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現実ネトゲに異世界人最強を入れてみた  作者: ◆smf.0Bn91U
MMO「ラッキー・スター」と異世界の傭兵
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再びの出会い

明日更新できないので、今日まとめて更新。

日付け変わってるとか気にしない。

「あん?」

>>妖精よ

「おぉ!」「なんだ、ここにいても会話は出来んのか」

>>あなたの頭の中にだけね


 というか、ささやきモードだ。

 プレイヤーじゃないNPCにささやきモードを使うことは出来ないので、彼をこの世界に構築するためのプログラムをイジっているようなものなので、あまり使いたくはないのだが……。


>>色々と制限があって、最小限のことしか言えない。だから、手短に話すわね

「おう」

>>どうしたの? 急に


 エレノアが急に独り言を言いだした彼を心配しているが、今は彼に返事をさせる間すら惜しい。悪いがこちらの用事を先に済まさせてもらう。


>>あなたとその子を、あの大きな都市に転移させる。でも、その後はこの件から手を引いて。あなたがその子ばかりに構っているのはよくないことなの。あなたには、沢山の人に戦ってもらうために、この世界に来てもらったようなものだから

「そりゃそっか」「戦いたがってるやつばかりだもんな」「この世界は」

>>あなたには、その相手をしてもらいたい。だから、向こうについたらとりあえず、今日だけは戦いの中に身を投じて欲しいの


 本当はこうして無理矢理頼み込んでまでは私も望んではいないのだが……さすがにイベントが始まった翌日に、一人のプレイヤーに構い続けているのは、現状よろしくない。

 これから先も、彼にはこの世界に居てもらわなければいけないんだし。


「オーケー」「分かった」「ま、俺もそれを望んでるしな」「それでこの場から逃げられるんなら、そうしてくれ」


 向こうの了承も得たので、早速二人に向けて転移の指示を出す。


>>? 本当にどうしたの?


 それを最後の言葉にして、二人の姿は洞窟から消えた。


◇ ◇ ◇


 とりあえず、人の少ないところに移動させれば良いだろう。

 彼の言葉は誰のチャットウィンドウにも表示されないが、エレノアの言葉は違う。変に話をすればそれこそ注目を集めてしまうだろうが……目立ちたくないと言っていたエレノアの中の人が、そんなヘマをするとは思えない。

 ちょっとドジなところはあるけど、それだけは信じたい。

 もししてしまったらそれは……まあ、自己責任だろう。


「妖精のおかげでな」「とりあえず、この世界で一番広い街に飛ばしてもらった」


 いきなりワープさせられて動揺しているのか、とりあえずエレノアから何か言葉が発せられることはなく、しばらくその場を右に左に移動していた。


 移動先は家と家の間にある路地裏。ディスプレイで見る画面ではちょうどキャラが見えなくなるので、家から彼の吹き出しが出ているような形で、画面には表示されている。

 これならエレノアが喋ってチャットウィンドウにその名前を出さない限り、この街にエレノアがいることはすぐには気付かれない。

 逆にチャットウィンドウで名前を見られてしまうと、こうして隠れられる場所として有名だから真っ先に調べられてしまうかもしれないが。


>>ふっ、やっぱりね


 急に、チャットウィンドウに表示される文字。


 そこに記載されている名前には……見覚えがあった。


>>こういうひと目につかない場所を張ってて正解だったわ

「オメェは……」


 路地の向こう側――広々とした通路から駆け寄ってくる女の子キャラ。


>>掲示板でも情報見かけたら教えてって書いてたけど誰も書かなかったのよね。意地悪かと思ってたけど、本当にどっか目立たない場所に行ってたってことか


 蒼のセミロングヘアにパンダ耳のその子は、躊躇いもせずに路地の中へと身を滑らせてきた。


>>やっと見つけたわよ、狩りイベント!


 『魔法属性:ヒーラースタイル』のあおい姫☆ミ。

 姫様プレイをしている、可愛らしい女キャラが、そこにはいた。


◇ ◇ ◇


「あ~……すまねぇ」「今ちょっと立て込んでてよ」「逃げてる途中なんだ」「オメェに構ってる余裕はねぇから」「じゃ」

>>ちょちょちょちょちょ! 冷たい冷たい冷たいって!

「んだよ……」「今からちょっと人気のないとこ言って話しなきゃいけねぇんだよ」「忙しいんだって」

>>人気のない所で話? 誰と

「ここにいるだろ」

>>あ~……ホントだ


 カーソルを持っていて名前が表示され、ようやくエレノアの存在に気付いたようだった。

 というか正直言って、今こうして話をするせいで目立つことすらあまり良くないのだが。


 なんせテンマは、エレノアが彼と一緒にいることを知っている。

 その彼のイベントがここでやっている、とあおい姫が大々的に言うものだから、もしこの街に来てちょっと情報収集をされてしまうと、すぐに居場所が知られてしまうことになる。これでは逃した意味がない。


 まさか彼(を構成していると勘違いしているプログラミング)に興味がある彼女に会ってしまうとは……運が悪い。


>>あ、じゃあ場所貸したげようか?

「なに?」

>>今日の朝二人で話した場所。あそこだったら外から見られないよ?


 ギルドルームのことか。


「……良いのか?」

>>私も一緒していいなら……だけどね。


 というか、いくらギルド長と言っても、ギルドメンバーではない人をギルドルームに置いてどこかに行けるはずがない。


>>だって……あなたのこと、興味……あるから……誰かと二人きりなんて……って、何言わせんのよっ


 ……ツンデレキャラ?


「? 意味は分かんねぇが、一緒に入ってくれるならコッチとしても助かる」「んじゃ、あの場所に案内してくれ」

「は~い! まっかせて~!」


 キャッル~~~ン、というSEが頭の中で鳴ってしまった。

 くっそ……あおい姫の姫モードの時のキャラは、なんか妙な吸引力があるな……。

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