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片隅のオフ会

 一応番外編終わりですが…なんかイマイチ納得行かない…後で修正するかもしれません。

「……私、学校だと友達がほとんどいないの」


 しばらくの無言の後、女の子たちの笑い声にかき消されそうなほど小さな……けれども真剣であるが故に相手に届く声で、テンマエレノアに話を始めた。


「ほら、趣味がゲームな上に、好きな格好がコレでしょ?」


 そう言って座りながら、軽く両手を広げて見せる。

 さすがに店内に入ってからは日焼け避け用の長い手袋は外しているが、それでも半袖の白と黒を基調としたヒラヒラゴスロリ服はかなり目立つ。何度かチラチラと彼女を見ては、その友達とクスクス話している姿だってあった程だ。


「だからさ、どうしても周りと話が合わないし、私も合わせる気がないせいでさ」

「……イジメ、られてるの……?」

「そこまではないけど……学校がさ、お嬢様っぽい学校なのよ。だからまあ、イジメはないけど、ちょっと陰湿かな。元々私の家自体、成金でそこに無理矢理入れられたからってのもあるけど」

「……辞めたり、休んだりとかは……?」

「そんなことしたら、親に迷惑かかるからね」


 親の迷惑なんて考えたこともない春にとって、その発想は驚きだった。

 学校では孤立気味なのは同じ。

 共通認識が生まれた。


 でも、立ち向かう彼女と、逃げ続ける自分とでは、大きく違っていた。

 ……だけど……そのことに不快感は無くて……むしろその姿に、ちょっとした尊敬の念すら抱いていた。


 親に迷惑がかかるから、なんて理由でも立ち向かえる彼女のことを。


 だって今の自分は、ただの中学生でしかないのだから。

 高校生の彼女を――来年には大学生になる彼女のことを、もっと知りたいと思ったのだ。


「……気にしたことも無かった」

「親の迷惑?」

「うん」

「じゃあ、休みまくり?」

「うん。家で勉強してたら、大丈夫だから」

「そっか~……まあ、それでも良いんじゃない? まだ中学生なんだし。それに、親の目を気にしてる私のほうが、どっちかっていうと子供っぽいだろうし」

「そんなこと、ないよ……それに、テンマの方が――」

「名前で。私も春ちゃんって呼ぶから」

「じゃ、じゃあ……成岡さんで」

「……出来れば下の名前で」

「でも、成岡さんは、高校生だし……私、中学生だから……」

「じゃあ先輩命令で」

「……めぐむ、さん……」

「それで」


 一つ咳払いし、ともかく、と話を戻す春。


「私は、めぐむさんの方が、私より大人だと思う。だって、テンマとして、人に慕われてるから」

「春ちゃんだって、エレノアとして慕われてるでしょ? なんせ、PvPで優勝したんだから」

「……逆に、距離を置かれてる気がする……」

「でも、二人はいるってことでしょ?」

「……勝手に、ついてきて、いつの間にか、つるんでくれてるだけで……」

「迷惑?」

「……ありがたい、けど」

「じゃあ、良かったじゃない。そこに、私が混じれないのは、ちょっと悲しいけどね……」

「……なんで?」

「ん?」

「なんで、まだそう言ってくれるの……? だって私は……」


 あなたのことをストーカー呼ばわりして、避けて・逃げて・拒絶して……戦って、倒したのに。

 その言葉を続けられず、つい俯いてしまう。

 ……でも、そうした言葉を言おうとしたことを分かったのか、


「それでも、仲良くなりたいの」


 萌は、そう言って、目を閉じて柔らかく微笑んだ。


「まあ、急に避けられて、その原因を知って、私自身を治すかまた一緒に旅をしたいからって付き纏ってただけなんだけど……こうして会えたのも何かの縁だし、今は普通に仲良くなりたいかな」

「……ゲームだけで?」

「……ううん。こうして、現実でも」

「……うん……ありがとう、めぐむさん」

「…………ん? それって……どういうこと……?」

「…………」


 その言葉に返事はせず、やっと最初に持ってきたケーキにフォークを刺しだす春。

 それが、照れているようにも見え……なんだか妹が出来たような気がして、萌も何も言わず、自分もまた持ってきたケーキを食べ始めた。

 一応、これで番外編は終わりです。


 来週の月曜日の同じぐらいの時間には、ここまでのネタバレを含んだ、文章だけのキャラ紹介を載せようかと思います。

 そして翌日の火曜日には、二章の投下をし始めていく予定です。


 その間に、一章やこの番外編の修正をしていきたいと思います。

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