美人エルフ名探偵リサの華麗なる事件簿~師匠からの手紙~
私が探偵事務所で大好きなダイバーとんこつラーメンを食べていると、ポストがカタンと音を立てた。どうやら何かが、郵便で届いたようだ。
「え? ええええ?!」と私はポストの中の封筒の差出人を見て、驚いた。それは五年前に、このダイバー市からエコロ市に行って、エコロ市の警察が解決できない事件を解決するために活動している師匠だったからだ。
師匠はこの五年間、私に会いにくるどころか手紙すら送らなかったので、初めての手紙で驚いた。まあ何も連絡が無くても、師匠のことだからきっと元気にしているだろうと思っていた。そんな師匠から今、手紙が届いた。
そう言えば師匠の字は結構クセ字で、よく『ベ』と『ブ』を間違えたなー。そんなことを思い出しながら手紙の内容が気になった私は、早速手紙を読んでみた。
『拝啓、リサへ。俺は元気だが、お前はどうだ? 元気にしているか? まあ、こっちにもお前がダイバー市で名探偵として活躍しているウワサが届くから、元気なんだろう。そしてそういうウワサを聞くと、やはり俺も嬉しくなる。
でもこっちでは、ちょっとしたトラベルが起きた。だからちょっとお前に相談があって、久しぶりにダイバー市に帰ろうと思う。だからできるだけ、歓迎してくれ。(笑)』
と手紙を読み終えた私は、ホッとした。どうやら師匠は、元気そうだからだ。でも私は一つ、疑問に思った。『ちょっとしたトラベルが起きた』って、どういうことだろう?……。
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そうして考え込んだ私は、思い出した。師匠の字はクセ字で、よく『ベ』と『ブ』を間違えたことを! つまりこの手紙に書かれているのは『ちょっとしたトラベルが起きた』ではなく、『ちょっとしたトラブルが起きた』だ! うーん。トラブルか。一体、どんなトラブルが起きたんだろう?
私は一〇年前、師匠の弟子になって探偵の仕事を学んだ。そして私が一人前の探偵になった五年前、師匠はエコロ市に行ってしまった。エコロ市の警察が、解決できない事件を解決するために。なのでこの五年間、私がこのダイバー市で探偵として事件を解決してきた。だから私は美人エルフ名探偵リサと呼ばれるようになったが、私が思う名探偵は師匠だけだ。
なのにその師匠は今トラブルが起きて、困っているようだ。だから私に、会いにくるようだ。師匠に再会できるのは、もちろん嬉しい。今は暑かった夏も過ぎて、涼しさを感じる九の月の中旬だ。エコロ市とこのダイバー市は少し離れているので、師匠がここにくるのは九の月の下旬になるだろう。師匠にとっては、ちょっとした旅になるだろう。
私は二〇〇年生きてきて、人間、エルフ、ドワーフ、ホビット、魔族などが暮らすこのダイバー市で師匠と一緒に五年間、事件を解決してきたがトラブル何て一度も無かった。依頼された全ての事件を、私と師匠で解決してきた。もちろん私も師匠に協力したいが、あの師匠が困るほどのトラブルとは一体何だろう? それを考えると、私の胸は不安でざわついた……。




