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さあ、しょうせつになろう!  作者: ネームレス
1/1

小説家?いえいえ、小説家(ハッカー)です!


 マダラメ・テグサという名前に心当たりはない?

 ん?ああ、そうだよね。有名だよね。

 でもね。小説家(ハッカー)のほうじゃあないんだ。

 彼のできれば友人だったっていうのは…いや、ないか。うん、じゃあほんのほんの少しでいい。

 本能のホントのところに彼がいる人、手を挙げて。

 わたし?わたしは東洋でカフェやってる。しがない主人公(ライトノベル)さ。

 …。

 痛い痛い。

 いったいこいつは何を血迷って、こんな発言(こと)を!?

 諸君。読者諸君、いやさあ、もうお手上げなんだよ。

 嘘でも述べないと、ライと述べないと、やってられないんだよねえ、おばさん限界。

 自己紹介ってか、事故傷害だよね、まったく。

 東郷ばななっていいます。私の名前。

 小説家(ハッカー)です、はい。主人公(ライトノベル)をいま、推敲(ハッキング)してます、はい。


「フセイアカウントケンシュツ。ハイジョシマス」


 えっとお、はあそう、分かったはいはい。

 ごめん、ここまでみたいだ。

 諸君の心を関心に、レベリングさせちゃうんなんて、もうわたしったらドジ。

 まあそっちも騒がしいと思うけれど。

 頑張って。

 初対面だけど楽しかったよ。

 執筆前は手洗い必ずね!

 小説家(ハッカー)たちには気を付けて!

 あ、私以外のね!


「ハイジョカンリョウ」

 

 また、ね。




 ――――――――――


 はい。


 皆さまこんの字です!

 先の不具合、申し訳も、言い訳のしようもありません!

 それはさておいて、楽しく騒ぎし余暇によき、わたくしカンノンジ・ミネコの元祖、『一騎一勇の転生無双』へのご足労まっことまことにありがとうございます!お詫びも兼ねまして、今日日興味しんしんで、『小説になろう』お越しのみなみなさまには不肖わたくしミネコめが、永世管理人「マダラメ・テグサ」氏直伝の小話を、お披露目したく存じます!


「カンノンジ、ナイス」


 AIさんです。今日もイケボです。

 敬礼、お願い組み合わせたこのポーズ、ええ、了の字というポーズになります。

 

 閑話休題。


 略して緩急。えっと、こほん。

 

 舞台となるのは時雨という町。

 ぽたぽた浴衣が行き去るレンガが、区と区をつなぐ、うちわの咲き誇る、ゆげの園。

 はいはいはーいと架かってまいります。

 一つ。

 二つ。

 丑みっつ。

 ここ時雨。お肌にしっとり優しい空気を湛えた気候に常おりますゆえ、商業の明るい区、樹林のようにいちいち傘が歩いております。しかしどれもが下駄付き四足、小指を絡ませた、愛愛傘でありますので、箱入り娘こと、このミネコ。わたくしシオウジ・ミネコは幸丸出しのカップルに、ダッフルコートのように厚着でもてなすその陰で「心中!心中!」と黒い太陽をなんでしょう。皆既日食がごとく、燃やしてしまうのがありました。

  

 わはは。


 宴がどこからか。

 レンガの大橋には男と女、ぶちゅうとぶつかりあっています。羨ましいなんて嘘です。あんな近距離の衝突は、痛いに決まっているのです。致し方なしと、いと羨ましと、そういう風情でいつものように雨をしんしん落とす、夜長。


「詐欺も広告もどっちも死ねーーーーーーーー!!!」


 悲痛になにか。ひっくつなんてしゃっくりをこじらせて。何故にチャンスとお思いなさったのか、皆さま合わせて点いたので、合点しそこなう先、ひとりぼっちスーツーマン。宙に五体の行く先を問います。つまりは身投げをなさりやがりました。


 そして、同時に。

 

 夏を朗読する三ツ星。

 その中を影がライオンのようにくぐったのです。月を通ったのは、勃起した耳、小さな体躯。なんでしょう。あれは翼か、なら鳥かな。まさかそれともYOUユーフォー!?

 白い汗を流しながら虹を掛けるように。時でも駆けるように。深夜二時、瓦を二点、三枚、跳ねます。


 男女に犬猫。

 魚虫さんたち。


 自動車なんてのも、水を氷に目を凝わせ、双子の流れ星を見つけます。合計千のぱちぱちと、合切二千のくりくりが、誘われ二人に捕らわれます。

 和気あいあいした大通り、訳ありありのスーツ姿に汗を噴き拭き、手を振り見ぬふり、多くも少なくも助けを伸ばしますが、いかんせん伸ばした首の分届きません。特別な男に生まれなかったスーツ―マンさん。レンガ下、飲み会の地下で川に飲まれてしまいます。


 息継ぎ拝借して。


「突如。誰が予想したでしょう」


 思わずわたくしそう、言っちゃいます。


「カンノンジ、チョットマテ」


「なんですの?今が正念場ですのに!」


「ヨクミテ」


 少しお時間いただきますわね、みなみなさま。すぐに帰りますミネコ。

 

「ライブ感が薄れてしまいます!AIさま、手短に説明…」


 その途端、ミネコ両手で口元を抑えました。

 つまりは、そういうことです。


 「推敲(ハッキング…)!」



 やっほー。はいはい。おばさんだよ。


 はい。


 選ばれたのは青年でした。

 筋肉でした。

 単身。デートスポット時雨においては単品として、お胸をはだけ、屋根に登ったのは焼けたイケメン。

 するっと。

 黒髪男児は腰の帯刀を、叫ばせます。

 すると、がしゃらら。飛沫、悲嘆ができあがり、レンガ崩れのどさくさに、紛れる一閃これ如何に。


 どんぶらどんぶら。


「あぁ!!暖かいなぁ天国は!メシアがお召しの羽衣のおかげだ。後輩の後背と、ただの後悔と、ただではすまぬコークハイが、ちくちく臓器に積もってゆく。そんな人生ともおさらば様だ」


 得に感慨もなくスーツーマン、人としてフィナーレに考えるのは、社会の歯車、火の車だった時代の、夜の月。腎臓が悪いのです。彼はなんだって、宙ぶらぶらをらぶらぶ足蹴に、忘れたように、歌います。

 

「すぐに逝けるものなんだなぁ。人によって違うのかなぁ。溺死は適当だなぁ」


 どんぶらしていたのは、ほんのひとときでした。


「なあおじさん」


 おじさんの耳になにか届きました。

 届いたついでに目も覚めました。

 覚めたついでに、わっ、と体をよじりました。

 もうスーツーマンではありません。

 パンツ一丁、彼はおじさんという生き物です。

 しかし謎です。

 投身した末おじさんは、刀身とともにあらあらナゼナゼ。


 風に反して。


 空を浮遊していたのです。

 

「なんだね!君は!!!どこだね、ここは!!!」

 

「ここ?」


 青年はにっと白い歯を米のようにおいしそうに見せ。


「ここは小説」


 笑います。


小説家(ハッカー)の世界さ」



 



 

 

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