしく騎士そのもので。その清廉な姿に先ほどまで騒いでいた観客も、息を飲む。

 しかしユキは、その生まれ持った美貌とは裏腹に楽し気に笑った。


「私を捨てた事、後悔させてやるんだッ!」


 抜いた剣が太陽にきらりと輝き、ユキはユウトに向かって一歩力強く踏み出した。


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