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現実ネトゲに異世界人最強を入れてみた  作者: ◆smf.0Bn91U
MMO「ラッキー・スター」と異世界の傭兵
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二回戦開始(2)

 明日はちょっと更新できないです…申し訳ない

 普通のプレイヤーキャラが彼と戦う際、モーション通りの攻撃軌道ばかりだと容易に破られるからと私が作り上げた産物。

 別の攻撃モーションを用意することが出来ないからと、彼に向けての攻撃だけその軌道を別角度から向かわせる代物。


 プレイヤーキャラだからこそ使える機能、そのもの。


 まさか……NPC化自体が綻びと化したことを逆に利用し、プレイヤーキャラの特性すらも引き出してくるなんて……!

 いや……これすらも、予測できなければいけなかったことだ……。

 ダメージ判定だけしか変えてこない、なんて容易な決めつけだ。

 攻撃特性を上乗せしても、なんらおかしくはなかった。


 気付かず、対処をしていなかった、私の責任。


 そのせいで今の彼には、二重の攻撃が迫ってしまっている。

 NPC化してるが故の軌道通りの斬撃と……プレイヤーキャラが彼と対峙する時限定で発揮される、別軌道から迫る斬撃。


 一つの動作で二つの斬撃。

 それもランダムで、別の方向から。


 腕が四本ある敵と戦っているようなものだ。

 それもその内二つは見えない腕ときたものだ。




「いいな」


 ――そんな圧倒的不利な状況であるはずなのに、彼は微塵も顔を歪めない。




 未知の敵と対峙することが楽しいのか――愉しいのか、四つの斬撃を受け・躱し、間合いを開けること無く戦い続ける。


 単純に考えて倍の攻撃数を物ともしない。

 実際は方向すらも直前にしか分からないのに物怖じもしない。


「茜色の欠片・吸い寄せられる夜の混濁。引き寄せ・手繰り寄せ・掴み合い・共に在る――」


 しかも一歩も引かず、新たに魔法を唱えだす。

 そう……魔法だ。

 これまで彼は、ただの攻撃だけで戦っていた。

 中剣二本を使って戦っていようとも、それは彼の本領を考えればただの手加減だ。


「――今、その繋がりを刀身に」


 詠唱が終わると同時、二つの刀身が藍と茜に染まる。

 どういった効果があるのか、それは分からない。

 だが彼は、二重に迫る刃を後ろに一歩動いて避けた。

 距離を開けばそれだけ、間合いの広いテンマのほうが有利になる。


 それを理解しているはずなのに、退いた。


 そこには何かしらの意図がある……。

 そう考えると同時、彼は茜色に染まった中剣を投げ放った。


 己の武器を失くす愚行。


 だが、相手の不意を衝くことは成功した。

 ――それでも、相手も一歩引きながら剣を振るい、中剣を叩き落とす。

 その隙に彼もまた距離を元に戻そうと詰め寄るが……残ったもう一本の剣で牽制され、それは叶わない。

 このままでは武器の本数が一本少なくなる。その手数の減少は圧倒的不利になる。

 単純計算で四倍の差に膨れ上がった。




 ――と思っていたのに、下に落ちたはずの中剣がいきなり舞い上がり、テンマを下から斬り裂いた。




 何が起きたのか……それを理解するために状況把握に努めてみれば、彼は手元に残っていた藍色の剣を振り上げていた。


 なるほど……! もう片方の剣と動きが連動するようになる魔法か……!

 これなら相手の腕が四本になろうと関係ない。


 なんせ彼が、テンマの間合いの外から攻撃できるようになったのだから。




 しかしこれでも未だ、彼は本領を発揮していない。




 彼は未だ、星羅たちと初遭遇した時に使ったような大規模魔法を、使う気がない。

 あくまでも彼が思う、テンマとほぼ同じ力量で、戦っている。


 ……いや、違う。


 これでも勝てるから、そうしているだけだ。

 本気になれば瞬殺してしまう……それでは楽しくないから、あえて力をセーブしている。


 エレノアと戦った時は、魔法を使う暇が無かった。

 尤もこの場合は、本領を発揮される前に倒したエレノアがスゴイのだが……。


 今テンマを操作しているやつには、それが出来ない。


 だからずっと、ほぼ拮抗したような戦いを繰り広げている。

 そしてきっと、それで相手の底が見えたのなら……彼は問答無用で、本気を出して、あっさりと倒す。




 だがその前に、私のプログラムが完成した。




 そして、すぐさま発動する。


 二つのプログラム。


 テンマの根源に至るプログラム――ではない。


 だから敵もこのプログラムを放置していたのだろう。


 彼の相手に必死で、根源に至るソレしか目がいってなかったのだろう。




 その結果、面倒なことになるとも知らないで。




>>あ、見えた


 そう、オープンチャットに表示された文字は――




 ――テンマ本来のプレイヤーのものだった。

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